« 不思議な野草。 | トップページ | エボラ出血熱のこと(バイオテロについても含む) »

2014年10月 5日 (日)

中山うり 鰻ツアーatカヨカリ

  Photo_3セットリスト

  前半

月とラクダの夢をみた
寝ても覚めても
夏祭り鮮やかに
笑う月
よいよいまほろば(新曲)
赤い風船がついてくる
マドロス横丁

  後半

時々ドキドキ(G)
青春おじいさん(新曲)(G)
コバルトブルー(G)
回転木馬に僕と猫
月曜の夜に
トロントさん
生活の柄
ホタル

  アンコール

小さな楽園(新曲)
石神井川で会いましょう(ギター弾き語り)

(G)はうりさんがアコーディオンではなくギター演奏した時。

 メンバー

  中山うり ヴォーカル・アコーディオン・トランペット・ギター
  福澤和也 ギター
  南勇介 ベース・壺(みたいな打楽器で、うりさんが楽器名がわからずツボと紹介)

 一昨年(昨年と思い込んでいたら違った。最近2年があっという間)、福岡でのライブを見逃して後悔の臍(ほぞ)を噛んだので、情報をチェックしていたら、今年も九州ツアーをするとのこと。

 一番近いし、日曜の「カヨカリ」に行くことにした。久留米も考えたが、ちょうど納品前の多忙な時で、平日だったのであきらめた。妹もうりちゃんのファンなので、一緒に行くことにした。

 待ちに待った日曜日。出かける1時間前に例のIBSな腹痛が襲って来たが、なんとか収まった。不安要素を抱えながら、西鉄電車に乗り薬院で降車。昔通っていた会社に割と近かったんで、知ってる道から行こうとしたら、例によって1本間違え、迷った。
 

Img_3126s 結局カヨカリに2度にわたって電話して道を尋ね、言われた通りの道を行ったが行けどもそれらしい店がない。そこで、居酒屋の前で作業中の女性に聞いたらすぐに教えてくれた。
「ああ、そこなら行きすぎですよ。あそこに見えている○○(店名失念)という居酒屋のとなりの古民家(公民館?)みたいなお店ですよ」
 やはり行きすぎていたらしい。それで、今度はさらに気を付けて歩くと、あった!
 ちょっと古い普通の家、隠れ家的な? 古民家? 公民館? 
 これじゃ見逃すわ! わからんわよ(カヨカリの看板も植木に隠れて見えにくかった)。
 ともあれ、無事にたどり着いたので中に入ると、まだ準備中。ウロウロしたせいでずいぶん時間がかかったと勘違いしていたら、まだ開場まで15分ほどあった。ふと見ると、前方のグッズ売り場にうりさん本人が! 声をかけようかと思ったけど、グッズのレイアウト中のようだったので、お仕事の邪魔してはいけないと思い直し、開場時間まで外で時間をつぶすことにした。

Img_3127s 6時1分前に再びカヨカリに入ったら、既に女性客が4人ほど来ていた。
 会計を済ませて、お座敷?に上がる。平常はカレーが売りの居酒屋といった感じだが、今日はライブのためにローテーブルを一台だけ残して後は円形のクッションが、楽器セットから1m空間を置いて敷き詰められていた。う~む、椅子なしか。腰痛持ちには辛いな、しかし、狭い。こりゃ、満員でも100人入らないのではないか? あんまり近いのも音響的に良くないかと思ったが、今のうちに一番前に陣取った。まあ、後からそれで正解だったと思ったけど。

 座席にすわると、カレーの良いにおいが気になった。スープカレーかココナッツカレーにナンorご飯つきで500円らしい。安いし美味しそうだけど、テーブルなしでは食べにくそうだしおなかの具合も考えて、飲み物だけ注文することにした。
 しかし、カレーはどんどん注文されているが、匂いだけでなかなか本体がお目見えしない。私たちが頼んだラッシーもなかなか来ない。どうやら厨房がにゃんにゃこ舞い(猫の手も借りたいほどのてんてこ舞い)になっているようだ。私が電話で邪魔したのも影響しているのかもしれないと、少し申し訳ない。その間、どんどんと客が来て、座敷はぎっしりと観客で埋まった。通路に「立ち見」客も出始めた。妹が「早く来て一番前に座れてよかった」と、ぼそりと言った。
 しばらくして、ぼちぼちとカレーが配られ始めた。私たちのラッシーもようやく来た。しかし、開演時間になってもまだカレーが飛び交っていた。カレーが全部配り終えるまで、演奏はなさそうだ。私は気付かなかったが、うりさんたちが一旦出てきたが、また引っ込んだのを、妹が目撃していた。 

Img_3128s_2
 15分か20分くらい遅れて、ようやくライブが始まった。まあ、どこのライブでも開演時間きっちりには始まらないものなので、これは優秀なほうだと思う。 
 拍手と共に第1曲。最初のギターの一音で何の曲かわかった。ダウンロード数が1週間で46900件を記録したという、「月とラクダの夢を見た」だ。「ドレミファというアルバムに収録されている曲だ。ライブでギターとウッドベース、うりさんのアコーディオンとヴォーカルというシンプルな構成なのに、アルバムとまったく遜色がない。しかも、こんなに近くなのに音がすごく良い。
 聴いているうちに、感動があふれて目から汗が流れそうになったので、しばらくは、バツが悪くて演奏を正面から見ることが出来なかった。したがって、ひたすらうりさんの生足先を見るという、男だったら変態と間違われそうな状況だった。
 最後の方でいったん曲が途切れ(4分休符3つ程度)、演奏が終わったと勘違いした人が拍手をしてしまうというハプニングもあったがまあ、ご愛嬌。

 次は最新アルバム「鰻」より「寝ても覚めても」。うりさんらしい独特の雰囲気を持つ曲だ。そして「夏祭り鮮やかに」。これはアルバム「ケセラ」に収録されているFilm Ver.の方だ。そして、「笑う月」。ジプシーサウンドにトランペット! これはアルバム「Viva」に収録されている。このアルバムはまだ買っていないが、この曲は大好きだ。うりさんのアルバムはまだストラングラーズのようにコンプリートしていないが、ぼちぼち揃えていくつもりにしている。
 そして、ここでうりさんのトークがはいり、カヨカリの説明とカヨさんの紹介があった。精華女子を出た後自衛隊でホルンを吹いていたそうで、今は、ここでカレーを作っており、多才な人で、店にも謎の習字が飾ってある。
 そして、なんと新曲をやってくれるという。盆踊り(というよりお盆か)がテーマの曲で「よいよい(宵宵か?)まほろば」という曲だ。ゆったりとしているが、なんだか切ない曲だ。

かえろかな。 かえろうよ。
あかりがゆれている。
会いたいな。会えるかな…

 そして、アルバム「Viva」より「赤い風船がついてくる」と、アルバム「ドレミファ」より「マドロス横丁」。どちらもレトロな曲調の名曲だ。特に「マドロス横丁」は大好きな曲だ。

 そしてここで休憩。

Img_3130s_2

 休憩後、うりさんがアコーデオィンをギターに持ち替えて座った。後半はうりさんのトークと曲目紹介が本格的に始まった。

 最初はアルバム「鰻」から「時々ドキドキ」。妹絶賛のギター演奏だ(妹はギターを弾くが、私はオルガンしか弾けないので、そのあたりはさっぱりわからない)。その後はまた新曲の「青春おじいさん」。うりさんの94歳になるお祖父様についての曲でギターのフレーズがとてもユニークな素敵な作品だ。次はアルバム「ホロホロ」から「コバルトブルー」。タイトル通りの明るくて爽やかな曲だが、歌詞が少し切ない。そして、アルバム「Viva」からNHKの「みんなの歌」にも使われた「回転木馬に僕と猫」。とっても切ない曲で、間奏がいかにも回転木馬でかかってそうな曲調。もううりちゃんワールド全開の曲だ。ここで左目あたりからまた汗が流れた(余談だが、左目は感情的な右脳の領域のせいか、右目より汗ばむことが多いような気がする)。
 しっぽりと曲が終わって、うりさんが言った。
「今日日曜日ですね。明日から会社で憂鬱な方もいらっしゃると思いますが」
 これに、私も含め「うんうん」多数。
「『鰻』から『月曜の夜に』という曲をお贈り

します」
 そして、ちょっとコミカルなフレーズの歌が始まった。この歌詞の中で、うたた寝をして電車を乗り越し知らない駅についてしまい訳がわからなくなって「ここはどこ? 未来?」となるのがあるが、最初アルバムを聴いた時噴き出してしまった。冗談音楽以外で噴き出したのは初めてである。いや、寝ていたり本に夢中になったりしていて脳内で異世界にいた時、乗り越しに気付いて違う駅に降りた時は、ほんと、駅名を読めた(歌では何と読むかもわからない駅におりてしまっている)としても「ここはどこ? 未来?」的な気持ちになる。私も昔、ずいぶんと乗り越して、駅名もなんだかわからない無人駅に降りてしまった時は、ほんと、未来というか異次元世界に来たような気分になった。最近も乗り越したが、さっそくこのフレーズを使わせてもらった。
 この曲が終わってすぐに、ハプニングが起きた。なんか音がして会場がざわついたのだ。うりさんが驚いて言った。
「え? 椅子が壊れた?」
 どうやら通路に応急的に出されていた椅子が壊れたらしい。注目された当事者のカップルが恥ずかしそうに通路の壁側に立った。
「そんなあなたに」
 そう言って始めた曲は、またまた「鰻」より「トロントさん」。すっごい昭和初期のような曲だが、素敵なおじさんリーマンヒーロー「トロントさん」の歌だ。痛快映画やアニメのテーマ曲みたいで、すっごく元気がもらえる曲で、この曲だけでもアルバム「鰻」を購入する価値があると思う。
 この曲の間奏も素晴らしい。うりさんの曲の間奏は、いつも徹壁の最強間奏を繰り出すストラングラーズに匹敵すると太鼓判を押します。
 そして終盤も近づき、次の曲はアルバム「ケセラ」より高田渡さんのカバー曲「生活の柄」。「知っている方は一緒に歌ってください」とのことで、定番フレーズの「歩き疲れ寝たのですが、眠れないのです」のところをみんなで合唱。なにがしか悲壮感の漂う原曲が、うりさんの手にかかると、どこかとぼけた感じになるのだが、そこがまた良いのだ。
 そして、アルバム「ホロホロ」より「ホタル」。どこか懐かしく切ない曲。うりさんの曲は悲しいというより、どこか心の琴線に触れる切ない珠玉の銘曲が多いが、これはまさにそれだ。この曲が最後で、うりさんたち3人は拍手の中去った。私はスタンディングオベーションをしたい気分だった。まあ、この退場はお約束で、白書の鳴り止まない中、3人はアンコールのためにすぐに戻って来た。
 アンコール曲はまたも新曲。「小さな楽園 セーラ」と書かれていた、道の片隅に落ちていた名刺からインスピレーションを受けたという曲で、名刺自体はアレな場所のものだが、曲はそれからは想像もつかない美しいもので、私は目をつぶり、しばし異世界をたゆたった。
 そして、ギターの福澤和也さんとベースの南勇介さんが退場。うりさんはぎたーに持ち替えた。おそらくこれが本当にラストナンバーだろう。うりさんのギター弾き語りで「鰻」より「石神井川で会いましょう」。
「東京に来ることがあったら、是非、石神井川に行ってください。観光地ではありませんが、とても良いところです」
 そして、しっぽりと最後の曲がはじまった。ギターと歌声がこころに染みいっていく。心が洗われると、まさにはこのことだろう。

 そして、ついに演奏が終わり、従って至福の時も終わりを告げた。

Img_3131s_2

 本当に素晴らしかった。音響もとてもよく、あの狭い空間で音割れもなくハウリングもなく耳障りでもない、ベストなコンディションだったと思う。
 しかし、改めて見ると、何という近さだったのだろう! ギターやアコーディオンやトランペットの指使い、いや、弦や鍵盤の動きすらはっきりとわかったのだ(ちなみにウッドベースは私から死角になっているのでわからなかった)。
 それにしても、3人でよくあの豪華な音が出せるなと感心した。
 実は、前日までスティールパン演奏のサカモトジャイ庵さんがメンバーにおられたのだそうだが、用事があるということで一抜けされたとのこと。しかし、うりさんは、
「却って良かったみたいです。スティールパンってけっこうでかいから、この空間では置き場がないし、音もデカいんで、警察が来たかもしれない」
 と言っておられました。

 終わって帰ろうと通路に降りると、うりさんがまたグッズ売り場にいた。妹がすかさず握手を求めると、快諾してくれた。
 しばらくグッズを見たあと店を出ると、なんとまたそこにうりさんが、男性ファンとお話ししているではないか。これはきっとなにかの啓示にちがいない、と、話が終わるのを待った。
 そしてうりさんと少し話することが出来た。宮崎のdrac-obさんが、九州ツアーで宮崎だけハブられて(良く考えたら佐賀もなかった)いじけていたと伝えたら、次回は考えますと言ってくれた。それでdracさん用に新譜のCD「鰻」にサインしてもらい(ああ、なんて親切なワタクシ)、私も握手してもらって、名残惜しいその場を後にした。

 何故かびっくり眼(まなこ)のうりさん。とんがり帽子がステキ。なんかヒンドゥー教の神様みたい。撮影は妹。右側のオバハンは無視してちょ(笑)。

Img_3134s

 ほんとうに、すごく良いライブだった。またここでライブがあったら来たいと思う。それから少し大きな会場のライブにも行ってみたいな。

 みなさんも興味がおありなら是非一度彼女のライブに行ってみてください。あまり高くないし、曲を知らなくてもきっと楽しめます。ストラングラーズとの共通点みたいなところもあるので(たとえば昭和な雰囲気とか、JJの好きなジャンゴ・ラインハルトとか)、ストラファンもきっと気に入ると思います。
 (すっげーめっちゃ個人的希望ですが、ストラングラーズが来日した時は、彼女にアコーディオンで「ワルツインブラック」を弾いてほしいです)

 余談だが、うりさんの生演奏を間近で見た妹がたいそう落ち込んでいた。「手、小さいのにすごいねー。やっぱりあれくらい弾けないとプロはダメなんだ~」
 しかし、その後テレビで某氏のギター演奏を見て、若干自信を取り戻していた。

 

*****おまけ****************

 【映像】

 カヨカリのライブではないですが雰囲気はわかると思います。

 ライブダイジェスト

夏祭り鮮やかに~ホタル

<

  【中山うりの音楽について(ウィキペディアより)】

音楽性

中山うりの音楽はレーベル会社等から「ジプシー・スウィング、ミュゼット、タンゴなど世界中のアコーディオン音楽をブレンド」したものと紹介され、そのボーカルは「ミラクルヴォイス」であると宣伝されている。低めの柔らかい声で歌い、声を張って歌い上げることはあまりない。中山うりはボーカルの他にアコーディオンとトランペットも演奏する。アコースティックなサウンドを基調としており、iTunes Storeからネット配信した際にはジャズチャートにランクインした。カバー曲として高田渡の「生活の柄」、中島みゆきの「ばいばいどくおぶざべい」、あがた森魚の「夜のレクエルド」、石原裕次郎の「夜霧よ今夜も有難う」等を取り上げるなど、フォークソングや歌謡曲からの影響も伺われる。作曲は歌詞よりメロディーが先で、ピアノなどの鍵盤楽器から作ることが多い。

歌詞

殆どの曲は日本語の歌詞で歌っているが、スキャットだけの曲やインストゥルメンタルの曲もある。歌詞は、港町や祭り、サーカスが来た架空の街などの情景をモチーフにすることが多く、多くのJ-POPの歌手のように表立って恋愛をモチーフとすることはあまりない。『エトランゼ』リリースの際には、「自分の感情から出てくることより、完全に登場人物にひとり歩きさせて物語を作っている」と語っていたが、『ケセラ』リリースの際には「ファンタスティックでも異国情緒でもなく、自分が笑ったり泣いたり傷ついたりしているところもできるだけ表現していきたい」と語っている。

ライブ[編集]

ライブのパフォーマンスでは、イスに座ってアコーディオンを弾きながら歌い、時々傍らに置いたトランペットを吹いている。ライブの際は原色の衣装で、頭に花飾りを付けることが多い。ライブの際のバンドは、サポートメンバーを加えたアンプラグドな5人編成を基本としている。最小編成はギターとのデュオだが、ツアーや野外ロック・フェスティバルでは、基本編成にトランペット、サックス、トロンボーン、チューバ、ヴァイオリン等が加わった10人ほどの編成になることがある。

|

« 不思議な野草。 | トップページ | エボラ出血熱のこと(バイオテロについても含む) »

音楽」カテゴリの記事

コメント

長文ライブレポお疲れ様でした。その場にいるような臨場感あふれるエントリーで楽しく読ませていただきました。ライブの選曲も、なるほどと納得するものばかりですね。個人的には「石神井川であいましょう」を生で聴いてみたいかな。うりちゃんのアルバムは前作『ホロホロ』がベストだと思っていましたが、この『鰻』も素晴らしい。前作に勝るとも劣りませんね。彼女のアルバムは、アナログ時代のLPレコードの雰囲気があってとても好きです。曲数も10曲前後、時間も45分くらいで90分のカセットテープに2枚録音できる、って今どきカセットに録音する奴はいないっちゅうの(笑)。しょうもない未完成の曲を入れて、リスナーから「捨て曲」なんて言われるようになったのは、レコードからCDに変わった時代の大いなる汚点でしょう。

一気に書いたので誤字や変換ミスが見られますが、それは後で訂正されると思いますが、意図せぬユーモアになっていたところがあります。

>妹がすかさず悪書を求めると、快く快諾してくれた

悪書求めちゃまずいし、馬から落ちて落馬した表現になっています(笑)。

投稿: drac-ob | 2014年10月 5日 (日) 13:48

drac-obさん
誤字脱字は気付く限り修正し、若干加筆しました。
歳のせいか疲れているせいか、最近文章の構成力が落ちたように思えます。中盤以降は昨夜と今日で一気に書きましたが、最初の方は残業疲れやらでなかなか進みませんでした。でも、数少ない大好きなミュージシャンですから、頑張って書きました。
もっと時間が欲しい。残業のない世界に行きたい。
しかし、うりさんはもっと売れて良いミュージシャンですよね。せめてオリコン2ケタくらい行ってほしい。

投稿: 黒木 燐 | 2014年10月 5日 (日) 23:39

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 中山うり 鰻ツアーatカヨカリ:

« 不思議な野草。 | トップページ | エボラ出血熱のこと(バイオテロについても含む) »