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2007年7月27日 (金)

地震とトンデモ

 昨日、ニフティのウェブニュースに「東海・東南海・南海「3連動地震の恐怖」 (下に参照記事)というのがあったので、気になって読んでみた。ぶったまげた。

 なんスかこれは。

 科学ジャーナリストの方のほうはともかく、日本地震予知協会の代表の方のぶっ飛び方はスゴイ。まあサイトのタイトルが「雲に聞こうよ」なのだから、どういう理論で地震を予知されているか推して知るべしであるが。

 以下に、私の乏しい科学知識だけで申し訳ないが、ちょいとだけツッコミをいれてみよう。

●太陽から地球に発せられる磁気エネルギーのバランス異常が原因

 現在がバランス異常な状態でそれが原因なら、地球のあちこちどっかんどっかん大地震がおこっても不思議ではないと思う。私は磁気とかに詳しくないが、それは地球内部にたまるものなのか?

●97年にヘール・ボップ彗星が太陽に取り込まれてからというもの、

 取り込まれるどころか、彼女は無事遠くに去って行ったけど。今は天王星よりも遠くに行ってしまったらしいがまだ大望遠鏡では観測可能らしい。西暦4380年頃には戻ってくるそうだ。
 彗星本体ではなくて、太陽に近づいた時に一部の彗星のエネルギーが取り込まれたとかいうのだったら、なにもヘールボップだけじゃない、その前年の百武彗星の立場がないじゃないか。彼女もかなりでかい彗星だったし、核の大きさはヘール・ボップに及ばなかったが、「イオンの尾」の長さははるかに凌駕していたぞ。百歩譲って、もし、影響があるとしても百武の方が大きいのでは? 

 っていうか、太陽の質量を舐めていませんか?

 余談だが、へール・ボップ彗星はオカルトやトンデモのネタにされることが多い。実際に、へール・ボップのあとに続くUFO(もちろん、妄想の)に乗るからと、集団自殺をしたカルト教団もあったのだから。私も当時会社の屋上に上がってへール・ボップ彗星を数度観察したが、あいにく日暮れの、しかも低緯度にしか見えず、しょぼい印象しかなかった。もっと田舎の空気の綺麗なところであれば、もっと綺麗に見えただろう。とはいえ、数日しか夜空に雄姿を現さなかった百武に対して、へール・ボップはかなり長い間観測できたのだから、やはり大彗星だったのは間違いないし、また話題になりやすかったのだろう。

●台風は紙の下から磁石で砂鉄を動かすように、磁気エネルギーがたまっている場所を通過していきます。つまり、台風の通り道は地震が起きる危険も高い。

 台風は太平洋高気圧に沿って移動します。磁気のせいにするのはいけないと思います。

●7月の3連休に台風の通り道となった太平洋岸は注意が必要です。

 もし、3連動地震が起きたとしても、台風は関係ない。そんなことを言ったら台風銀座である日本はしょっちゅう大地震に襲われている事になるぞ。・・・まあ、地震も多い国だけどね。確かに台風が通過した付近で大きい地震があることはあるけど、偶然に過ぎないだろう。回数が多いと二つの全く関係ない事象が偶然ダブることもあるということ。
 さらに、台風の通り道が危ないのなら、台風銀座といわれ毎年台風が直撃または接近し、且つ、本土より猛烈な台風に曝される沖縄地方に大地震が少ないのは何故かと。

●巨大地震はすぐ下に迫っている。

 地震の周期にある程度法則性があるようだから、あるいは身近に迫っているかも知れない。それはひょっとしたら今年かも知れないし、10年先かもしれない。だから、いざというときに心構えと備えはしたほうがいいだろう。
 しかし、例え今年おこったとしても、それは台風や磁気の影響ではない。

 それから、地震の予知は起こる時間と場所そして規模をある程度狭いレベルで指定できない限り、予知と認定すべきではない。たとえば2月から3月のあいだに太平洋沿岸でなどという、おざっぱな予想では予知とはいえないと思うし、有効とも思えない。

 ゲンダイも(さらにそれを掲載したニュースサイトも)、もう少し情報のソースに関して信憑性を考慮すべきだと思う。それでなくても被災された方たちはナーヴァスになっているのだ。さらに不安にさせるような内容の記事を、しかも、科学的に信頼の置けない説を根拠に書くべきではない。これが「東スポ」や「ムー」あたりなら、まあ笑って済まされるのだろうけれども・・・。

 しかし、今回台風と地震が合さって、さらに地震で原発事故すら起こしてしまったため、海外でも間違った情報が飛び交っているらしい。台風と地震+原発事故とごっちゃになって報道されているらしいのだ。原発事故により日本のあちこちで避難民が続出とか。
 日本政府は、正確な情報を流すようにクレームをつけたようだが、原発関連に関しては自分らが隠蔽しようとし、また、今も出来るだけ正確な情報は出さないようにしており、海外の風評の原因はその影響が大きいということを、ちゃんと認識すべきである。

 サマーソニックに影響したらどうしてくれる!(って問題はソコかいっ!!)

●関連記事
  地震と陰謀論と流言と

 

■アーカイブ

東海・東南海・南海「3連動地震」の恐怖(日刊ゲンダイ)
  http://newsflash.nifty.com/news/tk/tk__gendai_02032856.htm 

 死者10人、負傷者1000人以上を出した新潟県中越沖地震。気になるのは、この地震が他の地域に与える影響だ。東京直下型地震や東海地震を引き起こす恐れはないのか。「今回の中越沖地震はフィリピン海プレートが日本の下にもぐりこもうとした動きが原因と思われます。怖いのは地震の連鎖です。ひとつの断層が動けば他の断層も当然影響を受ける。新潟から神戸にかけては断層が集中する“ひずみ集中帯”といわれていて、中越沖地震をきっかけに、東海、東南海、南海の3つの断層帯が同時に動き、巨大な“3連動地震”が起きる可能性がある。今回はその予告編かもしれません」(「天変地異のメカニズム」の著者で、科学ジャーナリストの大宮信光氏)

「もはや日本列島はいつどこで大地震が起きてもおかしくない状況です」と警鐘を鳴らすのは、日本地震予知協会代表の佐々木洋治氏だ。

 佐々木氏は95年の阪神大震災や05年の福岡沖地震などで、地震発生前に機関誌やホームページ上で警戒警報を発してきた人物。

 佐々木氏によれば、頻発する地震、台風、豪雨の増加には相関関係があり、太陽から地球に発せられる磁気エネルギーのバランス異常が原因だという。

「地球には太陽から膨大な磁気エネルギーが降り注がれ蓄積されています。これが解放された時に起きるのが地震です。97年にヘール・ボップ彗星が太陽に取り込まれてからというもの、大量の磁気が地球に向かって放射され、地下に蓄積されている。台風は紙の下から磁石で砂鉄を動かすように、磁気エネルギーがたまっている場所を通過していきます。つまり、台風の通り道は地震が起きる危険も高い。7月の3連休に台風の通り道となった太平洋岸は注意が必要です」(佐々木氏)

 巨大地震はすぐ下に迫っている。

[日刊ゲンダイ:2007年07月24日 10時15分]

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懐疑的考察」カテゴリの記事

コメント

いや~、凄いですね。こういう方は、ぜひ「と学会」の研究対象にして頂きたいものです。私がウオッチしているのは、主として人文科学系の「と」の方達ですので、分野が違いますから新鮮です。ところで、こう書いちゃうとナニですが、日刊ゲンダイも東スポも、大して変わりないような気もしますが…。

投稿: barrett_hutter | 2007年7月28日 (土) 09:51

barrett_hutterさん、こんにちは。

この人、まだ「と学会」のネタになってませんでしたっけ。
格好のネタになりそうですけどねえ、本になってないからか?
(と思ったらいっぱい本が出てたよん)

人文科学系の「と」も凄まじそうですなあ。


>ところで、こう書いちゃうとナニですが、日刊ゲンダイも東スポも、大して変わりないような気もしますが…。

それを言っちゃあおしまいよ(笑)。
まあ、一応ニフティがニュース元にしてますんで・・・。

投稿: 黒木 燐 | 2007年7月28日 (土) 11:00

どーもー、「台風銀座」で「7月の3連休に台風の通り道となった太平洋岸」に住んでるdrac-obでーす。わあわあ言うとりますが、ショートコントを一発。

日本地震予知協会のページで『「シャクの国」は<朔>の始まりともなっていた』なる興味深い論文(?)を読んでいたら「しかし佐久では、冬至の日にカボチャを食べるくらいで、とりたてて取りあげる行事はない。」というフレーズにぶち当たり目が点になりました。

またナニゲニページを見ていたら「雲のスタジオ」なるBBSがあり、そこに全国各地の地震雲研究家の方たちの労作が張られていますが、どのコメントも微笑ましく、胸を打たれるものがあります。雲なんてどんな形にも見えるだろ、などと味気ないこというのは野暮ってもんです。これは「通」な人たちのご趣味なんでしょうね。

投稿: drac-ob | 2007年7月29日 (日) 00:23

drac-obさん

>どーもー、「台風銀座」で「7月の3連休に台風の通り道となった太平洋岸」に住んでるdrac-obでーす。

当事者キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!

>「しかし佐久では、冬至の日にカボチャを食べるくらいで、とりたてて取りあげる行事はない。」というフレーズにぶち当たり目が点になりました。

う~~~む、確かに見事な空振りです。こういうのも、「はしごを外す」っていうのでしょうか。

>またナニゲニページを見ていたら「雲のスタジオ」なるBBSがあり(以下略)

いつの間にか、雲で地震を予測できるという現代の迷信が蔓延り、全国ににわか地震予報者が大量発生いたしました。また、福岡西方沖地震のあとも、ちょっと変わった雲が出たり、飛行機雲の集団を見たり、たまたまロケット打ち上げの雲が見えたりhttp://kuroki-rin.cocolog-nifty.com/heaven_or_hell/2006/02/niftynewsnifty_d9a3.html
するたびに、気象庁などに大量の問い合わせが来るという迷惑な事態を招き、職員さんたちが多大な迷惑を被りました。さすがに今は落ち着いているようですが。

地震雲と心霊写真には、かなりの共通点があるように思います。

ところで、この地震予知協会の「特集」ってのをクリックして読んでいたら、また目点な記述が・・・。あの「水からの伝言」を批判しておられます。いや、レベルあまり変わりませんから。

投稿: 黒木 燐 | 2007年7月30日 (月) 13:09

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