すずめおの命日
今日はすずめお(雀雄)の一周忌だ。一年経つのは早い。
好奇心の強いへんな猫だった。
クロが子猫を生んだ時は、かいがいしく世話をしていた。油断するとクロの変わりに子猫のダンボールに入っていた。
その中の一匹と子どもを作って、ソッコーで去勢された。
手術後迎えに行くと、「ニャア!」と文句を言った。まるで「なんてことしやがんだッ!」て怒った様で、申し訳ないけど可笑しかった。
自分の子どもはもう溺愛して、出ないのに授乳までして乳首を血豆にしていても平気だった。
お客が大好きで、父が来た時はいつの間にか膝の上に乗っていて、「猫にこんなされたのははじめてじゃ。」と父を喜ばせていた。
電気屋のおじさんが来て修理をしているあいだに、いつの間にか膝立ちしているおじさんのふくらはぎに座って嫌な顔をされた。
置き薬屋のおじさんが来たときは、喜んでお出迎えしてすりすりしていた。
コロナ(犬)がはじめて子犬で家にやってきた時は、気がつかないうちにこっそり様子を見に来ていて、あとでちびコロナの写真を見たら、端々にすずめおが写っていた。
死ぬ前の年に胸の奥にガンが出来ているのがわかったが、年も年(16歳)だったので、場所も悪いし無理しないで自然に任せようということになった。それから時折苦しそうな咳をすることもあったが、食欲も旺盛で元気だったが一年もするとさすがに悪化して一度死に掛かったが持ち直した。しかし、2週間後とうとう最悪な状態になり、病院に担ぎ込んだが、その日の昼過ぎに旅立った。
朝、病院の酸素テントの中で、不安そうにこっちを見ていたが、それが生きている彼を見た最後だった。ついていてやればよかったと後悔した。実は当日私も頭痛がひどく、会社を休んで横になっていたのだ。大泣きしたら、頭痛がさらに悪化した。
亡くなったのは月曜だった。1年は365日なので、一日ずれて命日は次の火曜日になる。で、昨日は朝からやはり頭痛がして、嫌でも当日を思い出した。今日は花を買ってきてやろう。
すずめおの子のヤコプの声が父親にそっくりで時々ぎょっとさせられる。白黒のすずめおと、シャムネコもどきのヤコプでは外見はまったく違うのだけど、やっぱどっかでちゃんと血が繋がっているんだなあ。
17歳生きたすずめおも、19歳と6ヶ月生きたソロも、いなくなった時の生活が考えられなかったものだけど、実際いなくなってみたらなんとかなるものだ。
だけど、時々無性に会いたいときがある。夢でもいいから出てきてほしい。
それでもいつか虹の橋であえるのだろうから、そこでちゃんと会えるように、これからも人の道を外さすに生きていこうと思う。
(ココログの状態が悪いので、写真のUPはメンテが終わってからにします。)
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コメント
動物は子供の頃、スピッツの雑種がいたけれど世話は飲んだくれの父親がやってたので、私にはほとんどペットと過ごした記憶ってありませんねぇ。
どちらかというと苦手なのかも知れません。
大人になってからも何度か犬か猫か飼おうかという話になった事はあるけれど、やはり普通、動物は先に逝きますので別れを考えると飼えないまま今日に至ってます。もう無理だろうなぁ・・今から飼うのは・・・残念だけど。
燐さんはこういう内容の記事の方が似合ってるかなぁ・・・と燐酸に怒られそうな事を思いました^^
すずめおクンの一周忌に合掌。
投稿: ぶいっちゃん | 2006年7月13日 (木) 17:16
この記事、なぜか見落としてました。
ぶいっちゃまのコメントのおかげで発見!感謝です!
すずめお君、名前も変わってるけど、性格も変わってて、めちゃくちゃラブリーですね。人好きで、誰にでもスリスリ & 膝に乗ったりするあたりは、私のニックネームの由来となった、我が家のナナにそっくりです。
去勢後に母性本能に目覚める雄猫は多いようですけど(姉んちにも保父さんみたいな猫がいる)、すずめお君は虚勢前から子猫の世話してたんですね。で、そのうちのひとりとデキちゃったと…。
早くからツバつけてたのかしらん?(笑)
血豆作って授乳のマネをするなんて、かわいいやらおかしいやら… 変だけど泣けてきます。得体の知れない生き物(コロナちゃん)が、気になって気になって仕方がない様子も、こらまた可愛くってしょうがない!
一年は早かったですか。
なんとかなるものだけど無性に会いたくなるって、昨年の2月に、一番溺愛していた長男猫を無くした姉も、同じようなことを言ってました。
虹の橋で今ごろ他の子たちと伸び伸びやってるのかと思うと、なにやら羨ましくも思いますね。こちとら世知辛い人間世界でガンバってんだぞぉって。
あ、48時間のメンテ終わったんですよね?
じゃ、写真UPお願いします。( と急かすヤツ (^_^;) )
投稿: 猫だぬき | 2006年7月14日 (金) 02:08
勢いに任せて連投しちゃいます!m(_)m
母が数年前にクロという雌猫を亡くしたとき、病院に預けていたために死の瞬間に立ち会えなかったことを、すごく後悔していました。そのせいか、いまだにクロの名前を口にします。
その次にシロという雌猫(ネーミングが単純なんです、うちの親は)が病気になったときに、母は、もう後悔したくないからと言って、父の反対を振り切って、病院にある大きな酸素ボンベ付の保育器?を買ってしまいました。
結局シロも、最後は病院で息を引き取ったのですが、入院したまま死んでいったクロの時とは違い、家で父と母ふたりで献身的に看病をしていました。あの世に送り出してあげたという実感があるらしく、後悔というものもなく、シロのことはいい思い出になっているようです。
ちなみにその保育器ですが、いま我が家にいる4匹のうちの3匹が、ヨロヨロガリガリで拾われた赤ちゃん時代に大活躍しました。獣医さんから「この子はアカンかもな」と軽く言われた、当時168グラムだったマコトも、今や体重6キロを越す巨猫!
ヤツらがいま元気なのは、クロのおかげだと思ってます。
投稿: 猫だぬき | 2006年7月14日 (金) 02:27
ぶいっちゃん、
どうしても(ヒト以外の)動物と馴染めないという人はいます。
動物を飼うと、必ずおしっことうんこといつか来る別れがついてきます。
可愛がっている動物と死別するのは辛いけど、それ以上に得る物が多いと私は思ってます。
ですから、もし、ぶいっちゃんのところに子猫が迷い込んで来たりした場合、勇気を持って飼ってみてください。
>燐さんはこういう内容の記事の方が似合ってるかなぁ・・
こういう記事は意外と書くのに疲れたりします。それにさすがにネタがすぐに枯渇するでしょう。
社会的なネタはよっぽど腹が立ったときとか、茶化したい時とか以外は書かないことにしています。人間の底が浅いので限界があるのです。
というわけで、今日のような(おたふくかぜ)お馬鹿なネタがいちばん書きやすいように思えます(爆)。
合掌ありがとうございました。
投稿: 黒木 燐 | 2006年7月14日 (金) 02:41
猫だぬきさん、
時間が遅くなりましたので、お返事は明日いたしますね。
う、えらく頭痛がすると思ったらヘアゴムで頭を締め付けていたわ・・・。orz。
投稿: 黒木 燐 | 2006年7月14日 (金) 02:44
おはようございます♪
フフ、読んでてとっても微笑ましくてニヤニヤしちゃいました♪
オスでも、そういうことってあるんですね~。
しかし、血豆まで作らんでも(笑)。
世話は大変だけど、それ以上にホントに幸せをくれる愛しい存在ですよね。まさに、家族デス。
すずめおチャンも、燐サンにたくさん愛されてとても幸せな一生を過ごせただろうと思います。
また会える時を楽しみに♪
投稿: wing | 2006年7月14日 (金) 09:52
猫だぬきさん、
猫ってものすごい人なつっこい子と人見知りする猫と両極端なのがいると思いませんか?
うちの場合は前者がすずめおとナターシャで、後者がシャズです。他の子は、すずめおと同腹のちゃちゃが人なつこいほうで、ユキとユキ(伯母)の血を引いたピムピムは人見知りします。その他は臆病でもなく勇者でもなく、です。
すずめおは子供の時から育てた子を妻にって、まるで源氏光みたいなヤツです。その件以来、ヤツはロリコンのレッテルを貼られました(笑)。
すずめおは、ほんとうに不思議な猫でした。あんな猫にはもう遭うことが出来ないかもしれません。ソロの死後は、すずめおがシャズの師匠でした。戸の開け方とかエサのねだり方とかロフトベッドのはしごの駆け上がり方だとかいろいろ習ってました。
シロちゃんの為に買った保育器、あとの猫ちゃんに役だって、シロちゃんもきっと嬉しいことでしょう。しかし、168gの子猫って・・・、よく育ちましたねえ。
写真ですが、今日帰ってからUPしますので気長にお待ち下さい。
投稿: 黒木 燐 | 2006年7月14日 (金) 14:40
wingさん、
実に面白い猫でしたよ。何度も笑わされ、利口さに驚かされ、子供を作って目を点にさせられました。彼にはソロの長生き記録を抜いて欲しかったです。今は同腹の兄妹ちゃちゃが記録に挑戦中です。
しかし乳首に血豆を作った雄猫なんて初めてです。フクという猫が子供を生んだ時はクロが同じような状態でしたが、まさか自分が生んだ時に同じようなことをフクの子供(すずめおはフクの子)からされようとは思ってもいなかったことでしょう。それも雄猫。
しかし、子煩悩なんだか狙ってたんだか。早めに去勢して良かったです。自分の子まで孕まされちゃかなわんですから(爆)。
投稿: 黒木 燐 | 2006年7月14日 (金) 15:06
>猫ってものすごい人なつっこい子と
>人見知りする猫と両極端なのがいると思いませんか?
うんうん! ほんと、そうですよね。
以前、重度の猫アレルギーを持った税務署員が我が家に来たときに、マコトが「人好き」の本領を発揮して、早々に退散させてくれました。
それよりすずめお兄さんてば、せっかくこの世に【猫】として生まれてきたのに、「ロリコン」とか言われるって… 笑えます。
>しかし、168gの子猫って・・・、よく育ちましたねえ。
小さいものの表現で、手のひらサイズとかって言いますが、まことの場合はそれよりも小さく、タバコの箱3分の2くらいでした。哺乳瓶でもミルクが飲めなくて、病院でカテーテルで胃に入れてもらってました。
投稿: 猫だぬき | 2006年7月15日 (土) 01:40
そうか~、雀雄ちゃんも夏でしたね。
そんな味のある猫さんでしたか。存在感ありますね。
きっと今頃、猫の天国で子守でも手伝っているでしょう。
うちもテトが亡くなって2年、オリバーが亡くなって1年です。
昨年の夏はたくさんの猫さんと友だちまで亡くなって、本当に悲しい夏でした。
投稿: テトラ | 2006年7月15日 (土) 10:15
猫だぬきさん、
すみません、写真UPまだです。暑さでバテてます。デジカメやないんで一度スキャンしないといかんとです。連休中にはUPします。
しかし、税務署員を退散させるマコっちゃんスゴス。しっかり恩返ししてますね。
カテーテルで授乳ですか~。
十年くらい前、弟が目も開いていない生後1日か2日の猫を2匹拾ってきて、後を任されたんですが、ミルクをまったく飲まず、死なせてしまいました。やはりそれくらいやらないと生存は難しいんですね。
金曜の「ポチたま」に出てきた背中に乗るシェルティーが、すずめおの生まれ変わりみたいで嬉しかったです。すずめおは背中ではなかったけど、しょっちゅう飛びかかってきて抱っこをせがんでいました。
生後7ヶ月なら計算も合うよな、とか思ったりして。バカですねえ。
投稿: 黒木 燐 | 2006年7月16日 (日) 00:26
テトラさん、
そうです。存在感ありまくりの猫でした。
>きっと今頃、猫の天国で子守でも手伝っているでしょう。
やってそうですねー。
それで、可愛いめの子にツバつけてたりして、先に逝った奥さんのアンリからネコパンチくらってたりしてね(笑)。
そうですね、テトラさんとこも続けてネコさん亡くしてるんでしたね。
夏ってやっぱり乗り越えるのが辛い季節なんでしょうか。親友が逝ったのも残暑厳しい9月でした。
投稿: 黒木 燐 | 2006年7月16日 (日) 00:39
すずめお君、抱っこして欲しくて飛びかかってきてたんですか。かわいいーーっ!!
うちの黒タマも、しょっちゅう飛んでくるので、心底、困ってます。←え?
ところでシェルティーって、【犬】だと思うんですが、燐さんの中ではそういう生まれ変わりもアリですか? 私はアリだと思ってます。
投稿: 猫だぬき | 2006年7月17日 (月) 09:37
猫だぬきさん、
アリだと思います。
仏教では、確か生まれ変わりの時に生前の行いによって生まれ変わる動物が決められるとか・・・。あれ、これは「火の鳥」だけの設定かしら?
でも、それなら納得ですし、正しく生きようという気になります。
篠原烏童という人のマンガに「1/4×1/2(クォート&ハーフ」という漫画があります。この場合×だと1/8になるから正しいのは+だろうというのは置いといて(最近よく置くなあwww)、これは動物霊専門(しかも召還は出来ても見えない)霊媒師クォートと前世が犬でその記憶を持つハーフという黒猫たんのお話です。
朝日ソノラマからコミックスが出てますので、未読なら是非読んでみてください。ハーフがめっちゃ可愛いです。
投稿: 黒木 燐 | 2006年7月17日 (月) 19:28