最近心霊動画の質がひどすぎる件
なんと、7年ぶりの放談である。
久々の放談の話題は、夏定番の心霊番組について。さて、楽しく語らっていただきましょう。
【人物紹介】
山川夏輝:長身のショートカットが似合う美人だが、実はそこらへんの男より男らしいと評判。漢(おとこ)らしすぎて付き合う男が片端から脱落してしまうらしい。由利子さんのモデル。
多田野美羽:小ぶりで美人というより可愛いタイプ。HNは「ただのミーハー」からつけたらしいが、陰でタママ美羽といわれる。見かけで人を特に女性を判断してはいけない。美葉さんのモデル。
黒木燐:いわずと知れたここのブログ主。男言葉で勇ましいことを言う割には意外と弱気である。ただし滅多にないがキレた時にはこの限りではない。
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美:そうそう、燐ちゃん、iPhoneやっと買ったんだってね。おめでとう。
燐:いつの話だよ。春にはもう買っとったわ。
美:以前、ケータイもたない主義みたいなこと書いてたから。
燐:いろいろ事情が変わったんだ。ケータイないと不便な時代になったんだよ。きっかけはサマーソニックに行くのにないと困るので買うことにしたんだけど。でそれが6年経ってぶっ壊れたから、iPhoneに変えたんだよ。
夏:そうだね。現在はケータイ、いや、スマホ持ってないと色々と不便な時代になってきた。良くも悪くも。
燐:昨今のITやITCの普及は凄まじい勢いだったからね。私たちが対談してた7年前ですら、今の状況は想像もつかなかった。
夏:SNSはミクシィの全盛時代で、ツイッターやフェイスブックなんてまだ普及してなかったもんね。それがまあ、今や全盛時代で特にツイッターなんて馬鹿発見機と言われるほどの普及ぶり。これで、ますます若者がケータイやスマホを離せなっていく。
美:依存症ね。私もスマホ持ってないとやっぱり不安だし。
燐:それは、今や私ですらそうだからね。何かあった時、無いとやっぱり困る。特に方向音痴には便利なアイテムだもんね。
夏:アプリケーションソフトの普及も多種多様千差万別。
燐:心霊写真制作アプリなんてのも結構人気で。
美:スマホで簡単心霊写真。
燐:そうそう、それで手を抜くと、あっちこっちで同じ霊が出現すると。
夏:と言う訳で、今回の話題は心霊特集です。
燐:我ながら上々の掴みでしたな。
美:自画自賛や我田引水はいいから、本題にはいりますわよ。
燐:しかしまあなんですな、最近の心霊番組ってな、輪をかけてつまらないですなあ。
美:Σ(゚д゚;)いきなり入った!
夏:まだあんなの見てるの?
燐:録画したのを妹とツッコミを入れながら見るのが定石になってるし、まあ惰性ですな。
夏:惰性で録画?
燐:あんなものの視聴率に貢献したくないってのもあるけど、やっぱり録画してると見直して検証できるからね。……って、あんなのってあんたも見てるんじゃん。
夏:ばれましたか。
美:最近のはツッコミを入れるのも無駄って映像ばかりだもんねえ。飽きちゃうわ。
夏:美羽も見たんだ。
美:なんか、テレビつけたらあってたんでそのまま見ちゃった。あの、井戸のやつ(※1)何? 思わず大爆笑しちゃったわよ。ワイプの中の人たち、なんであんなミエミエの映像見てきゃあきゃあ恐がれるの?
夏:それはそれが仕事だからね。恐怖映像見て私たちみたいに爆笑してたら次から仕事来なくなるでしょ。
燐:そうそう、出来るだけ次回も呼ばれるようにキープしとかないとね。いつ仕事が無くなるかわからない商売だもの。超能力肯定番組なんかでタレントが簡単に似非超能力者にダマされるのも同様だと。
美:わあ、二人とも身もフタもないおっしゃりよう。
夏:海外モノはほとんどが作り物でしょう。言ってしまえば学生の自主制作ビデオ。だから、ミニドラマ的なやつが多い。
燐:そうそう。例のブレアウイッチプロジェクトの影響で似たよーなのの劣化版がわんさか出てきたし。
夏:さっき美羽が言ってた井戸のは特に出来のひどい類ですね。井戸から出てきた手は合成枠丸わかりだし、その後出てきたバケモノがどー見ても着ぐるみのこけおどし。ヤル気あんのかと。というか、笑わすつもりで作ったとしか思えない。
燐:もともと海外と日本では怖がる対象が違うしね。
夏:ま、あの井戸のは「小学生が選んだ恐怖映像ベスト5」とかいうのだったんで、子供だましみたいな映像でもOKってことですか。
燐:あんなもんで今日びの小学生が驚くのか?
夏:連中ああ見えてけっこう単純ですからね。集団催眠にもかかりやすいし。近所の子供たちを集めて映像を見せてアンケート取ったのかな。
燐:あんな番組でいちいちそんなことするもんか。勝手に番組スタッフがランキングにでっち上げたんだろ。
夏:うわあ、言切ったし。
美:でも、いつもそれぞれのグループが映像を見ているシーンは挿入されてますわよ。
燐:そりゃ、見せるのは見せてるんだろ、毎回。ただ、それぞれのグループに合わせて選んだ映像を見せてるんだと思うよ。あくまでも想像だけど、既にランキングは決まってるんじゃないのかな。その証拠に各ランキングに被った映像が1個もないじゃない。ホントに怖い映像なら職業年齢問わないと思うけど。
夏:その辺の大人の事情はありそうですね。
美:屈強なボディビルのお兄さんたちも怖がってたわよ。
夏:まあ、ほとんどの映像が驚かし系だからね、びっくりもするでしょう。特に暗い部屋で見せられてたようだし。
燐:まあ、あんなん本気で怖がるのは**と**と***くらいだね。
美:炎上しそうなので伏字にさせていただきました。
燐:だいたい、何でボディビルダーに恐怖ビデオのランキングさせるんだよ。意味不明だよ。
夏:見た目屈強なボディビルダーが豪胆とは限らないですからね。筋肉も言わばこけおどしだし。壇蜜ねーさんのほうがよっぽど胆が据わっているかも。
美:何で壇蜜(笑)。(※2)
燐:いっそ、警察官とか自衛隊員とかに選ばせるとかさ。
夏:そりゃ職業的にNGでしょう。もしやったら警官や自衛官がそんなもので怖がるとは何事かという御叱りが大量発生するって。
燐:じゃあ、遺体を見慣れた法医学者や検死官が選んだ……
夏:さらに非難轟々になるってば。
燐:葬儀屋が……
夏:シャレにならんし
燐:しけ……
夏:やめいっ!
美:今燐ちゃんが言った各種の方々、リアルでもっと怖い体験をしている人がいそうだけど。
燐:洋の東西を問わず今の心霊ものがつまらないと言う理由の一つだけど、どれもこれも同じパターンで、もう辟易というかおなか一杯と言うか、いい加減にしてほしいよ、ったく。
美:同じパターン?
燐:説明めんどくせーな。
夏:はいはい、私が説明します。シチュエーションが異なっても、霊の出方がほぼ同じなんですよ。一旦画面を移動させて戻すとそこのアヤシイ顔などが映っている。もう一度させてまた戻すと怪しい顔が消えている。気のせいかと言うことでカメラを反対側に向けると目の前正確にはカメラの前に霊あるいはモンスターが立っていて、そのあと撮影者たちが追いかけられるとかして画面がドタバタブレブレになって映像がぷっつり。
燐:そう。わざわざ画面を変えるたびに霊が映ったり映らなかったり。パターンが決まっているので、見る方もいつどこで『霊』が映るか予知できちゃう訳。その状態で手作り感満載の幽霊が出てきてみ? 爆笑してくださいってなもんだ。コントだよ、コント。
美:確かに、インパルスとかがコントにしそうな話ね。
夏:なんでそんなとこ撮るんだと思ったら、何故かそこに怖い顔がある。不自然極まりない。
燐:撮影場所が自宅であれ公園であれ山の中であれ廃屋であれ、霊や宇宙人が同じパターンで現れるって変だろ。もっと頭使えと。
夏:宇宙人(笑)。そういや心霊モノと宇宙人モノは構成が似てるのが多いね。
燐:だいたいそーゆーのに出てくる宇宙人はどー見ても高等生物に見えない。単なるクリーチャーだよね。とても宇宙を旅できる科学力を持っているとは思えない。
夏:だいたい裸だもんね。夜中に民家襲ったり、家畜食ったり、電柱の陰から少年を捕まえようとしたり。地球に不時着遭難して野生化でもしたのか?
燐:多くの欧米人にとっては、宇宙人も幽霊も似たようなもんなのかもね。
夏:日本もそう変わらないよ。昔からオカルト特番はだいたい心霊・UFO・UMAの3本立てが王道だし。
美:で、話を戻すけど、なんでそんなパターンになるの?
燐:そりゃ、撮影しやすいからに決まっとろーもん。それに、後から加工もしやすいやろ。大体がCG貼ったな、あるいは霊に化けたヤツが居ったなってレベルだ。
夏:化けるどころか、どっこい生きてる♪って生気満々の「幽霊」だったりするでしょ。霊っぽい特殊メイクくらいしろと。
燐:ど根性ガエル(笑)。とにかく、カメラを目まぐるしく動かせると、霊が消えたりあらわれたりしたのと錯覚させる効果もある。何のことはない、カメラが引いた隙にスタンバッてた「霊」が出てきただけ。
夏:それから、やっぱり人間の心理として、確かめたいっていうのがあるでしょ。それで、ダメ押しつけたのが着ぐるみで笑われるっていうのも本末転倒だけどね。
燐:加工が面倒くさいのか、手取りのビデオで霊がぼんやり現れたりするのってあまりないのね。霊が何もない空間からぼんやり実体化したり、半透明の霊が浮遊するのは定点カメラの映像が圧倒的に多い。監視カメラとかね。中にはけっこう秀逸な映像もあったりするけど、やっぱり加工しやすいんだよね。背景が動かないから。
夏:加工と言えば、最近の心霊写真も「作り」やすくなったよね。
燐:最初に話題になった心霊写真アプリなんてお手軽もあるけど、労を惜しまずフォトショップなどのソフトを駆使すれば、素人でもお馴染みの心霊写真を作ることが出来る。最近のフィルムカメラの衰退から、ほとんどの写真がデータなわけなんで加工もしやすいよね。
夏:見ているとけっこう作ったっぽい写真が多いよね。あと、デジカメも映像が映る理屈はあまり変わらないんで、わざわざ加工しなくてもフィルムカメラと同じように気味の悪い「心霊」写真が撮れたりするでしょ。
燐:そうそう。たとえばストラップなんかが写ってしまった時は、白や赤などの紐状のものが写りこむ。その場合、だいたい霊媒師は蛇とか龍神とか言うよね。
夏:そのパターンは指の場合もあるよね。撮れ方によれば、肌色の気味悪い得体のしれないものに見えたり。
美:なんのことはない、自分の指にびびっちゃうわけね。
夏:それから、人というものは無意識に顔を探してしまうところがあって、わかりやすいのは天井の木目見ているとあちこちに顔のようなものが見えるってあれだけど、そういうのでつい、衣類の陰や背景の木などを顔と思いこんだりするね。あと、カメラの特性のせいで、妙な遠近感で撮れて、手足が写ってなかったり、妙に小さく写ったり、不自然な域に手などがあるように見えたりする。あと、たまたま下を向いている時に後ろから撮ったら、首のない気味の悪い写真が撮れることもあるから注意。
燐:手や足が写ってない場合は、たまたま動かしたのがブレて映らなかったりするパターンもあるね。
夏:最近流行のオーブという丸い光もフラッシュで浮き上がった雨粒やほこり、あるいは虫の場合がほとんどだね。古い家で写ることが多いというのも納得がいく。
燐:ま、作ってもいいんだけどさ、せめてもう少しクオリティの高いのにしてほしい。見てて恐くないどころか、気がついたら寝落ちしていたとかさ、どんだけつまらないのかと。
夏:どうせなら、もっと精進してクオリティの高い心霊写真や動画を作ってほしいね。作ったと判っても、ぞっとするような。
燐:私は霊の存在自体は否定してないんで、心霊写真もひょっとしたらホンモノがあるかもしれないくらいは思っているんだよね。だから、昨今のその手の酷さにはもう失望を通り越して悲しくなってしまう。視聴者をバカにしているとしか思えない。あれを本物と信じて見ている人なんて少数だよ。ほとんどの人が突っ込んでいると思うよ。
夏:それなのに、ついつい見てしまう私たちって何なんだろうね。
燐:突っ込みたがりとか懐疑派とかいうより、やっぱり怖いものを見たいんだよね、結局。
美:まあ、大人はそれでいいけど、信じやすい子供には、ちゃんと一緒に見ている大人がネタ晴らししてあげるべきだと思うわ。
燐:でも、子供ってそれやると怒るんだな。私も子供の頃、そういうのを信じない親父に腹を立ててたもんね。まさか、大人になって自分が懐疑側になるとは思ってもいなかったけど。まあ、親父は完全に否定派だったけど。
美:そういう意味では、子供が見て信じ込んでもあまり心配しなくてもいいのかな。
夏:それでも大人になっても筋金入りのビリーバーが居るのは否めないね。信じるだけならいいけどこじらせてカルトにハマったり、最悪テロ起こしたり……。私たちの場合は親が懐疑派あるいは否定派だったので、そのおかげかもしれませんね。
燐:とにかく、テレビ局側も人を舐めきった映像ばかり流さす、ちゃんと検証するなり、せめて出演者に評価させるとか、懐疑的要素も入れるべきだと思う。で、ひどい映像は、みんな容赦なく爆笑出来るような。
美:実際、笑いを嚙み殺している人いるわよね。
燐:うん、いるいるw
夏:それから最後に最恐映像ベスト3と最低映像ワースト3を決定。ワースト1にはへっぽこ心霊動画賞とデカいだけの迷惑トロフィーを進呈するってのはどう?
美:面白いけど、誰がそれを受け取るのよ。
燐:ビートたけしの年末恒例超常現象スペシャルでやってくれないかなあ。
美:でも、ああいう映像って許可がいるでしょ? そういう扱いされると知ったら許可しないんじゃない? 超能力者だって番組に懐疑要素もあって厳格に超能力が検証されると知ったら、絶対に出ないよね。
燐:そうか、だからああいう構成しかできないのか。いいアイデアだと思ったんだけど、がっかりだなあ。
夏:大丈夫です。NHKの『幻解! 超常ファイル』があります。
美・燐:スピンオフの『ダークサイドミステリー』、楽しみにしています!
(ビートたけしネタより下の部分は、2019年4月14日に追記しました)
※1
井戸を撮影していると、中から合成感たっぷりの白い不気味な手が這い出そうとする。撮影者が井戸を覗き込むようにして撮るがそこには何もいない。それで男はカメラを井戸の外に向けるとそこにはいかにも仮装しましたな霊が……。男は井戸に落とされてしまいましたとさ。※2
某番組で壇蜜を含む女性数人に恐怖ドッキリを仕掛ける。他の女性たちが恐がりながら何とかクリアする中、壇蜜だけは怖がることなく、むしろ乱暴なくらいにどんどんクリア。仕舞いには脅かし役の「幽霊」までビビらせる始末。
壇蜜ねーさん、アンタはすごいよ。
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【参考URL】
●フォトショット加工失敗例。
これは、実際の広告で心霊写真ではないが、心霊写真でお馴染みの「現象」が沢山。
てか、掲載前に気がつかなかったのかね。
なにコレ心霊写真!? 一瞬我が目を疑う、残念フォトショミス10選
http://youpouch.com/2012/12/31/98871/
●心霊モノのパロディ。
現れた霊が怪談のオチにギョッとするシーンは爆笑。霊の奏でるプロ級のフライ・ミー・トゥ・ザ・ムーンが素敵やん。
【深夜閲覧注意】 ガチで怖い心霊映像 総まとめ
http://youtu.be/dBWRfOAEKFE
プリクラの後日談と最後の車窓3連発での「う〇こネタ」は蛇足。
まあ、信じやすい人にもわかりやすくしたのかもしれないけどね。
二つ目はおゲレツ注意。
ちなみにう〇〇ネタのやつは前半部分をガチの心霊動画と紹介されたことがある。
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