不思議な野草。
(※)昆虫ブログさんに掲載していただいたところ、sizenkansatuさんから、これは葉の細いタイプのアキノノゲシ(ホソバアキノノゲシ)だというご指摘をいただきました。正常タイプも同じということです。
検索先を見たら確かにそうですね。
http://matsue-hana.com/hana/hosobaakinonogesi.html
数年前に、「ふしぎな花のこと」というエントリーをアップしましたが、またまた奇妙な植物を見つけました。
それは、通勤路にある水路端に生えていました。かなり大型の野草です。
ところが、よく見るとなんだかおかしい。頭頂部にある花序が妙に密集して頭でっかちなつくしんぼのようになっています。なんか不気味。
いったいなんという植物なんだろう。こんな野草、いままで見たことないぞ!?
よく見ると、茎にびっしりとアブラムシがついている。その関係でなにがしかの奇形になってしまったのだろうか。
それで、しばらく様子を見ることにしました。花が咲けば正体がわかるかもしれない。予想はキク科の植物のようなので、アレチノギクあたりだろうか。
とりあえず、見かけがゴジラ細胞と薔薇と沢口靖子(笑)とのキメラ怪獣に似ているので、ビオランソウと呼ぶことにします。
しかし、iPhoneのカメラは肝心なところがボケるなあ。
なんか花が咲いたようだけど、なんかよくわからない。もっと花が房のように咲くと思ってたので、すこしがっかり。
夜、フラッシュをつけて撮ったら、ピントが合うかも知れないと思ったけど……。
白く撮れただけでした。
なんだか怖い。ビオランテというよりもトリフィドです。横から伸びた花芽が触手のようにも見えますね。
今日(7月27日)見たら、ちゃんとした花が咲いていました。
花や葉の様子から類推して、アレチノギクではなく、ヒメムカシヨモギ(※上記よりホソバアキノノゲシに修正)の変異体ではないかと考えました。
であれば、正常に育っていたらこのようになっていた筈です。
キク科の植物は、帯化のような奇形になることが多いようです。あの不思議な花もキク科の植物でした。ですから、これは放射能や中国からの汚染物質のせいではないと思います。
キク科の植物の種類の豊富さは、このような突然変異(ミューティーション)が起きやすいためかもしれません。突然変異の場合は遺伝性がありますから、何代も続き勢力を広げていくと、それが種として定着していきます。
ところで、このビオランソウちゃんは、どうしてあのような成長をしてしまったのでしょうか。
ひょっとしたら、あの大量についたアブラムシのせいかもしれません。養分を奪われ、栄養が行き渡らなかったために、花芽が十分に伸ばせなかったのかのしれません。
(これも、sizenkansatuさんのご指摘でキクヒメケナガアブラムシではないかということでした。このアブラムシはウイルス病を媒介し、葉の異常や株の委縮などを起こすということで、おそらくそういうものに感染してしまっているのかもしれません)
まあ、ひょっとしたら、もともとこういう形の野草なのかも知れませんけどね。
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コメント
こんにちは。sizenkansatuです。
拝見すると、やっぱりアキノノゲシのようです。
細葉のタイプも普通にあるし、花ははっきりアキノのゲシです。
正常ならこれ、と言っておられるのもアキノノゲシですね。
投稿: sizenkansatu | 2014年9月28日 (日) 06:42
sizenkansatuさん
コメントありがとうございます。
ご指摘の分、修正いたしました。
アキノノゲシに細い葉の種類があるとは知りませんでした。
おかげで大分謎が解けました。
どうもありがとうございました。
投稿: 黒木 燐 | 2014年9月29日 (月) 04:46