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2009年1月 6日 (火)

一周忌だよ、日々徒然 

 早いもので、祖母が亡くなってから今日(1月6日)で1年経つ。

 去年の今頃は、父からの電話で祖母が危篤と知り騒然となり、病院に急ごうと慌てて用意をしていたところに亡くなったという知らせが入り、気が抜けたものの、とりあえず行こうと病院までの地図をプリントしたり住所を控えたりと、ばたばたしていた。

 その前の3日に、容態が悪化したということで、入院先の病院へ行き、見たなりにこれは近いなと直感したが、いくらなんでも三日で逝くとは考えもしなかった。否、考えたくなかったのかも知れない。危篤からお葬式までについての詳細は、この『実録「お葬式」』というエントリーに書いているので、興味のある方はお読み下さい。

 一周忌は、去年のうちに済ませた。命日が年明けすぐなので、前倒ししたということだ。
 その時の坊さんが若い有髪の面白い人で、色々葬儀のしきたりなどについて話してくれた。線香がお焼香のお香の代わりとか知らなかったので、大変勉強になった。
 本当の命日である今日は、仕事でお墓には行けないので、祖母が好きだった甘い和菓子を買ってきて供えた。祖母の最後の2年くらいは甘味どころか殆どまともな食事も出来ない状態だったから、御花よりお菓子が良いだろうと思ったからだ。お経が読めないので、後は手を合わせることくらいしか出来ないが。

 そういうわけで、喪も明けて、とりあえずひと段落した。しかし、今考えても後悔することばかりだ。

 なぜ祖母が成人式の時孫に振袖を買い与えたがっていたのをわかっていながら、嫌がったのだろう。当時はかなり肥えていて、容貌にコンプレックスがあったせいもあるかも知れないが、馬子にも衣装、何とかなっただろうに。さらにちゃんと結婚して孫の顔くらい見せてやるべきだったかもしれないが、これに関しては縁だから仕方がないか。私達が結婚した時のためにと、布団を沢山作ってくれていたらしい。気が早すぎるがな。結婚のけの字もなかったんだけどな。あと、失業中、見栄を張らないで頻繁に帰ってあげればよかったなとか、何れにしても、後悔、後の祭りである(「『先に立たず』やろ」という突っ込みはなしね)。
 特に、3日にお見舞いに行った時、何故、ありがとうという言葉を言えなかったのかと、こればっかりは心底残念でならない。次はもうないかも知れないという予感はあったが、そう思いたくなかったのかもしれない。そして、やはり直接感謝の言葉を伝える機会は再び訪れなかった。こういうことは思った時に実行すべきである、という教訓であろう。

 いずれにしても、祖母一人が死んだくらいでは、世の中は全く変わらない。私らの生活も殆ど変わらない。出来るだけ毎月行くことにしていた、祖母へのお見舞いに行く必要が無くなったくらいだ。
 それは、私が死んでも同じことだ。世界はいつもと変わらずに動いていく。ただその中に私が存在しないだけだ。ある時、ふとそれを思ってなんともいえない悲しい気持ちになったことがある。まだまだこの世に執着があるらしい(笑)。

 いずれにしても、数百年、いや数十年も経てば殆どの人が存在の記録を失うだろう。その人を知っていた人も死んでしまうからだ。数千年数万年も経てば、人類の存在も無くなっている可能性すらある。そしてあと45億年もすれば、太陽系ですら終焉を迎える。宇宙から見れば人の一生なんて塵芥みたいなもんだ。
 それでも、この地球に人間として生まれたことが奇跡の様なものだから、まあ、アップアップしながらも、一所懸命生きていかないとね。

 あまりにも、命の重さが軽んじられているような昨今だからこそ、改めて人ひとりの死の重さを受け止める必要があると思う。

 話が大きくなってしまったが、まあ、テーマが日々徒然なので・・・っていうか、いつものことですね。

 と言うわけで、命日なので故人を偲んだ一句でこのエントリーを終わろうと思う。

 命日の夜 思い浮かぶは 嬉しげに 
      畑で手を振る 在りし日の祖母 

 合掌。 

 

  

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徒然くさ」カテゴリの記事

コメント

月日の経つのは早いものですね。
燐さんにそうやって思い出してもらえるだけで
お祖母様は嬉しいんじゃないかしら。
月並みですが、皆が元気で暮らしている事が
何よりのご供養かもしれませんね。

合掌

投稿: MM21 | 2009年1月 7日 (水) 22:27

ああ、もう1周忌ですか。月日の経つのは本当に早いですね。僕も去年の2月に伯母を亡くして、ちょっと精神的に危なかった時期があったことを思い出しました。しかも先月は立て続けに不幸があったので、人生のはかなさやむなしさを嫌というくらい味わいました。

その貴重な命を、バカ母がパチンコに行ったせいで火事で幼い3兄弟が亡くなるという救いの無いニュースを先ほど読みました。何が病院だ、大ウソツキがと他人事ながら頭にきて叫んでしまいました。

限りある生命です。もうアウトになるまでは、しぶとくしつこく生き延びるのだ。

合掌。

投稿: drac-ob | 2009年1月 7日 (水) 23:48

MM21さん

そうですね。
思い出すことが一番の供養かもしれません。
そして、皆が元気でいると、天国の祖母も安心するでしょう。

因みに、昨日の七草がゆで手を大火傷しかかったのは私です。
洒落にならん。

投稿: 黒木 燐 | 2009年1月 9日 (金) 00:12

drac-obさん

そうでしたね。
伯母様が急死されたんでしたね。
年末も大変でしたね。

うちのほうも、父母に伯母、叔父×2、叔母と全員70を越しているのですが、しばらくそういうことは遠慮して欲しいと覆います。まあ、うちは親戚縁者が少ないので。

あの火事は悲惨でしたね。しかも、子どもだけで留守番させた理由がパチンコとは。幼児を残してこの馬鹿ッ母が!しかも一人は赤ちゃんなのに・・・。
しかし、子どもの名前が一様にDQN親御用達でしたな。
子どもは親を選べない(選んで生まれてくるのだとのたまうペテン師もいますけどね)とはいえ、憐れな話です・・・。

投稿: 黒木 燐 | 2009年1月 9日 (金) 00:24

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