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5.微光 (6)カルト・ア・ラ・カルト

20XX年6月27日(木)

 由利子は朝からF県警本部のSVテロ対策本部で、PCモニターとにらめっこをしていた。由利子の横に座った葛西は、何やらブツブツ言いながらモニターを凝視する由利子に、ややためらいがちに訊いた。
「あの、休まなくていいですか? そろそろ2時間経ちますけど・・・」
「あ、もう2時間たった?」
 由利子はそういうと、モニターから目を離して、ぐうっと背伸びをした。
「今のところ見た顔に該当するものなしだな。ああ疲れる~。でも、なんか面白いからつい内容まで読んでしまうんだよね」
「コーヒーでも持ってきましょう」
 葛西がそういうと後ろで声がした。
「あ、僕はコーヒーは苦手なので・・・」
「って、アンタまだいたの」
 と、由利子が振り向きながら言った。ギルフォードは少し不満そうに答えた。
「まだいたのはないでしょう。僕がここまで送って来たんでしょーが」
「早くガッコ(大学)に行かないと、また紗弥さんに叱られるよ」
「だって、今日は講義ないし帰りも君を送らないと心配だし」
「一人で帰れます!」
「だから危険なんだってば」
例によって両者共譲らない。
「こんな明るいうちから襲ってくるわけないでしょ」
「O教団がKさんを拉致したのは、まだ明るい夕方の、しかも人通りの多い路上でしたよ」
「大丈夫だって。いざとなったらまた美葉から習った護身術で・・・」
「また、そんなことを言って。そのミハがどうなったか、君が一番よく知っているでしょう?」
「あ、あのお・・・」
 二人の会話に入り込もうとして葛西が言いかけると、ギルフォードが恨めしそうな目で、由利子が胡散臭そうな目で同時に見たので、彼は続きの『僕がお送りしますけど・・・』と言うのをぐっとこらえて、立ち上がりながら言った。
「自販機に紅茶もあったと思います。確かリプ○ン・・・」
 葛西はそのまま足早に部屋を出て行った。二人は黙って葛西の後姿を見ていたが、彼の姿がドアの向こうに消えると先ず由利子が先制した。
「んなこと言って、教主の顔に興味があるんでしょ。言っとくけど、イケメンは期待できないからね」
「そんなことはわかってますよ。さっき言った教団の教祖が良い例です。でも、マンソンのような例もありますし・・・、って、だから僕は教主の顔ではなく、カルト自体に興味があるんだってば」
「マンソンって?」
「マンソンテープワーム(条虫※)じゃありませんよ。チャールズ・マンソンっていう、カルト教祖です」
「最初に何かマニアックなこと言ったようだけど、まあいいわ」
「彼は、その容姿・・・まあ、当時の話ですが、と薬物を使い女性信者たちを巧に操りました。有名なのは『シャロン・テート事件』ですが、内容は・・・」
「なんか、陰惨そうだからいいわ。帰って調べる。当面の問題はこっちのカルト連中よ」
 由利子はそう言いながらモニター画面を軽く叩いた。
「教主や主要メンバーの顔や名前を中心に、教団の概要もざっと確認しているけどなかなか面白いわよ。えっと、不思議教団フーマ、ミネルヴァ騎士団、海神(わたつみ)真教、神聖御統(みすまる)礼拝教団、聖宇宙神軍、大地母神正教・・・」
 由利子が宗教名を連ねるのを聞きながらギルフォードが嫌そうに言った。
「うわあスゴイ」
 すると、その後ろから相槌を打つ声がした。
「名前を聞いただけで頭が痛くなりますね」
 葛西が紙コップのコーヒーと紅茶を持って帰ってきたのだ。由利子とギルフォードは葛西に軽く礼を言いながらそれぞれ好みの飲料を受けとった。
 由利子がコーヒーを一口飲むと、画面をスクロールしながら言った。
「イケメンだったらこういうのがあるわよ。不思議教団フーマ。信仰対象は古代神琥火雷(クビライ)。クビライ様ね。代表者は神官ポオ・・・」
「派手なカッコしてますね。冠とかほとんどミラーボールじゃないですか。それにこれ、男性ですか?」
「どう見ても男よね」
「いい男なのに、もったいないですねえ」
と、ギルフォードが惜しそうに言った。本気である。面倒くさくなった由利子は、適当に対応して本題に戻ることにした
「はいはい、それには同意するけどね。さて、特記事項に彼に関する記述がある。『いわゆる女装男子であり、その妖しい魅力で信者を集めている。特に女性に絶大な人気がある。時折、所謂『おネエ』の出るバラエティに出て人気を取り、信者集めにいそしんでいる。』」
「僕、一回深夜番組で見たことありますけど・・・・」
 と、葛西が言った。
「けっこう場の空気も読めて面白いことを言うかと思ったら、かなり辛辣なことも言うし、かと思えば、的確な助言で視聴者やゲストを喜ばせるし、司会の芸人さんを食うくらいの勢いでしたよ」
「でも、活動内容はけっこう物騒よ。『古(いにしえ)の神「クビライ」を崇め、世界を再びクビライのものとする。古の世はユートピアであり、その世界を甦らせようと説く』『カルトではあるけれども新興宗教ではなく、クビライ信仰は古来からあって、ポオという名前は代々の神官が引き継ぐ由緒ある名前である』」
「まあ、僕は女装男子にあまり興味は・・・」
「あんたの趣味は聞いとらんわ!」
「あのっ、特に問題がないなら次行きましょう、次」
 また脱線しそうになったので、葛西が先を促した。
「あ、ごめんごめん。次のこれもぶっ飛んでいるわよ。ミネルヴァ騎士団。教主はアテナイと名乗る若い女性ね」
「アテナイ様ですか」
「ギリシャ・ローマ神話の神というのも整合しますね。混ざってますが」
と、葛西が言うと、ギルフォードが名前にダメ出しした。
「っていうか、アテナイは地名なんですケド・・・」
「聖地を名前にもらったって書いてあるわよ」
「で、なんで教団名がローマ風で教主名がギリシア風なんですか」
ギルフォードは納得いかないらしく、妙にこだわっている。
「そんなの知らんわよ。単なる雰囲気でしょ。ゲームキャラ感覚よ。それよりぶっ飛んでるのは内容ね。脱力しないで聞いてね。いい?」
 由利子はそういうと一息ついてから読み始めた。
「『教祖のアテナイはミネルヴァの生まれ変わりで、前世の光の戦士を集め覚醒させて、来るべく高次元の敵との戦いに備えている。現在300人ほどの戦士が集まっているという。戦士は主にインターネットを媒体として集め、時折オフ会として、前世の衣装を着て集まっている。教祖とその戦士たちは、今まで3度にわたり高次元の敵と戦って勝利し、地球を守って来た。3度目の戦いは熾烈を極め、その影響で図らずも東北大震災が起こった・・・・』ですと」
「なんですか、それ?」
 と、葛西がすでに脱力気味に言った。対してギルフォードは眉をひそめながら言った。
「脱力しましたが、最後の記述ではもはや怒りを覚えました。有名な事件や災害を我田引水するのは、カルトの常套手段ではありますが・・・」
「まあ、このあたりは今のところ脳内ウォーズなだけだし、リアルでは単に濃いいだけのオフ会をやる程度だし、とてもウイルス培養とかするのは無理だよね。
 それからこの『聖宇宙神軍』。これも似たようなものだけど、何年か前に教主のご託宣を信じ込んで暴走した信者が、武装蜂起をネットで煽って数人が賛同し実行計画を立てようとして逮捕されているわ。これは教主自らが通報して事なきを得たけど、けっこう大形の刃物類を集めていたとかで、それ以来公安から危険なカルト教団としてマークされているみたいね。現在も、スマトラや東北の震災は異次元からの敵勢力が超兵器を使って起こしたもので、総攻撃の前触れだとか言って危機感をあおっているらしい」
「反吐が出そうです。唾棄すべき行為です」
 ギルフォードが吐き捨てるように言った。
「唾棄とかよく知っているよねえ」
 と、由利子が違う方面で感心していると、葛西が質問した。
「ところで教祖の名前は?」
「ウラヌス元帥」
「天王星ですか? ウランの語源ですね」
 葛西が言うと、ギルフォードが追加説明をした。
「それもですが、そもそもはギリシャ神話の天空神ウーラノスのラテン語読みです。ウーラノスはガイアの息子であり夫でもあります」
「うわぁ、神様ってえぐいわ~」
 と、由利子が本当に嫌そうな表情で言った。ギルフォードが少し苦笑しながら続きの説明をした。
「特にギリシア-ローマ神話は妙に生臭いところがありますからね。まあ近親婚の記述は色んな宗教・・・たとえば古事記なんかにもありますし、日本でも昔は異母妹との結婚は容認されていたようですし・・・」 
「それにしても、母親と息子ってのは引くわ~」
「『母なる大地』とは整合しますね」
 と、葛西。
「で、ウラヌスのどこに『イ』の字が・・・?」
「元帥(ゲンスイ)様」
「あ、そっか」
「元帥にはあまり『様』はつけないような気が・・・」
「つけるなら『閣下』でしょうか。どこかの国では『将軍』に様つけてマスが」
 と、これはギルフォード。それに葛西が乗っかった。
「しかし、ウラヌス元帥って、マジ○ガーZの悪役にでも居そうな名前ですねえ」
「私はウラヌスって言うとセー○ームーンを連想するわ」
 PC画面を見ながら類推している3人の後で、葛西にさらに乗っかった女性の声がした。振り向くと早瀬警部がコーヒーを片手に立っていた。葛西が驚いて立ち上がり敬礼をした。
「早瀬隊長、お帰りなさい!」
 それに続くようにギルフォードと由利子も立ち上がり一礼する。
「あ~、堅苦しい挨拶はいいわ。上層部との話が長引いちゃったので遅くなった。すまないわね」
 早瀬はそう言いながら近くの椅子を引き、3人の後に持ってきて座った。それに合わせて葛西も席につく。早瀬が興味津々と言った目をして言った。
「さ、話を続けて」
「あの、その前にお断りしておきたいのですが・・・」
 由利子が少し困惑しながら言った。
「松樹さんにはお伝えしてますが、私は確かにテロリストらしき人たちのデータを見ましたが、首謀者らしき者の顔は一瞬だった上になんかつかみどころのない顔だったので・・・」
「写真ではわからないかもしれない・・・だったわね。首謀者の顔データを開いた瞬間にブラクラにやられたんでしょ。聞いているわ。それでも私たちはわずかな可能性にもかけてみたいの」
「わずか・・・?」
「あ、悪く思わないで。竜洞蘭子捕獲、もとい、保護の時に、あなたの眼にある程度の信憑性はもたらされているわ。ただ、今回このデータからあなたの見知った顔を見つけたとしても、すぐにどうこう出来るわけじゃないということよ。現状ではあまりにも手掛かりが無さすぎるのよ。慎重に外堀を埋めっていくしかないってこと。さ、時間がもったいないわ。続けて」
「あ、はい」
 由利子は早瀬に促されてモニター画面に戻った。
「この教団は、そもそも宇宙神軍グッズを販売するのが目的で、どっちかというと心霊商法のほうで、まあそれはそれで問題ではあるけど、バイオテロなどの騒ぎを起こしてもあまり得にはならないように思えます。それより気になるのは・・・」
 由利子は画面をスクロールしてまた違う教団名をクリックした。
「この『神聖御統礼拝教団』ってやつ。この御統(みすまる)っていうのはプレアデス星団のことで、御統が転じて昴(すばる)になった・・・」
「へえ、スバルって日本語だったんですね」
 と、葛西が感心して言った。
「そうよ。古事記では美須麻流之珠(みすまるのたま)あるいは多麻能美須麻流(たまのみすまる)」
「壁にめり込んだ美形のメンインブラックな宇宙人が『下着を洗わせてクダサ~イ』って言うアレですか(※2)?」
「アレクってばちょっとそれ、あまりにもマイナー過ぎない? なんでそんなネタ知ってるのよ」
「実は僕、あのアーティストさんが大好きでして、けっこうコレクションしてるんです」
「確かに綺麗な絵を描かれる漫画家さんだけど・・・。ってまた脱線したじゃない。早瀬さんが呆れてるから先に進みます。この教団の概要をちょっと読みますね。『温暖化が続き、大災害と深刻な原発事故の後まもなく、隕石衝突で地球は滅びると予言、さらに信者であればプレアデスから迎えに来たUFOに乗って地球脱出が出来ると吹聴している。ただし、過去2回地球滅亡の予言をしているが、今のところあたっていない。しかし、東北の震災を予言して的中させたと主張、同時に起こった原発事故についても予言と合致し、信者は滅亡が近いと信じている』。 と言っても、まあ実際は3月から5月に、でなければ8月から秋にかけて大きな災害が起きるかもしれないと言っただけで、以前から同様の予言は数多く行っているものの、その多くを外しているということなので、これも当然外れると思いますが・・・」
「すみません。聞いててめまいがしてきたんですけど・・・」
「葛西君ってばまだ早いわよ。めまいがするのはこの先からだからね。早瀬警部、この教団がこのリストに選ばれたポイントは次ですね」
「警部はオヤジむさいからやめて。早瀬でいいわよ」
「では、早瀬さん、これですね。『信者が3度目の予言を的中させようとして、都心の数か所で液体をまいていたところ、市民から不審人物と通報され逮捕されている』」
「ああ、この事件は・・・」
 と、ギルフォードが口を挟む。
「僕のファイルにもありますよ。たしか、ミレニアム問題が騒がれていた1999年末のことでしたので、それに紛れてかあまり注目は浴びなかったようですが、地下鉄サリン事件からまだ年数が経ってなかった分、一部ではカナリ問題視されていたようですが」
「へえ、そんなことがあったんだ。で、何を撒いたの?」
「確か、ハトやカラスのフンを収集して水で溶いたものを保温庫で一晩寝かせたモノだそうです」
「一晩寝かせたってパン生地じゃあるまいし・・・」
「幸い、それには危険な病原体は含まれていなかったようで、特に目立った健康被害等はなかったようですが・・・」
「被害がなくっても、そんなもんひっかけられた日にゃあしばらく気分が悪いわよね」
「動物の排泄物には病原性大腸菌をはじめ、色んな病原体が含まれてるから、ある意味幸運だったと言えますね。たとえばハトのフンにはクリプトコッカスという真菌・・・所謂カビの一種が含まれていることが多いですし・・・」
「それって危険なの?」
「健康な人にはそれほど悪さをしないのでまず大丈夫なんですけど、免疫力の落ちた人には良くないですね。全身の倦怠感と発熱・・・最悪の場合、髄膜炎を起こして死亡します」
「けっこう怖いなあ」
「乾燥すると微粒子になって舞い上がりますよ」
「やだ、もうハトのフンの傍は気持ち悪くて通れないじゃん」
「ひょっとしたら、発熱した人くらいは居たかもしれませんね。時節柄風邪と診断されていたかも。Oの炭疽菌散布も事実上は失敗しましたが、軽い症状を訴えた人は何人かいたみたいですし。やはり風邪と診断されたようですけどね」
「いずれにしても・・・」
 と、今度は早瀬がつけくわえる。
「この教団の場合は、信者のスタンドプレイと言うことで教団や教主自体の関与は認められず、厳重注意で終わったの。それでも公安の方では要注意教団として未だにマークされているのだけど」
「代表者は教祖の山岡星明(せいめい)。セイメイ様・・・。某陰陽師と読みは同じね。ここはかなり怪しいけど、でもこの教団にも見知った顔はない・・・」
 「それに、今起こっていることに比べるとあまりにもショボすぎますね」
 と、これはギルフォード。
「次は・・・えっと、海神(わたつみ)真教、信仰対象はオオワタツミ、代表は豊玉愛。アイ様か。ずいぶんと年配の方・・・、えっ、102歳って、生きてるの? 凄い。でも、ここはかなり小規模で、ほとんど拝み屋さんみたいなものだし、女性教主だから可能性は低いわね。・・・それから、大地母神正教。信仰対象は大地母神眞供納眞輝(マグナ・マテル)、大いなる母。代表は教主の小早川大聖・・・、タイセイ様ね。・・・あら、これってこの前、サイキウイルス感染で亡くなった信者の遺体を何故か掘り返そうとして、事故で教祖が亡くなったっていう、あのカルト宗教じゃん」
「サワムラ・アンナの家族が信仰していた宗教ですね」
 と言うギルフォードに続いて、早瀬がポンと手を叩いて言った。
「ああ、アレね。あそこはほとんど教主が実権を握っていたので、今は息子たちの覇権争いで早くも分裂状態らしいわよ。ここは教主がボケて妄言を吐くようになってから逆に信者が急増して、悪魔祓いとか医療拒否とか過失致死事件とかチラホラ起こし始めていたから、一時期はかなり問題視されていたのだけど、これでは近いうちに弱体化しそうだわね」
「それにしても、震災をちゃっかりと利用しているところって結構ありますね。今上げただけでも3教団がそうでしたけど」
「ジュン、あれは宗教だけでなく、いろんな胡散臭い連中が利用してますよ。
 たとえば予言者の場合ですが、下手な鉄砲的予言の一部がたまたま当たったのをそこだけ強調して当たったと言い張ったり、他の予言をウルトラC的な技で結びつけたり、後出しジャンケンのくせに何年も前に日本へ知らせていたとか言って偽造文書をサイトに公開したりして、自分の権威づけに利用しています。
 それから陰謀論者はあれをアメリカの地震兵器による人工地震テロだと言って譲りません。それによって一番とばっちりを受けたのが地球深部探査船『ちきゅう』です。彼らが深い穴を掘って核爆弾を仕掛けて地震をおこしたという、いわれのない非難を受け、抗議の電話がバンバンかかって大変だったらしいですよ」
「うわ、災難!」
「ひとりひとりに丁寧に説明したら、ほとんどの人がわかってくれたようですが」
「それにしても作業妨害もいいとこだよ」
「でも、『ちきゅう』側の対応は真摯ですね。感心します」
 と、これは葛西。ギルフォードは若干仏頂面で言った。
「ちょっと考えたら、それがどれだけ非現実なことか判りそうなものですが」
「それが判ったら陰謀論なんかにハマらないって」
「他には自分等の薬が放射能対策に有効だとか、ある食品が放射能除去に有効だとか・・・」
「震災直後は特に混乱してたからねえ・・・」
「今だってひどいもんじゃないですか」
「まあ、過剰に怖がったりヒステリックに反応する人たちがいる限り、宗教家も陰謀論者も安泰なわけよね」
 そう言いながらも由利子はモニター画面とにらめっこ状態で人探しを続けていた。しかし、急にその手を止めてつぶやいた。
「あれ?」
それを聞いて3人がほぼ同時に聞いた。
「どうしました?」
「いた?」
「ありましたか?」 
「見たような顔があったような気が・・・。ここってどこよ、っていうか、なんて読むの? あ、括弧書きしてあった。へきじゅ・・・? 碧珠善心教会・・・?」
 由利子の今までとは打って変わった反応に、傍観していた3人は色めきだった。

 

 【注意】
 伏字になっている教団以外(マンソン・フーマ除く)は、起こした事件を含め、作者の創作によるものです(フーマはネタです)。
 また、何回か注記していますが、O教団の正しいイニシャルはAですが、便宜上Oで表記しています。 

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