怪奇大作戦セカンドファイル
土曜の夜12時15分(正確には日曜の0時15分だが、感覚的には土曜の夜だろう)から、NHK(!)で「怪奇大作戦」があるというので、新聞のテレビ欄を見たら「セカンドファイル」と書いてあった。それで、なんだ、新作か、と、かつて「ウルトラQ ザ・ムービー」を見ながら寝てしまった私は、さして期待していなかった。
そしてその夜、平日の夜更かしと金曜日豪雨に打たれて泳ぐように帰った疲労がたたって、すごく眠かったのでちょっと寝ようと思い、横になったのがいけなかった。気がついたら放映時間はとおに終わっていた。でもまあ、期待もしていなかったので、さして後悔もせず、アップ途中だったオフィシャルの方の作業を始め、結局朝5時過ぎて床に就いた。
そうしたら、妹が、最初15分ほど逃したが残りの30分を録画してくれていた。それで、見ていると、なんとココリコの田中が出ている。それもSRIの三沢京助の役だ。三沢はドラマ中主役格で熱血担当キャラである。もうひとりの主役はクールな科学者でSRIの頭脳である牧史郎で西島秀俊が演じているが、私はこの人を良く知らない。私は実は芸能人オンチである。
へぇ、ココリコの田中が三沢をねえ・・・、と思うとなんだか感慨深いものがある。実際彼は良くやっていた。とても日頃「ココリコミラクルタイプ」のような異常なキャラをやっているとは思えない、ちゃんと熱血キャラをこなしている。対して牧だが、故・岸田森が演じる牧に渋さに於いては比べるべくもないが、西島もなかなか好演だ。終わりの方はそれなりにしっくり来るキャラになっていた。また所長役の岸辺一徳もよい味を出している。
全体的に元祖「怪奇大作戦」の雰囲気がよく再現されており、往年のファンには実に嬉しいつくりになっている。それもそのはず、故・実相寺監督が関わっており、事実上彼の遺作となる作品である。同じ雰囲気は、それゆえなのだろう。
エンディングに♪ちゃんちゃんちゃ~~~ん(ジャジャーーーン)、ちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃ~~~ん♪というテーマが若干編曲はされているものの、ちゃんと復活させている。肝心のエンディングソング(「恐怖の街」)が♪闇いを、ひきさく、あやしぃぃひ~め~い♪とは違っているのは不服だが、これは挿入曲でメロディだけ流れた。まあ、最初を見てないのでオープニングに流れたかもしれないけど。
で、このドラマは、一見科学では説明できないような怪事件を捜査し、そのトリックを科学的に暴くというものだが、そのトリックも21世紀らしく、携帯電話を使ったり人工衛星や最新兵器の利用等、最新テクノロジーを使っている。また、SRIに於いても、コンピュータやインターネットなどのIT技術が重要なポジションを占めている。元祖の方では、コンピュータは存在したがまだ馬鹿でかくてそこまで活用できていなかった。ましてやインターネットなんて、誰も考えていなかっただろう。
怖くて不思議でハラハラさせて、そのくせコミカルなシーンもちゃんと押さえている。これは、往年の「怪奇大作戦」ファンにはとにかくオススメである。
7月15日・22日と3週続けて放映されるので、ファンもそうでない方も、是非見て欲しい作品だ。
怪奇大作戦セカンドファイル
http://www.nhk.or.jp/kaiki/index.html
恐怖の街(OP付き)
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コメント
♪墓場の陰で怪しい笑い、誰だ、誰だ、だれーだ、悪魔がうたいておーどーるーのか~SRI、SRI,謎をとーけー、SRI,SRI,怪奇ーをあーばーけー。
うろ覚えですが、こんなテーマ曲でしたよね。まさか「怪奇大作戦」がリメイク・リモデル(by ロキシー・ミュージック)されてるとは知りませんでした。キャスティングも興味深いですね。もっとも西島氏は「純情きらり」での「猫じゃ、猫じゃ」のイメージが強くて感情移入しづらいのですが…。
リンク先を見たら「かまいたち」と「京都買います」は、しっかり覚えてました。子供心に科学の力で解決できないものはないと信じていたあの時代が懐かしい。
投稿: drac-ob | 2007年7月10日 (火) 23:10
drac-obさん
それは2番の歌詞でしょうか。良く覚えてましたね。
私もオープニングのテーマとエンディングの歌は、再現できるんじゃねーかってくらい覚えてますが、テレビでやってない2番以降の歌詞はよく覚えてないです。
私は、比較的最近、ヴィデオを借りて見た(とはいえ、全作おいてなかったので一部しか見てないです)りしたのでいくつかの作品はよく覚えています。「散歩する首」で、導入部、バイクに乗った兄ちゃん姉ちゃんがいきなりバイクから降りて、店先においてあるプラッシー(噛みつき魔ブラッシーではない、+Cの方)を飲んで金も払わずそのままバイクに乗って去っていったシーンを見て、唖然といたしました。さすが別名「タイアップ大作戦」(観光地が舞台の時が多かったからですが)です。
子どもの時から印象深いのは、この「散歩する首」と「殺人回路(絵のダイアナが実体化するやつ)」「死者がささやく」「ゆきおんな」あたりよく覚えています。「死者がささやく」は、最後「手袋かよ」てな感じですが、これで濡れ衣を着せられた日にはどうしようもないですね。でもまあ、トリック可能のように思えてそうでもないような気もします。だって手袋には汗線ないもん(笑)。
怪奇大作戦サイトの投票大作戦ページの「ここが変だよ!怪奇大作戦」で、「かまいたち」の犯人小野青年をやった役者に、若い頃のきたろう疑惑がわいていておかしかったです。しかしあの小野青年、どう見ても「真空発生装置」を作れるスキルがありそうにないのですが(それもつっこまれてたけど)。
>もっとも西島氏は「純情きらり」での「猫じゃ、猫じゃ」のイメージが強くて感情移入しづらいのですが…。
「猫じゃ猫じゃ」では引きますね。
投稿: 黒木 燐 | 2007年7月11日 (水) 12:48
さすが、燐さんノッて来ますね。僕は子供の頃見たきりで、ビデオもレンタルしたことがなく(もっとも近所のツ○ヤやG●Oには置いてません)、いかに子供時代に娯楽が少なく、その反動でこの番組を覚えているのだ、などと考えると悲しくなり「みんなビンボが悪いんや」と呟きたくなります。
>プラッシー(噛みつき魔ブラッシーではない、+Cの方)
いや、今時、銀髪魔のフレッド・ブラッシーを連想する人少ないと思いますが。プラッシーは+Cの意味でしたか。♪さん、さん、爽やかプラッシー、るるるるる~お米屋さんがお届けします。ということは、サザエさんちには三河屋さんが届けたのだろうか、あれ、三河屋さんは酒屋さんだったっけ?
投稿: drac-ob | 2007年7月11日 (水) 23:24
drac-obさん
私の借りたビデオは、怪奇大作戦の傑作集だったかもしれません。それを借りてみたビデオ屋は今はなく、でっかい薬局になっております。会社の近所にはレンタルビデオ屋はありますが、ウチの近所にはなくなってしまったわけです。
どっかんとDVDの大人買いが出来ない私は「みんなビンボが悪いんや」現在進行形です。
ブラッシーは、母が妹のことを「おなかにいる時にテレビでブラッシーを見過ぎたので、噛みつき癖のある赤ん坊になってしまった」とよく回想していたので、印象深いレスラーなのです。本来はあまりプロレスには(というかスポーツ全般)詳しくありません。
因みにプラッシーのCMは覚えてないです。なんでだろう・・・。リボンジュースは覚えているのに。
サザエさんの三河屋さんは、実在するようですが、今は酒屋からコンビニになっているようです。時代の流れには逆らえず・・・ですね。
http://weekly.freeml.com/chousa/mikawaya.html
投稿: 黒木 燐 | 2007年7月12日 (木) 13:01