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2007年9月16日 (日)

最強の殺傷力「真空爆弾」投下実験に成功…ロシアが発表

 ちょいと古い記事になってしまったが、ロシアで開発された強力爆弾について書こうと思う。
 (MOAB(「母」の方)についてはこちら↓もどうぞ)
http://kuroki-rin.cocolog-nifty.com/heaven_or_hell/2017/04/post-ff95.html

 これは、燃料気化爆弾を強力にしたものらしい。燃料気化爆弾はウィキペディアによれば、

燃料気化爆弾(ねんりょうきかばくだん、Fuel-Air Explosive, FAE または FAX)とは、爆弾の一種である。なお日本では「燃料」が抜けて、単に気化爆弾とも呼ばれる。また、貧者の核兵器という呼称も持つ。燃料気化爆弾というのは主に日本で定着している俗称であり、軍事上の正式名称はサーモバリック爆弾(Thermobaric)である。

とあり、さらに、下にリンクしている「ストライクウイング」では、

液体状態で爆弾につめられている燃料を着弾寸前に空気中に放出、空気と攪拌させ最適な混合率になった時点で点火、数十メートルの火球を作り出し全てのものを根こそぎ吹き飛ばすことが可能な大爆発を伴う急激な燃焼をおこさせる、いわばガス爆発を人為的に起こす爆弾です。
衝撃波のみで考えれば通常のTNT炸薬を使った爆弾よりも数倍の爆発力があります。地上は火炎地獄になり、たとえ建物や塹壕に隠れていても全ての酸素を燃焼し尽くし酸素欠乏により窒息死、もしくは急激な気圧の変化により内臓に損傷を受け死亡に至ります。また、超音速でも投下が可能であり戦闘機やヘリコプターに搭載されます。

ということで、かなり凄まじい爆弾であることが伺える。目的は主に人員殺傷であり、洞窟などに隠れている敵ももれなく殺すことが出来るという。また、大きなきのこ雲を共なうので、核兵器と誤認される。なお、燃焼による酸欠で窒息死させるというのは、正しくは急激な酸素減少で急性無気肺と一酸化炭素中毒と酸素分圧の低下による合併症を起こし窒息死させるということらしい。まあ、完全な密封状態の部屋でない限り、酸素がまったくゼロになることはないだろう。

 この爆弾はあまりの威力とその残酷さから、クラスター爆弾と同じく「非人道兵器」として使用を禁止しようという動きがある。兵器に人道も糞もないだろうとは思うが、戦争というものを止められない限りはそういう区切りも必要なのだろう。

 余談だが、映画「アウトブレイク」で、冒頭部分に疫病の蔓延したアフリカの村を(村人や彼らを助けるために村に入った医者や軍人もろともに)消滅させるために使われたのがそれらしい。

  このロシア製真空爆弾の詳しい威力は、以下の記事によると「TNT火薬に換算して44トン殺傷半径300メートルの威力があり、米国の同型兵器の約4倍。爆発で立ち上った火炎、温度とも米国のそれの2倍」ということだ。
 まあ、米国のものと比べられてもこっちにはピンと来ないが、比べられたのは03年にTNT火薬11トン分の威力を持つMOAB(「すべての爆弾の母」重さ10トン、殺傷半径150メートル)。
 TNT加薬に換算して44トンというのは、広島に投下された原子爆弾(TNT火薬13.5キロトン分)の0.3%に相当するということになる。小型熱核兵器に匹敵するといわれる所以である。

 それにしても、ロシアほどの大きい国であれば、軍事にもそれなりの威信が必要なのはわかるが、多くの国民は未だ困窮に喘いでおり、死亡率は出生率を上回り公衆衛生は劣化したまま、土壌は汚染されたままで極寒を紛らわすために飲む強い酒によるアルコール中毒の死亡者も減らないという。兵器開発の前に多くの浮浪者やDVに苦しむ子ども達をなんとかするべきではないかと思うのだが・・・。

  

【アーカイブス】

ロシア、世界最大の「真空爆弾」投下・爆発実験に成功―国際政治での威信回復目指す
http://blog.ishikawa-news.com/ishikawa_mt/archives/2007/09/12131047.php

 ロシア国営「第1チャンネル」が11日、同国空軍参謀本部のアレクサンドル・ルクシン次長の言明として報じたところによると、ロシアはこのほど、世界で最も強力な「真空爆弾」の投下・爆発実験に成功した。プーチン同国大統領が進めるロシア軍事力強化の一環で、国際政治における発言権のさらなる拡大が狙い。

 米軍がアフガンのタリバン掃討作戦などで使用した燃料気化爆弾と同型の兵器とみられる。東欧諸国へのミサイル防衛(MD)配備計画を進める米国や欧州諸国への対抗措置として、ロシア軍の攻撃能力を誇示することも狙っている。

 この「真空爆弾」はTNT火薬に換算して44トンの威力があり、米国の同型兵器の約4倍。爆発で立ち上った火炎、温度とも米国のそれの2倍。

 テレビでは、ロシア空軍の超音速戦略爆撃機Tu―160が爆弾を投下し、爆発が起きる模様が放映された。ルクシン次長は、米軍の同型兵器に比べ、「爆薬は少量で、破壊力は4倍」と威力を強調したうえで、「国家の安全を守り、いかなる状況、場所でも国際テロに対処できる」と実験の目的を説明。

ルクシン次長は、「あらゆる爆弾の父=あらゆる爆弾を超越した爆弾」(FATHER OF ALL BOMBS)と形容、核爆弾と違って環境に悪影響を及ぼさないと指摘した。

              2007年9月12日【Ishikawa-News.com】

ロシアが開発した「すべての爆弾の父」とは
http://news.livedoor.com/article/detail/3305060/

「わが国は米国が2003年に開発した大規模燃料気化爆弾(MOAB=Massive Ordnance Air Blast bomb)より小さいのに、威力は4倍にもなる世界最強の燃料気化爆弾を開発した」

 ロシアのアレクサンドル・ルキシン合同参謀本部次長は11日、ロシア国営放送「第1チャンネル」のインタビューに応じ、ロシア軍が最近実験に成功した強力な燃料気化爆弾について紹介した。重さ9トンのこの爆弾は、TNT火薬44トン分の威力を持ち、半径300メートルの範囲を焼き尽くすことができ、核兵器を除いたすべての兵器の中で破壊力は最も強いという。その威力は広島に投下された原子爆弾(TNT火薬13.5キロトン分)の0.3%に相当する。

 ロシアが新たな燃料気化爆弾を開発したことにより、03年にTNT火薬11トン分の威力を持つMOAB(重さ10トン、殺傷半径150メートル)を開発した米国と、爆弾開発をめぐる競争が本格化することが予想される。

 米国のMOABは、兵器専門家の間では「すべての爆弾の母(Mother Of All Bombs=MOAB)という俗称で知られている。一方、ロシアの燃料気化爆弾の設計者らは、この爆弾の公式な名称を決めてはいないが、「すべての爆弾の父(Father Of All Bombs)」と呼び、「米国の爆弾よりもロシアの爆弾の方が優れているという点を強調するためにこう呼んでいる」と説明している。ルキシン合同参謀次長も「ロシアの燃料気化爆弾は米国のMOABよりも価格が安く、それでいて性能は優れている」と自信たっぷりに語った。

 これらの爆弾が爆発に至るプロセスは類似している。まず爆弾を目標地点に投下すると、雲の上や地上3メートルの高さでまず爆薬が起爆し、放出された気体と接触することで着火し、高温の爆風を伴って半径150メートルから300メートルの範囲を真空状態にするのだ。    モスクワ=権景福(クォン・ギョンボク)特派員

最強の殺傷力「真空爆弾」投下実験に成功…ロシアが発表(読売新聞)
http://newsflash.nifty.com/news/ta/ta__yomiuri_20070912i303.htm

 【モスクワ=瀬口利一】ロシア空軍参謀本部のアレクサンドル・ルクシン次長は11日、露テレビ局「第1チャンネル」の番組で、世界で最も強力な殺傷力をもつ「真空爆弾」の投下実験に成功したことを明らかにした。

 米軍がアフガニスタンのタリバン掃討作戦などで使用した燃料気化爆弾と同型の兵器とみられる。東欧諸国へのミサイル防衛配備計画を進める米国や欧州諸国への対抗措置として、ロシア軍の攻撃能力を誇示する狙いとみられる。

 テレビでは、戦略爆撃機Tu―160が爆弾を投下し、爆発が起きる模様が放映された。ルクシン次長は、米軍の同型兵器に比べ、「爆薬は少量で、破壊力は4倍」と威力を強調したうえで、「国家の安全を守り、いかなる状況、場所でも国際テロに対処できる」と実験の目的を説明した。

[読売新聞社:2007年09月12日 12時06分]

ストライク・ウイングhttp://strike-eagle.masdf.com/ より

  燃料気化爆弾(FAE)
   http://strike-eagle.masdf.com/fae.html
     爆発までの連続写真あり

FAE実験動画

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