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2024年9月11日 (水)

2010年パンクスプリング第一日目のサプライズ

 スタラングラーズ50周年記念で公式サイトより転載。

 これは、2010年のパンクスプリングの時に起きた、ある意味奇跡ともいえる出来事です。
 Covid-19感染症でDaveが亡くなってしまった今、読み返すと本当に懐かしく切なく感慨深い出来事でした。


 そして、そこにはワクワクする事件が待っていた。

 事の発端は、せっかくファンのみんなが集まるのだから、お食事会かお茶会をして交流を深めましょう、というYukaさんの提案からだった。それで、いいアイディアだと賛同し、SIS限定にしたほうがいいよねと言ったら、バンドのメンバーが来るとかいうなら、そうした方がいいかもれないけど、そんなことありえないから、ファンなら誰でもいいんじゃない? という返事。それなら、臨機応変に会場で声をかけてもいいねと考えていた。
 しかし、名古屋の前日、Yukaさんから「ダメ元で誘ってみるね」というメールが来た。それでも、私は夢の夢だな、と思っていた。もっとも若干の期待は・・・いえ、すみません、一瞬の間、相当期待しました。でも、ダメだったことを考えたら、期待するとダメージが大きい。それで、私はすぐさま期待を押さえ込んだ。
「あり得んやろ」
 そして、当日。ZEPPに入ってドリンクを注文していたら、携帯にメールが入ったので急いで出た。すると……。
(なになに『メンバー全員行きます!』ぅ?

 (……なぁに~~~!!!) 

 私は電話を取り落としそうになった。
(全員ってことは、あの人もあの人もあの人も? うっひゃあ~。えっと、『みなさん誠実なファンだからと、言ってくれて、行くことに合意してくれました』。うおぉぉ~! 超弩級サプライズだぁ~~~!!)
 私は今すぐにでも、みんなにそれを伝えたいと思ったが、もし、結局だめでしたってことになった場合、期待以上の失望をさせることになる。それならサプライズにしたほうが喜びもひとしおだろうと思った。で、急遽、SISのみのお食事会に変更した。
 しかし、ストラングラーズの出番が終わって、残った人数を見て、Yukaさんが言った。
「ねえ。この人数なら、みんな来ていいんじゃない?」
 急遽、アニイさんとジュニア(会場で出会った若いファン。マジ若いのであっという間に呼び名が『ジュニア』となった)を誘ってみる。もちろんサプライズのことは内緒だったが。しかし、ジュニアは、最終バスが6時半だからと、残念そうに言った。アニイさんも用があるという。しかし、彼は少しだけなら良いか、と、予定を変更して来ることとなった。気の毒だったがジュニアは仕方がない。まあ、彼以外はファン歴30年以上のベテランキャリア組だ。ある意味、メンバーに会うには10年早かったということなのだろう。

 そして、お食事会会場の『世界の山ちゃん』。

 予定時間の7時半より早く、彼らは姿を現した。
 その時のみなの表情が忘れられない。一回、メンバーのほうを見、再度確認して「うそっ!」と立ち上がった。これぞ、サプライズ。
 さらに、こういうことは本国イギリスでもないことらしい。ほとんど奇跡に近いことだったのだ。『馬鹿の一念岩をも通す』というが、まさにストラングラーズ馬鹿たちの引き起こした奇跡といえるかもしれない。
 参加者は、まず、ストラングラーズの3人、マネージャーのギャリーさん(この人がまたバンドのメンバーより良い体格で)、はるばる英国組のジョン君とアンドリュー君、加藤さん、アニイさんそしてSIS Japanが5人で、計13人。おおっ。狭い席でみなぎうぎう。おかげで妙な遠慮がなくなって、早くも和気藹々。これは、ストラングラーズの面々の人柄もあるだろう。もちろん、節度は保ちました。みなさんいい大人だからね。

 ほかのお客さんはもちろん驚いていたけど、単にでかい外人が現れたからだけ。よもや英国では有名なロックスターとは誰も思わなかっただろう。プロレスラーあたりだと思われたかもしれない。

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 さて、最初は狭いスペースでの席決めで皆が譲り合って大混乱。緊張で固まっていた私たちだが、先に書いたように時間がたつにつれて慣れてきたらしく会話が成立し始めた。しまいには緊張感などどこへやら。しかし、kiyoさんだけは最後まで緊張して固まっていたのだった。
 楽しいひと時はすぐに終わる。最初は1時間くらいといっていた彼らだが、結局2時間くらい居てくれた。それでもタイムアウトはやってくる。別れ際がまた大団円。そうして彼らは嵐のように去っていった。
 メンバーとギャリーさん、そしてYukaさんが去った後、彼らと一緒に来た中では加藤さんだけが残った。しばらく加藤さんとお話をする。彼の話は面白くて飽きない。加藤さんは、昔Kレコードに勤めておられて、ストラングラーズを日本で売り出そうと努力されたのがほかならぬ加藤さんだった。彼こそ、日本人で一番先に彼らと接触した人物なのである。彼からは、某所からメンバーの一人にオファーがあっているという、ちょっと面白い企画についても聞いたが、それは、ファンとしてはぜひ通って欲しい企画だった。私も少しアドヴァイスをしたが、役に立ったらいいな(結局それは日本では叶わず、去年フランスで出版されたJJの自伝本の企画だった。私の提案は、出版する前にWEB新聞などで連載後出版したらどうかというやつだったと記憶している。今年英語版が出る。日本版は無理だろうか。いやもう、いっそWEBで漫画化してくれんかな? 無理やな)

 

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 時間がたち、私たちも帰る時間となった。しかし、ニコルさんがビアジョッキを持ったまま離さない。聞くとバズが飲んだジョッキだという。ニコルさんはバズの熱狂的ファンだった。JJファンが多数を占めるストラングラーズファンの中では貴重である。それはともかく、そのジョッキどーする気? と、彼女はそれをバッグに・・・。おい! すると、GPZさんもJJの飲んだグラスをキープして、持って帰るという。
 清算時にジョッキの値段を聞くと400円だという。で、持って帰りたいから買いたいのだが、というとOKらしい。店員の女性が新しいジョッキを出そうとしたのであせって止めた。
「これがいいんです!」

 

 店員にあきれられながら、私たちは店を後にした。ジョッキ事件は加藤さんにはウケたらしい。私たちはジョッキ組二人に、くれぐれも戦利品を洗わないように釘を刺した。
 その後、それぞれの宿泊場所を目指して解散。第1日目が終わったのだった。

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2023年4月 1日 (土)

トイレに閉じ込められた話(改訂版)

 ずいぶん前に分散して書いたエントリーをひとつにまとめました。
 TBSの「ワールド犯罪ミステリー5」再現作品です(だいぶ違ってましたが)。


 これは、昔勤めていた会社での出来事である。

 その会社が入っていたビルは各階に1箇所ずつ廊下を挟んで洗面室付きトイレと湯沸し室があった。3階建ての小ぢんまりしたビルだったのでそんなものであろうが、ビルが開いていさえすれば、誰でもトイレを使うことが出来た。また、そのビルにはなんかいわゆる幽霊のようなモノが棲みついていたのか、たまに妙な出来事もあった。さらに隣のロイホで発砲事件などもあったりしたが、まあ、こういうことは今回の話には関係ないのでまた改めて書くとして、そろそろ本題に入ろう。今回はちょっと小説風に書いてみようと思う。

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1.
「なんじゃあ、こりゃあ?」
 私は再度トイレのドアノブをガチャガチャと回した。いや、回そうとした。だがノブ自体が動かない。
「あっちゃ~、ここ数日ノブの調子が変なことには気がついていたけど、とうとう壊れたか。でも、何でよりによって私のときに、クソッ!!(怒)」
 私は軽く毒つきながらつぶやいたがどうしようもない。
「せめて出てから壊れてくれよ~~~。トイレは下(の階)にもあるんだから・・・。」

 確かにここ数日変だった。1・2回ノブを回しても開かず、ヒヤッとしたことが数度と無くあったからだ。それはおそらく私だけではないと思うが、とりあえずその時は開いたので、そのまま総務の方に言うのを忘れていた。誰か閉じ込められたら、それもそれが一人で深夜残業をしている時だったりしたら、大変だなとちらと思ったが、まさか本当に完全密室状態になるとは思ってもみなかった。
 しかしまあ、今はとりあえず平日の少し雨模様の昼下がりだ。会社には人がたくさんいるし、直ぐに開けてもらえるだろうとタカを括っていたが、それは甘い考えだった。
 とりあえず、もう何度かノブを回してみる。ビクともしない。引いてみる。なおさらビクともしない。引く?そう、ドアはトイレ側に開く造りになっていた。すなわち、内側からいくら体当たりしても、肘打ちしても、今がチャンスだの真空とび膝蹴り等をかましても、桟ががっちり邪魔をして開かないということだ。ドアを破壊しない限りは。因みに内側から鍵をかけていてそれが壊れたというわけでもない。ドアノブがイカれてまったく回らないため、ラッチボルト(ノブを回すと出たり引っ込んだりする部分)が引っ込まないのだ。私はあせってきた。とりあえず場所がトイレなのでエレベーター等と違い長期戦になっても緊急事態は大丈夫だが、水洗トイレなので大して臭くないとはいえ、便所は便所、あまり閉じ込められて嬉しいところではない。イスもないし和式トイレなので蓋をしてイス代わりにも出来ない。こんな狭いところで長期戦になったら寝ることも出来やしない。第一こんなところで食事なんかしたくはない。おまけに閉じ込められたところがトイレだなんて、どう考えてもギャグネタである。
 などと、いろいろ考えながらも私は空しくドアノブと格闘していた。しかし、こういうときに限って事務所から人が出てこない。18人ほどの会社であるから、どうかしたらひっきりなしに利用者が来るのに。
 たかが厚さ3・4センチ程度、フラッシュ合板製の破壊するつもりなら難なく壊せるくらいのドアである。しかし、そのドアが今は厚く私の行く手を阻んでいた。この際叫んで助けを呼ぶか? いや、そんなみっともないマネが出来るか。私はため息をついて、腕組をしながら考え込んでしまった。携帯電話が普及する数年前の話である。

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2013年10月 7日 (月)

最近心霊動画の質がひどすぎる件

 なんと、7年ぶりの放談である。
 久々の放談の話題は、夏定番の心霊番組について。さて、楽しく語らっていただきましょう。

【人物紹介】
Natsuki2_1 山川夏輝:長身のショートカットが似合う美人だが、実はそこらへんの男より男らしいと評判。漢(おとこ)らしすぎて付き合う男が片端から脱落してしまうらしい。由利子さんのモデル。
Miha_1 多田野美羽:小ぶりで美人というより可愛いタイプ。HNは「ただのミーハー」からつけたらしいが、陰でタママ美羽といわれる。見かけで人を特に女性を判断してはいけない。美葉さんのモデル。
1148996271_539jp_1 黒木燐:いわずと知れたここのブログ主。男言葉で勇ましいことを言う割には意外と弱気である。ただし滅多にないがキレた時にはこの限りではない。

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2012年12月 8日 (土)

生きざま

 いつからこの言葉が使われるようになったのだろう。

『生き様(いきざま)』

 これは、死に様という言葉からの連想で出来た言葉らしい。
 『死に様』と言う言葉は今も負のイメージを持った言葉で、「死に様を晒す」などのように『死に様』と表現された死に方は大概ロクなものではない。

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2012年7月 1日 (日)

SWIM

 実は、私は泳げない。

 水自体は怖くないと思う。水恐怖症じゃない程度は。

 何度か泳ぐ練習はした。何とか体は浮くものの、手足をばたつかせるごとに潜水し、一向に前進まない。しかも、息継ぎもまともに出来ない。ひょっとしたら、比重が普通の人間に比べて重いのかもしれないと、本気で思った時もありました。

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2012年4月28日 (土)

ある教師のこと。

 この前、友人の夫が亡くなられた。

 このブログにもよくコメントをくれる常連であり、高校からのくされ縁もとい親友である、しなさんのご主人だ。

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2010年5月 9日 (日)

PUNKSPRING(+Loft)に行った話

【お断り】写真の転載はご遠慮ください。

 2010年4月2日【名古屋】

 いつもより若干早く起きて、出かける準備の仕上げをし、忘れ物がないか確認。半袖のストラTシャツを着て、念のため、薄地のスプリングジャケット(とでもいうのか)を羽織ってから、年季の入った黒のライダースジャケットを着る。外は若干寒そうだがなんといっても4月だ。これで何とかなるだろう。念のため、黒の皮手袋をポケットに。スキニーパンツに靴は厚底のエンジニアブーツ。もちろん黒。黒はストラングラーズの象徴的カラーだ。それに黒のフェイクレザーキャスケット。
 立派な往年のパンクスの出来上がりだが、この黒尽くめ、実はいつものスタイル。金がねぇんだよ!

 よしっとばかりに立ち上がり、猫と母に見送られていつもの時間に家を出る。

 電車はいつもの通勤電車だが、今日は行き先が違うんだ。名古屋だ! 大阪だ! そして東京だぁ~!

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2009年2月 7日 (土)

シガーと天空の屋形船のこと

 前回、くるねこ大和さんの絵本マンガ『やつがれとちび』について書いて、せっかくだからとトラックバックさせていただいた。
 すると、流石アクセス数がハンパじゃないブログだけあって、かなりアクセス数があって、ずいぶんとビビッてしまった。くるさん、トラックバックの許可ありがとうございます。また本が出たら買いますね♪ ファンの方々、愛情ゆえの記事なので、多少ご無礼な記述があったかもしれないけれど、お目こぼし願いたいと思います。頼みます。m(_ _)m

 発売からやや日にちが経ったので、多少ネタバレしてもいいかなと思い、また関連エントリーを書きたいと思う。これからこの本を買おうと思っておられる方は、これ以上読まないでください。

 

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2008年5月31日 (土)

「日本列島の背中」の話

2008_5_30_tyhoon  この前、台風の通り道の話をしていて、人の感覚の違いに驚いた。

 ニュース番組を見ていた時だったか、天気予報で台風の進路の画像が出たのを見ながら妹が言ったのだ。
「今年も去年と同じように、日本の背中側を通っていくパターンやね」
で、あれ、そうやったかな、と思って画面を見たら、台風は太平洋側を進んでいる。

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2007年12月 9日 (日)

宇宙人とつきあう方法

 そのまえにちょっと注釈。

 UFO(Unidentified Flying Object)は未確認飛行物体という意味で、UFO=宇宙人の乗り物ではない。
 調査の結果その飛行物体の正体が解明された場合はUnが取れてIdentified Flying Object(IFO)となるのだ。しかし、内容上UFO=エイリアンクラフトとして書かざるを得ない場合(例えば人が言った場合とか本や番組の内容とかの引用)があり、その場合はUFOと表記するが、私個人としてはUFOとエイリアンクラフトは厳密に区別したいと思っている。

 なお、私は科学を専門に勉強したわけではないので、内容に間違いや勘違いがあるかもしれません。その点はご了承ください。

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 先〃月「木スペ(木曜スペシャル)」でUFO特番が放映されたが、それは、今までのようなビリーバーマンセーの構成ではなく、ちゃんと科学的に検証してみるというどちらかというと懐疑派的な構成であった。
 日テレはこの前も、マジシャンのジェイムズ・ランディに超能力者が挑戦するという番組(ランディの目の前で超能力を証明したら100万ドル払うという有名な「One Million Dollar Paranormal Challenge」をテレビで放映するというもの。もちろん挑戦者は賞金をもらえなかった)もやっていたので、「あるある」事件のせいで宗旨替えをしたのか等と思ってしまうが、まあ、テレビ局の思惑はともかくよい傾向である。

 で、その木スペで、面白いと思ったのが、UFOについて国会答弁を行ったことがあるというものであった。また、石破防衛大臣(2007年9月~)がUFOに対する自衛隊の防衛対策について語ったのだが、内容は、UFOに対して「あ~た、領空侵犯してますよ」と告げ、それでも退散しなかったら威嚇射撃をし、それでもダメなら撃墜するというものだった。撃墜は通常兵器でダメなら米国の核を使うこともあると言ってました~。

だめじゃん。   orz

一体どうやって領空侵犯を告げるの? 地球外高等生命体だから言葉も常識も通じないよ、多分。さらに相手に侵略の意志があった場合威嚇射撃なんかしたら、即攻撃されるぞ。それに核を使うって何処で? 宇宙人よりも自国の被害の方がはるかに大きいと思うけど。確実に地上は広島クラスの大惨事だ。
 まあ、地球人の既存兵器を使うなら、ウエルズの「宇宙戦争」ネタっぽいが生物兵器が一番有効か。それでもウイルスの場合異星人のDNA(あるいはRNA)にあたるものは全く違うものの可能性の方が高いし、細菌にしても、果たして異星人の身体で生存出来るかどうか判らないのでやっぱり無理かな。これもブーメラン効果の方が怖そうだ。

 人間だって、自分より下等(と思っている)生き物がいる場所だったら、相手を有無を言わせず蹴散らして開発をするだろう。それと同じで、相手に侵略の意志があった場合お手上げ状態だと思う。 だから、これからは「友好的な宇宙人とどうやったらおつきあいできるか」と言う内容で話をすすめることにする。

 

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