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2009年4月29日 (水)

新型インフルエンザA H1N1

※追記しました。 

 腰痛が治らんとです。

 専門家のみなさんすら想定外だった、豚インフルからのヒト-ヒト感染変異での新型インフルエンザ。私も驚きました。っていうか、先週までは夢にも思ってませんでした。だって、日本ではインフルエンザの流行が終息している時期ですから。夢と言えば、例の偽予言者が、また恥知らずにも後出し予言をするかもしれません(笑)。

 メキシコで大発生した、ブタ由来のインフルエンザですが、大発生の原因はヒトからヒトへの感染型に変異したからで、WHOが新型インフルエンザと認定、警戒レベルをフェーズ4にあげましたね。ほんとはフェース5でもおかしくないけど、強毒性と認定されたら上がるでしょう。今のところ致死率は6%ですが、これはほとんど発生地のメキシコでのことで、これはメキシコのお国事情での死者数の可能性もあります。ただ、アメリカ合州国でも発症者200名から死者が2名出たとの未確認情報もあるようで(結局乳児1名の死亡が確認されました。ただし、アメリカ人ではなくメキシコ人でしたが)、発症者が増えると死者も出てくる可能性も出てきますから、確実な致死率はもう少ししないとわからないでしょう。

 まあ、スペイン風邪以降でも致死率のやや高いインフルエンザが何度か流行したこともあり、むやみに恐れるのも却って良くないでしょう。但し、自分だけは大丈夫と言う、意味のない過信も危険です。正しい情報を得て、冷静に対処してください。国は何かを隠しているから国の情報は当てにならないとか、変な陰謀論に走らないよーに(笑)。

 なぜ、このブタ由来のインフルエンザウイルス(H1N1型)がノーマークだったかというと、ブタからヒトへの感染があまりなかったということ、トリの場合と違って弱毒性のインフルエンザだということ、それから、ブタは飛ばない。でも、ヒトから感染するようになった場合、本来の宿主に弱毒性だったとしても、強毒性に変わる可能性もありますし、致死率5%越えが確実なら、かなりヤバイと思います。(因みに、東南アジアのブタから強毒性の「鳥インフルエンザ」ウイルス(H5N1型)が見つかったそうで、ますます油断が出来なくなった)(因みに世界中で猛威を振るったという有名なスペイン風邪もH1N1型で弱毒性でしたが、感染者が膨大だったため多くの死者を出しました。致死率は2%でけっこう高かったようですね)

 まあ、まだワクチンがないとは言え、抗インフルエンザ剤のタミフルやリレンザが有効だということなので、日本では流行はしても致死率はそこまで上がらないかもしれませんね。いや、国が備蓄していてよかった。
 タミフルでの異常行動疑惑ですが、あれは、インフルエンザ自体がもたらす脳症の可能性が高いですから、発症した場合、恐れずに服用すべきだと思います。特に今回、サイトカインストームで若い人の死亡が多いですからね。妹が言ってましたが、あれを飲むとかなり楽になるらしい。私はここ数十年はインフルエンザに罹ってないですから、却って怖いですね。まあ、それ以外で40度近い高熱を出したことは何回かありますけど。

 それから怖いのが、アフリカ等の貧しい国や、キタの独裁国などで大流行した場合がどうなるか。北の崩壊の立役者になったりして。

 しかし、交通機関の発達は、微生物にとっても生息場所を広げる格好の手段ということがよくわかりますね。わずかな期間で世界中に広まってしまいました。すごいの一言。

 いずれはこの新型インフルエンザも落ち着いて、毎年流行するインフルエンザのひとつの型となって定着すると思われます。

 下に、お役立ちリンクをいくつか貼っておきますので、ご参考にしてください。

● 感染者が公式に確認された国(人数) 5月4日現在
メキシコ(590)アメリカ(253)カナダ(101)スペイン(54)
イギリス(18)ドイツ(8)ニュージーランド(6)イスラエル(4)
イタリア(4)フランス(2)コロンビア(1)コスタリカ(1)韓国(1)
スイス(1)香港(1)オーストラリア(1)デンマーク(1)エルサルバドル(1)
アイルランド(1)オランダ(1)ポルトガル(1)

 やっぱり、人の行き来の多いメキシコ・アメリカ・カナダ・ヨーロッパが多いですね。特にメキシコと陸続きのアメリカとアメリカと陸続きのカナダが順に多いのがわかりやすくていい。因みにカナダの次に多いスペインは、メキシコのもと宗主国ですな。

◇追記

 kikulogによると、一部ホメオパシー信者がインフルにホメオパシーが効くとか触れてまわっているらしいです。大丈夫とは思いますが、信じないようにと念のために書いておきます。そんなもんよりタミフルの方がよっぽど効果がありますがな。

 参考:覚えておきたいニセ科学リスト

◇追記2 

 最初に新型感染を疑われていた女性はシロ。でも、カナダ修学旅行帰りの高校生に感染の疑いが。 

  ソース http://news.nifty.com/cs/domestic/societydetail/yomiuri-20090501-00148/1.htm

 その後、感染の疑いを持たれた人が数人でましたが、幸い今のところ全部季節性インフルで新型はないみたいですね。とはいえ、普通のインフルエンザも普通の風邪より致死率が高い病気。決して楽観は出来ません。ただ、これからは多湿でウイルスも舞い上がり難く感染は減る季節ですから、要注意は秋以降ですね。

◇追記3

 少なめに発表して実は・・・、ってことが多い中、こういうこともあるんですねえ。

新型インフル メキシコ死者数を下方修正 「疑い例」過剰反応で混乱?
2009年5月5日(火)8時0分配信 産経新聞

 【ニューヨーク=松尾理也】メキシコのコルドバ保健相は3日、新型インフルエンザの感染拡大について「下降局面に入った」と述べ、混乱の収束に向けた展望を示した。メキシコは今月に入り、死者数を大幅に下方修正してもいる。世界中でメキシコだけに死者が集中している“ミステリー”の原因はまだ完全には解明されていないものの、同国が「疑い例」を積極的に発表したことが不運にも混乱を招いたのではないか、との見方が強まっている。
                   ◇

 発表によると、メキシコで確認された死者は26人で、2日の時点での19人から7人増えた。しかし、これは進行中だった検査結果が明らかになったことによる増加がほとんどという。
 コルドバ保健相は、感染拡大のピークは4月23日から28日の間で、現在は「すでに下降局面に入った」と強調。首都メキシコ市当局は、レストランなどの通常営業を6日から許可し、博物館などの公共サービスを7日から再開すると発表した。
 メキシコ政府は先月末、感染の「疑いがある死者数」が最大176人に上ると発表。世界でメキシコの死者数だけが突出する状況に、専門家も「多数の隠れた感染者が存在するのではないか」「ウイルスが国境を越える過程で弱毒化したのでは」など一様に首をひねっていた。
 ところがコルドバ保健相は今月、別の死因と判明したケースを除外した結果として「疑いのある死者数」を「最大でも101人」と訂正。さらに「確認された死者数」を16人とした。
 数字は4日の時点で26人に増えたが、世界に与える印象が大きく変化したことには変わりはない。

 英紙ガーディアンは「感染拡大が1カ月以上続いているメキシコでは、感染者は膨大な数に上る」と指摘。その中で100人程度の死者が出たとしても、通常のインフルエンザの致死率とさほど変わらないとの専門家の分析を紹介した。
 また米紙ニューヨーク・タイムズは、最初の死者となったオアハカ州の女性が、極度に病状が悪化するまで売薬に頼り病院に行かなかった事実を伝え、メキシコでの医療機関への不信が、死者を増やした一因ではないかと指摘した。
 こうした中、コルドバ保健相は英BBC放送に対し、「過剰反応だったかもしれない」と述べ、当初はウイルスの毒性や感染力についてほとんど情報がなかったことを念頭に置く必要があると強調した。

【お役立ちリンク集】

まとめWiki
http://www23.atwiki.jp/pandemic/

【アウトブレイクマップ】
マウスでドラッグすると、場所を移動できます。地図左側の「メーター」で倍率を下げると、範囲が拡大されて世界での発生状況がわかります。
http://maps.google.com/maps/ms?ie=UTF8&hl=en&t=p&msa=0&msid=106484775090296685271.0004681a37b713f6b5950&ll=32.639375,-110.390625&spn=15.738151,25.488281&z=5

余談ですが、2ちゃんねるの新型感染症板で予言スレが(笑)
シミュレーションで想定した日にちが非常に近い。1年前にスレ立てした本人もびっくり。

フェーズ4宣言以降シミュレーション
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/infection/1209703798/l50

フェーズ4宣言以降シミュレーション

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/05/02(金) 13:49:58 ID:qn169Vbw
 本日2009年 5月 2日
 フェーズ4AがWHOより宣言されました
 

 ※パンデミック発生シミュレーションです。 
  イメトレ→生き残りへの役に立てればと思います。

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コメント

いやー、インターネットって、ほんとーに、凄いですねー。
てゆうか
インフルエンザすげえ。
鳥(中間宿主)跳ばして人に直接たぁ…生命の不思議ってゆうかウイルス強すぎ。
世界制覇した遊牧民族が羊で性欲解消したって与太話あったけどまさか…ねぇ…(フェードアウト)

あ、そいえば税金安いからって北米の製薬会社が工場やら研究所やらぼこぼこ作ってたな…(をい)
などと“こうしてガセネタやら噂スパムが広がるんだぜへっへっへ”的な話を残しつつ、さよなら、さよなら、さよなら。

実は『ヨーロッパで羊に性行為をして動物虐待で逮捕されたオッサン』て元ネタが…(変態にも程があるわ)
…世界共通日本語がツナミとオギノとヘンタイ…

投稿: 何処 | 2009年4月29日 (水) 10:33

何処さん

そういえば、鳥インフルのウイルスが豚の身体を介して変異し人に感染するようになるってありましたね。もやしもんにもそのネタがありましたね。長谷川さんから「何新型インフルエンザ作ってんのよ」とどやされてましたっけ。読んで大笑いしましたけど。

ウイルス、最強ですな。最強で脆弱な不完全生命体。面白いです。

羊で性欲解消て、そんな訳で昔女性の乗船がご法度だったころ、船には必ず羊が積んであったとか。羊のナニは、人間のによく似ているからだと聴いたことがありますが、いかんせん見比べたことがありませんので、真偽の程はいかがなものか。

>実は『ヨーロッパで羊に性行為をして動物虐待で逮捕されたオッサン』て元ネタが…

馬に自分のケツを掘らせようとして、内臓まで破れてホントに昇天してしまったおっさんもおりましたな。

>世界共通日本語がツナミとオギノとヘンタイ…

カワイイとサツマ(温州みかんのこと)も忘れないでください。

ああ、学術ネタがおげふぃんなシモネッタさんに・・・(爆)。

投稿: 黒木 燐 | 2009年4月29日 (水) 18:23

もやしもんたぁ又すげぇ処を。ってアニメになってたか。メジャーとマイナーのボーダーレスに翻弄されまくりな何処です。
そいえばエイのくっさい料理の話がありましたが、エイのナニも人のボボ(ブラジル)にくりそつで具合良しとか馬鹿話。(かなりぼやかして書いたつもり)
イルカは人より良いとか昔の人の飽くなき探究心に溢れる(笑い)涙が止まらない頃も有り申した。
あ・肝心な世界共通日本語を忘れてた。

『ヲタク。』

投稿: 何処 | 2009年4月29日 (水) 19:45

何処さん

『もやしもん』は、本筋よりもコネタがいろいろ面白いですよね。
エイのくっさいのは、ホンエフェだったか。世界で最も臭い食べ物。まあ、臭い食い物はたいがい発酵食品ですが。
要は「腐ってやがる」ですからね。菌に醸されたものを、人に役立つものを発酵、どーでもいいものや害になるものを腐敗と呼ぶ。考えたらすげえ二枚舌(笑)。
しかし、人のナニにクリソツがいいなら、病気持ってそ~な羊やエイじゃなくてこんにゃく畑でフルーツ取っとれと。

由緒正しい世界共通ニホンゴ。
ハラキリ・カミカゼ・ゲイシャ、ついでにヤクザ。

投稿: 黒木 燐 | 2009年5月 1日 (金) 02:10

『ホンェフェ…アジア一番の臭い発酵食品…だが世界じゃあ二番目だ。』
『な・なにぃ!なら一番はどいつだオランダスパニッシュ!フレンチな事抜かすんぢゃねえ!』
『チッチッチッ・(缶詰を取り出し、ニヤケながらその缶詰を指差す)』

…あー嫌な勝負…

マアマアドーモドーモと納豆が仲裁に…無理だな。

投稿: 何処 | 2009年5月 1日 (金) 11:32

連休でボケッとしていたら、コメントが6つもついとりましたがな。

何処さん、
おっと、怪傑ズバットですな。
飛鳥を殺したのはおまえか!

シュールストレミング、室内開缶厳禁の世界一くっさい食べ物。菌最強ですな。
以前「探偵ナイトスクープ」でも果敢に挑戦していました。
一度賞味してみたいような、一生会いたくないような・・・。

男女「もやしもんバージョン」見つけました。
http://www.youtube.com/watch?v=oaz6Vnq8knw&feature=related

元歌「男女」初音ミク、ダンスバージョン(カワイイ!)
http://www.youtube.com/watch?v=WQY71KoERak&feature=related

しかし、耳につくなあ。

投稿: 黒木 燐 | 2009年5月 3日 (日) 17:39

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