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2010年7月19日 (月)

ひとであれば

人であれば

容易く消されなかっただろう

人であれば

永らえただろう

命の灯

 

殺せ

簡単にこの文字を言葉にした者たちは

決して自らの手を汚そうとはしなかった

手を汚したのは

彼らを育み、彼らのために喜び悲しみ 

生きてきた人びと

彼らに命をもらって生きて来た者にとって

彼らはかけがえのない財産、そして家族

その血を吐く様な思い

想像を絶する心の痛み

人であれば・・・

 

あるものは、受け入れたように

あるものは、おそれおののき

だが、いずれは同じように

動かぬ骸となっていく

累々と横たわり、積み上げられていく膨大な亡骸

ああ、人であれば・・・

 

「いのちを守りたい」

そう言いながら、決して命と向き合うことなかった人

手にした権力あるいは己が実績のため

命をモノとしか考えない人

現(うつつ)の地獄を見ない

苦しみを見ない

すべてを失った者の荒涼たる虚無の表情に背を向け

進まぬ処分に苛立ち

鞭打ち

貶める

 

誰が勧んで殺せよう

家族同様に育んできた命

その多くがいずれ屠られる運命にあったにせよ

無為に奪える命ではない

感染に耐えられず血を吐いて死んだ子豚たち

せめて後から殺される母豚と一緒に埋葬してやろう

いや、もう老い先短く希望も絶たれた

俺も一緒に埋めてくれ・・・!!

病気から守るためのワクチン

それが死の烙印となる理不尽

納得できぬまま接種する

何故?

 

それはジェノサイド

屠る側の心をも殺す無差別大量殺戮

笑って殺せと命ずるなら

まず自らの手を汚せ、政治屋共

その存在の重さを知れ

殺されるものの目を一生の後悔として

心に焼き付けるがいい

眠れぬ夜を過ごすがいい

 

人であれば

容易く消されなかっただろう

人であれば

永らえただろう

数多の生命(いのち)

せめて

今は安らかに眠っていることを

ただ

ただ 

祈るばかり

 

**************

【アーカイヴ】

■2010年宮崎口蹄疫
(宮崎県:「平成22年に宮崎県で発生した口蹄疫に関する防疫と再生・復興の記録”忘れないそして前へ”」の作成について)
http://www.pref.miyazaki.lg.jp/shinsei-chikusan/shigoto/chikusangyo/page00053.html

赤松口蹄疫 (アンサイクロペディアより)

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