Suite XVI イタリアツアー2007
Suite XVI Italy – March, 2007
15th Transilvania, Milan / 16th Sonar Club, Siena / 17th Velvet Rock, Rimini
今回はイギリスのいつもの相棒ではなく「イタリアの奥さん」が私のギグメイト。とは言え、ひとたびWaltzinblackが流れて照明が落ちると各々ステージに集中。その後話して、私が全体をさらっと、奥さんには要所要所の現場取材結果をつぶさに報告してもらうことにしました。
YUKA ~ライヴ総括レポート → English
パワー全開!怒濤とハプニングのイタリアライヴ
3日間ともに初めの方でJJがちょっとしたイタリア語で挨拶をし、イタリア語が話せなくてごめんね、というようなことを言っていたが、それ以外はほとんど話すことはなく、パワフルな音とヴォーカルを次から次へと繰り出して観客を圧倒。
Milanは初日だが、調子は上々の模様。オープニングの5 Minutesから迫力とキレのある演奏で、ここですでにアドレナリンが体内を駆け巡る。残念ながらJetの姿はないが、代理のIan君はもう5年くらいJetのドラム担当をしているらしくメンバーとの息もぴったりで彼と同じように素晴らしいドラミングでJet不在の穴を埋めてくれた。JJが彼を紹介した時の言葉「今日はドラムセットの後ろにはJetの代わりに少し小さい人が座ってるんだけど、歳もだいぶ若いんだ。18の時から今の仕事をしていて、今23歳だっけ?彼のおかげで自分がすっごく年寄りに感じるよ!」
途中Daveを眺めていたらコーラスの合間に咳き込んでいる。というか咽たのか?相変わらず左手の小指を立ててビールをグビグビ飲みながら右手で演奏。グラスを空にして最後に「ぷはーっ」とやっていた。
セットリストは3日間共に共通の全22曲。4人になってからは私は昨年夏のGuilfestしか体験していないので今回は非常に楽しみだったが、Bazはすっかりリードヴォーカリストとして落ち着きSuite XVI以外のアルバムからの曲を歌っても全く違和感がない。違和感がないどころかすばらしく表情のある声をしていて、ステージ上でも以前よりも動きがありのびのびと楽しんでいるように見えた。ラストのNo More Heroesの間奏時にはDaveが空にしたグラスを投げてそれをBazがヘディングする、というワザもあり。
SienaのSonar Clubは「ここはどこ?」という何もない所にポツンと建っている。ステージが非常に低くて観客との間のバリアもなく、容易に上れる高さ。
前日よりもさらに盛り上がっていて観客席前方中心はかなり荒れている。ここではちょっとおもしろいことがあった。Summat Outanowtの途中JJが自分のまん前あたりの客席に軽く蹴りを入れるようなことをしたと思ったら、次には客席の中に降りていって、周りのファンも混ざって演奏は中断。。。私は前にヌボーっとでかい男性がいたのでその時は何が起こったのか見えずわからなかったが、なんでもハンディカメラでビデオ撮影をしているやつがいたらしく、それでJJが「やめろ」というつもりで初めは足をちょっと出したのだけど、それでもやめないので自ら取り上げに行ったらしい。
ステージに戻ったJJは「えっと、どこまでやったっけ?じゃあ、2番からいこう。」といって同曲の途中から再開。ベースソロもブリブリバリバリきめてドスのきいたヴォーカルでしめくくった。確かこの後にBazが「ちゃんと学ばないと痛い目にあうんだよ。」とかなんとか言っていたっけ。その頃には前方中央はさらに荒れ、一番前にいたイギリス人ファン数人が完全にステージに背を向けて、周りに当たりまわる者共を押し返してる。わざわざイギリスから来て楽しみたいところ、お疲れさまでした。
Riminiの会場は結構大きなクラブでかなりの人が入っている。我々は前日Baz側で見ていたが、この日も同じ側に残るという「イタリアの奥さん」を離れJJ側へ移動。ここにもイギリス人ファンが数人いてすでにスピーカー前までいっぱい。この日も音がとても良く、ストラングラーズの面々は力強くタイトな音の波を客席に浴びせた。
そうそう、Peaches後半のI can think of a lot worse places to beの後ではBazがアドリブで毎日違うことを言っていた。「ミラノでホテルが云々」とか「イタリアの交通渋滞に何時間もはまった」とかで、明らかにイタリアでの不愉快な出来事をうまく当てはめていて笑えた。
セットリストを見るとSuite XVIからの曲が少ないようにも感じるが、演奏された曲はやはりどれもライブの方がスピード・ドライブ感共にあるのは予想通り。特にRelentlessではアレンジを変えたのか、ベースラインがさらに重く、強くなっているようで最高だった。
3日間、ステージと会場の両方を見て感じたが、これだけ長い間新しいものを創り続けた今もあれだけのパワーとキレをもっているからこそ、大の大人を興奮させてイギリスからイタリアまで来させる力があるのだと思った。どの曲もまったく古さも感じさせなければ、飽きもない。今のストラングラーズが放出するエネルギーはやはり今までで最強かもしれない。彼等はまさにUnbroken、不屈だ。
海外でのライブにはたまにしか行けないけれど、毎回1時間半から2時間弱のセットで「もう終わり?あと数曲やって!」と思う。そう、楽しい時間はいつもあっという間に過ぎ、もっと、と思う気持ちにはきりがないのだ。
今年の夏、フェスという形ではあれようやくバンドとしての来日が決まった。日本の夏は厳しいけれど、できればJetも復活してステージに上がって欲しいと思う。皆さん、あのエネルギーを受けるにはこちらも体力つけておかないと最後までもちませんよ!
"イタリアの奥さん"~ライヴ追加レポート
ライヴを観ずにSuite XVIを語る無かれ! さらにjj襲撃事件の真相はいかに!!
15日のミラノギグはわたくし、仕事の関係で行けませんでしたの。
14日にミラノ入りしたYukaさんのみが会場入りし、私の携帯に「人の入りはイマイチだったけど、スコットランドからの追っかけ親父軍団がいてギグは盛り上がりました。」との事。
何ですって~~! 人の入りはイマイチですって~!! ザ・ストラングラーズ様に失礼な! わたくし、イタリア人のオーディエンスには一抹の不安を覚えていたんですよ。なん と言いましても イタリア人のリズム感、無茶苦茶ですから。カンツオーネとオペラの国ですから。
ですから16日のギグ会場入りの時にはチカラ入っておりましたの。 会場入りを待つイタリア人達に 「ザ・ストラングラーズの皆様に失礼のないように頼みますよ!」とガンを飛ばして おりましたところ、 一群の若者達に気づきまして、そちらを見ておりますと、なかの一人(男の子)が近 づいて参りました。
若者 「オス!」
私 「メス!」
若者 「今日のギグに、ジェット・ブラックが来るかどうか、知ってる?」
私 「わたくし、こう見えても関係者じゃございませんから、判りませんの。」
若者 「そうかー・・。出来ればオリジナルメンバーで見たかったんだけどさ・・・。」
私 「?? ああた、お幾つ?ストラ様の事はどれくらいご存知なの?」
若者 「ヒューの時代から知ってるよ! 彼らのCDはみんな持ってる。心から尊敬しているし、こんなにかっこいいバンドは他にないよ! jj最高だしさ!」
私 「うっ・・・うれしいわぁっ!! で、どうしてストラ様の事を知るようになったの?」
若者 「親父の昔のレコードとか物色している時に見つけてさ。ノーフォークや新作のアルバムもものすごカコエエし。」
他の若者達 「うん、そう、そう。」
うれしいじゃございませんか! 若者達は結構おりましたのよ? この日は前日のスコッツ親父ではなく、イギリス人の追っかけ親父3人組がおりまして、彼らもうれしそうにイタリア人の若者達と騒いでおりました。
で、いよいよ会場入り。ギグの様子はYukaさんのレポートで充分伝わっておりましたが・・・。
わたくし、jjがカメラ小僧を襲撃する瞬間をこの目で見ましたの! 素晴らしかったです!! なんといっても「ボクハ、シハン!」ですからね。Summat Outanout のベースソロの真ん中辺でガッとベースのストラップを肩から外すと素早い身のこなしで観客の中に物凄い勢いで突進!(この日はバリアー無しでしたの。)当然、演奏は中断され私の目の前にいたバズが「ホッホッホ~ゥ!!!」と囃し立てるような声を出しながらそちらに目をやる。と、同時にヘルズ・エンジェルズみたいなクルー3~4人がjjの後に続き騒然とした雰囲気!!
きゃ~~~っ! これよ~~!! これでこそザ・ストラングラーズよ! わたくし、コウフンいたしました!!! で、ステージにjjが戻ると、何事も無かったかのようにまた演奏が続けられ・・・。jj、ああた、このアルバムが出た時点で完璧に自信を取り戻したのね・・・。昔のjjに戻ったのね・・・。感涙。(関係者はそうじゃないと思いますけれど。)
で、ギグ後に襲撃を受けた小僧っ子にインタヴューをしてみました。・・・って言っても、もう彼、みんなに囲まれて得意げに喋り捲っておりましたけど。
カメラ小僧 「いきなりjjにカメラを取り上げられてさ、フィルムを抜かれて、スクリーンのジョイントをぶっ壊されたんだ。で、さらにカメラをサッカーボールみたいにあっち側に蹴られちゃってさ。それからイギリス人のフーリガン達に取り囲まれて。 俺一人に5~6人がかりだぜ! 一人づずだったら相手してやったけどよ、あれじゃあ、手が出なかったよ。悔しいけどさ!!」
さてわたくし、真相を探るべく、翌日のリミニの会場入りした際、件のイギリス人達を探しましたの。で、突撃インタヴュー!
私 「ねっ! 昨日、あのカメラ小僧がああた達の事をフーリガンって言ってたわよ!」
イギリス 「え~っ? なんで~?なんで俺達がフーリガンなんだよ~。俺達、いい人だよ?」
私 「だって、ああた達みんなで彼を取り囲んだんでしょう?」
イギリス 「うん、クルーもな。だってjjが奴に手出しするのを止めなくっちゃヤバイからよ!」
な、な、なんですってぇ~?! クルーや彼らが襲撃現場に速行した訳は・・・それだったの~?
わたくし、愕然としました。
イギリス 「jjはいい奴なんだ! 俺達、jjの事は大好きなんだ・・・。ただ、後先の事をあまり考えずに行動に出る事が多くってさ・・・。でも愛すべき人物なんだぜ!」
・・・リミニでのギグにはしっかりバリアーが設置されておりました。あれって、観客からストラ様を守るためにあるものではなくって、観客をjjから守るための物だったのね・・・。
勉強になりました。
後日談として
16日にjjに襲撃されたカメラ小僧は17日のリミニギグにもしっかり来ておりました。きっと今頃、jjにぶっ壊されたカメラは彼の自慢のお宝になっている事でしょう。
イタリア人というものは立ち直りが早く、さらに自分が主人公になるためだったらどんな犠牲も払う、そんな人種でございます。
■演奏曲目■
5 MINUTES, GRIP, SPECTRE OF LOVE, NICE 'N' SLEAZY, DEATH&NIGHT&BLOOD, UNBROKEN, PEACHES, ALWAYS THE SUN, GOLDEN BROWN, I HATE YOU, LOST CONTROL, SUMMAT OUTNOWT, WALK ON BY, RELENTLESS, BURNING UP TIME, ALL DAY AND ALL OF THE NIGHT, DUCHESS, LONDON LADY
●アンコール
・NUCLEAR DEVICE, DAGENHAM DAVE
・HANGING AROUND, NO MORE HEROES
報告者:Yuka Takahashi
イタリアの奥さん
写 真:Yuka Takahashi
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サポートバンド The Mugshots と一緒に。
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コメント
ライブ取材お疲れ様です!
毎度ここのユーモアあふれるニュースを拝見させてもらっております。
JJは相変わらずのやんちゃなんですね(笑)
ストラの来日ライブが待ち遠しい.......
投稿: 若年寄 | 2007年3月30日 (金) 06時06分
若年寄さん
こんにちは!
ほんっと、JJは元気ですね。
イタリアの奥さんのレポートにもあるように、ヨーロッパには若いファンもけっこういるようですが、日本にも若年寄さんのような方がおられると知って、とても力強いです。
これからも末永くよろしくお願いいたします。
それから、ジェットへのお見舞いメッセージもありがとうございました。
これからも沢山の情報をお届けできると思います。お楽しみに。
投稿: 管理人 | 2007年3月31日 (土) 10時08分