RAT CHAT #3
ラットチャット第3弾です。去年(2020年)の年末収録分です。
フランスは数日雨だったが今日は晴れ、少し寒いけどBazのいる所ほどではないだろう。
BazがJJがフリースを着ているのを見て、確かに少し寒いんだろうな、と、そしてオーストラリアで買ったものと気づく。Bazも同じ時に買ったらしく先日出して着てみたら胸のところにカレーのシミがついてた!と。
BazがJJに何を飲んでいるのか尋ねると、JJは「コーヒー」。Bazはグラスを掲げて「クリスマスのポートワインだ。」JJは「ちょっと早いんじゃない?」
Baz: 今、午前11時。寒くてジメジメして惨めったらしいヨークシャーの月曜の朝なんで他に何ができる?だから、乾杯!
BazがJJに「クリスマスは何をするの?」
JJ: 何もしない……。あ、食べ物について?それならイヴにはロブスターを食べる予定だけどクリスマスは特に予定はない……。ああ、近所の友達に呼ばれてるんだった。
Baz: そう。こっちは北東にいるお母さんにも子供たちにも会いに行けないから二人きりで過ごすけど、ちょっと考えてたこともあって……」といったところでJJの家に訪問者。JJが応対する間クリスマスソングが流れ、小包らしきものや郵便物を抱えて戻った彼は一応それを見せる。
Baz: 北東にいるお母さんと子供たちのところまでバイクで行くかもしれない。窓の外からこうやって手を振って(両手を振る)。
JJ: 本当に?そんなことやっていいのか?
Baz: 誰の近くにも行かなければいいんだと思うよ。まあ、ルールを多少歪曲しているかもしれないけど、実際のルールなんて誰が理解してる?
JJは、それはずっと昔の話に行きつくけど、アドバイスを聞かないやつらが作ったアドバイスには誰も従わない、ということ。特有の偽善がすべての信用を失墜させたんだ。(注:Paul Pearcyはシステムをうまく設定できていなかったから云々といっているが、具体的なことは不明)
Baz: こういうことを言うと批判もあるだろうけど構わない。ワクチン接種を拒否してる人は陰謀説があるからだとして、ワクチンにマイクロチップが入ってると思ってる。いろいろな陰謀説はあるけどすべてはデマ。まったくくだらない。ハリウッド映画じゃあるまいし、そんなことが本当にあると信じてるなんて考えられない。それで、自由を奪うな、とか言って抗議して。まあ、それでもいいさ、ワクチンを受けて証明書がもらえなければどこにも出かけることができなくなるだけだ。
JJ: それは根本的な問題提起になる。皆に自由が与えられていると仮定しよう。自由があって当然。でもその自由のために戦った人々に対しての尊敬の念を忘れてはならない。
【質問コーナー】
Q: 歴史上の有名人で会いたい人は誰? それはなぜ? Nigel Cranfield
A: Baz: 色々な人のことを考えたけど、この9カ月全世界で起こっているさんざんなことを思ったらOliver Hardyに会いたい。彼と会って思い切り笑って楽しい時間を過ごしたい。ずっと彼が好きだった。彼は賭け事が好きで4度くらい結婚してて、とてもインテリですごく面白い人だった。ぶっとい葉巻をすってブランデーを飲む。
JJ: Alexander the Great(アレクサンダー大王:マケドニア王国国王、アレクサンドロス3世)に会いたい。かなりの酒飲みで酔ってるときに仲間を殺した(クレイトスの殺害)。
彼が死んだのはまだ32歳くらいだったけど多くの国や地域を征服した。彼と食事をしたらきっとおもしろいと思う。
Q:ステージ上での会話や冗談等でリハーサルしたものはある?特に好きなものは覚えてる? Petra Jaggard
A: Baz: 場所やその時々に起きたイベントに関連して何かいう必要がある場合はステージに上がる直前にJJとちらっと話すこともあるけど、2人で言い合うことやオーディエンスとのやりとりは、もしリハーサルしてたら嘘っぽくてすぐにわかるだろう。
JJ: 同じポイントで同じ曲の前に同じことを言うバンドをたくさん見たことがある。
Baz: そういうことをほんの数回やって罪悪感にかられたこともあるけど、ストラングラーズとしてこれだけ多くのギグをやってきた中では同じことを言ったことはあまりないと思う。リハーサルをし始めたらもうそれはヤラセになって、オーディエンスもすぐに気づく。
Q: どちらか自伝を書こうとおもったことはある? Andrew Tully
A: JJ: 自伝を書くにはまだまだ若すぎるよ。まあ20台後半で書いた人もいるけどね。(Bazが、JJはこれまでに何度か書く話はでたよね?)ああ、4年くらい前に話があって、ゴーストライターというか、実際に話をしてそれを書くジャーナリストと共に手を付け始めたけど、俺をまず暴力的なワルだと見るそのアングルが好きではなかった。そしてちょうど2週間くらい前にフランス人のジャーナリストから自伝の話が出たところだ。実際は自分で書かないから自伝ではないけど。自分で書こうかとも思ったけど、とても静かな人生を送ってきてるし特に面白い人間でもないし、この星であまりたいしたことはしてきてないし。
Bazがよく言うよ、という感じで、何か濁って臭い液体がカメラから垂れてる、と。
Q: George Mellyと仕事した時の思い出はなに? Andy Sidnell
A: TWスタジオに彼が来た時のことはハッキリ覚えてる。歌詞がOld Codgerでちょっと彼についてのこともあったけど、自虐的なこともまったく構わずすばらしい仕事をしてくれた。それでLew Lewisが入るセッションがあったのだけど彼は完全に酔っぱらっていてヨロヨロしていたけど、すごく楽しかった。Georgeとは他に数回会う機会があってロンドンでお昼を共にした。物知りでとても素敵な人だった。
Q: ストラングラーズのハリウッド映画を作るとしたらどんな有名俳優に演じさせたい? Frank Roper
A: Baz: Jetは間違いなくOrson Wellesだな。Daveを演じるにはキャラを深く知る必要があるから多分デニーロ。もしくはDaveは若い時は本当にハンサムだったからジョニーデップでもいいな。俺については見ての通りハリソンフォード。ハリソンフォードじゃなければシャーリーマクレーンだな。
JJ: シャーリーマクレーン⁈ いいねぇ。彼女はAround the World in Eighty Daysで姫の役だったよな。
Baz: 自分は誰にやってもらいたい? 口をとがらせるのが上手い人じゃないとな。
JJ: ああ、でもそれが上手い人というのはなかなかいない、こういう風にできる人はね。(と上向き加減で唇を突き出す)さあ、誰だろう?
Baz: 考えたけどジェームズコバーンなんかどお?
JJ: ああ、もしくはチャールズブロンソン。
Baz: これ、なかなか面白いよ。今日はいろいろやる計画があって運動したり料理もするつもりだったしスペアルームのこともやろうと思ってたけど、今だにこうしてワイン飲んでる。
JJ: 鼻が3インチ伸びたよ。(?)運動だって?
Baz: 知らないだろうけどすぐそこに自分の公園があって、土日の早起きの必要がない日以外は毎日そこを歩くんだよ。
Q: ツアーのサポートバンドはどうやって決めるの? Lou Briccant
A: JJ: いい質問だね。通常は自分たちが知ってるバンドを考えるけど、時々知らないバンドが選択肢にあがることもある。主にバンド、マネージメントによる案だけど、エージェントから「こういうバンドがいてスケジュールが空いてけどどうかな?」と提案されることもある。多くの場合はベテランバンドだけど特にそれでないとダメというわけではなくて、若い新人バンドを考えたこともあるし、実際サポートとして迎えたこともある。これまで本当におもしろいサポートバンドがいたけど、今でも一番好きなのはスターベースなんちゃら。
Baz: そう、それ!俺の思ってることが分かったみたいだね!
A: JJ: 一番忘れられないのはここ(おでこを指さして)に傷跡を残した時だ。その男が投げたところを見た。それはRattusのフォトセッションをやる数週間前だったから写真でも生々しい傷跡が見える。実際はメイクも加えてたけどね。
Baz: 俺はHolmfirthのPicturedromeで中身入りのパイントが当たった。まだPaulがバンドにいた時で確か2005年。誰が投げたかわからないけど飛んでくるのは見えた。でも避けられなかった。そのグラスは斜めになったりせずまっすぐ立った状態で(ワイングラスを持って実演)飛んできたから中身がこぼれずいっぱい入ったまま胸に当たり、顔や全身に浴びた。覚えてるかどうかわからないけどギグの最後に(JJ:ギター壊したよね?)テレキャスターをステージの端まで40フィート投げた。
Q: 音楽はこの10年でも多くの変革を経てきたけれど、次はどのようなものがくると思う? Mache Stavraki
A: JJ: それがわかっていれば俺もその一端を担うよ。
Baz: いい答だ。
Q: ファイナルのUKツアーが計画されているけれど、ヨーロッパのファンも同じ恩恵にあずかれる? Jacques a Paris
A: Baz: 大規模はヨーロピアンツアーをやる計画はある。いつか、は状況によるけれど日にちは予定していていくつかは確認もとれている、そしてそれを実行することが許可されるかどうかも問い合わせた。現時点ではあとは運次第だ。
Q: バイクはどんな種類を持っていて、どれが一番好き? Fannyinblack
A: Baz: 君に比べると経験が短いから尊敬の念を込めて先に答えるよ!これまで所有したものの中で一番好きなのは2016年から今現在でも持ってるTriumph Tiger Explorer。1200㏄のツーリングマシンでデカくてすごく重いバイク。2人がかりじゃないと1人では持ち上げられないから、これまでに2度倒したことがある。
JJ: 俺はこれまでとてもたくさんのバイクを持った。乗り始めたのは50年前……そんなに長いなんて信じられないよ。今は2台あって130馬力のTriumph RS Sprintは2004年から。凶暴なマシンであれは手放さない。もう1台はThruxton R。まだ3年しかたってないけど古びたレトロな見た目だけど古くはなくてスペックはモダン。これは山で乗るとすごくいい。本当に多くのバイクを所有してきたけど、ヨークシャーで学生だった頃に持ってた1台にちょっと懐かしさを覚えている。USスタイルでグリーンとグレーのタンクのBSA A 65 Thunderboltだ。最近見てたら数台売りに出されていて買いたい気になてる。もしかしたら単にノスタルジックになっているだけかもしれないし、まだわからないな。
Baz: ノスタルジックになるのは悪いことじゃないよ。
JJ: もちろん全然悪いことじゃないよ、その時代の楽しい時間を思い出すしね。
Baz: グラスを挙げて乾杯と思ったけど空のグラスで……
JJ: (ふざけて)お前のことなんか好きだったことはない、一度もね~!
Baz: お前らみんなろくでもない~。(とメガネ斜めに)じゃあ世界中のみんな、家族や友達、大切な人々みんな、楽しいクリスマスを過ごしてね、特に俺の友人JJ、良い時間を。メリークリスマス。
JJ: ああ、君も良い休暇を。本当に会いたいよ。みんな、乾杯できる人は乾杯、そして安全に過ごして。来年会おう。
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