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2011年11月13日 (日)

なんだかなあ・・・。その2

 これはすでに先月のことになってしまったが、また西鉄電車に乗った時の話である。

 例の如く、いつもの時間のいつもの車両に乗って、ふと車両の(進行方向から)後方を見ると、男性が3人座っている。
 前の話を読まれた方は、私が朝乗る車両がなにかご存じだろう。そう、女性専用車両というものだ。すなわち、男性が乗って法に触れるわけではないが、ちょっと普通の神経なら憚られるような状況の車両なのだ。不思議なもので、そういう固定観念からか、男性3人が乗っているのが奇妙に思えるのは不思議だ。

 この前の時に西鉄にメールしてみたところ、電話で回答してくださったのだが、いままでもそういう組織から抗議のメールや手紙を受け取っていたということだが、ちょっと日にちが経って記憶が定かではないので、そういう抗議乗車が今までにもあったかと言うことは失念したが、そのような人が乗車してきた場合は、駅員が一緒に乗って監視するという体制にしているということだった。

 そういう訳でその時も駅員さんが3人に向かって注意をしていたようだが、いきなり真ん中のスーツ姿の男が大声で言った。
「アンタ、見た目で男とか女とか言ってタダで済むとおもってんの?」

 え? おネエ? 馬路で、いや、マジで?

 もちろん、車両にいる女性たちは彼らに注目していたが、特に文句を言う人もいない。中には友人とクスクス笑いながら見ている人たちもいたが、大部分の人たちは胡散臭そうなまなざしを向けるだけだった。私もこの前のこともあるが、何より少しその場所から少し離れていたので、何度かそっちを見ただけだった。なので、今回詳しい状況は書けないのでご了承ください。ただ、件の男性(?)が以前乗ってきた「女性専用車両反対」の人によく似ていたように思う(まあ、私の人認識の機能はあまり上等でなないが)。
 駅員とその男(?)は、その後少し言い合っていたが、他の駅員が来てその駅員をなだめて車両から連れ出していった。連れ出された駅員さんは納得いかない表情で何か言っていた。少しして電車は走りだし、その男(?)は連れの二人に何か言っていたが、聞き取れなかった。その後、私が降車した駅で、車外に出た(出された?)彼(?)らと駅員が数人言い合っていたように思われるが、まあ、どうでもいいことだし。

 ところで、気になったのはカレが本当におネエだったのか、方便でそれを使ったかである。

 本当にそういう人だったら、わざわざ女性専用車両に乗り込んでそういう主張をするものだろうか。
 テレビなどで見るおネエの人たちは、明るくて自己主張もしっかりしていて、ともすれば、図々しさすら感じさせることもある。だが、それは彼女らが芸人に徹しているプロだからだ。残念ながら、多くのおネエの人たちがバラエティで望まれるスタンスは、昔の『道化』である。だから、多少の過激な発言も許されている。もちろん『道化(フールやクラウンといった人たち)』を演ずるには並外れた才能と努力、そしてなにより優れたセンスが必要だ。だが、「ノーマル」に紛れてひっそりと暮らしている一般のゲイの人たちの多くは、シャイで優しい人が多い。また、自分等がマイノリティで社会ではなかなか認められないということを、身に染みてわかっているのではないだろうか。自分がゲイと自覚し、そんな自分を受け入れて生きるまでには、私たちには想像もできないくらいの葛藤があったに違いないだろう。決してお気楽ではないのだ。そんな人たちが敢えて『女性専用車両』に乗り、そういう主張をするだろうか。そう思ったので、カレの発言に違和感を覚えたのだ。もっとも、これは私の主観であるから、実際はそういう人もいるかもしれない。
 もし、このブログを読まれている方にゲイの方やそういう友人を持っておられる方がいらしたら、是非、ご意見を聞かせて欲しいと思う。

 もしカレが方便でそれを利用したのなら、彼の行為はゲイの人を愚弄したものだと言わざるを得ない。ただ、女性車両反対の主張をする人たちは根っこにセクシズムがある場合が多いので、その可能性は大いにあるような気がする。

 主張をすることは自由だし、女性専用車両は逆差別であり男女平等というお題目に反しているという主張も理解はできる。しかし、それならそれで、正々堂々と主張するべきだと思うのだが、いかがだろうか。

 

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