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2007年6月11日 (月)

唐沢俊一先生、倒錯もとい、盗作疑惑の渦中に・・・。

※この唐沢さんの問題がまた再燃しているらしく、検索で来訪される方が増えました。
 ここは一ファンの思いを書いているだけで、特に新しい情報はありません。好きだった作家がこのようなことになるのは実に悲しいことでありますが、行く末を静観しようと思います。ファンとしてのその気持ちをご了承ください。ただし、結果如何によってはそれなりの記事を書くかもしれません。(2008年1月7日)

 今日は、小説の2章を書き上げてアップするつもりだったが、私的に大変な事件が起きたので、それについて書くことにする。

 漫画家では、あさりよしとお。モノカキでは唐沢俊一。この二人が私の最も尊敬するオタクである。
 とにかくこの二人は博学で、博覧強記という言葉はこの人たちこそふさわしい。その上、常に毒を持ち続け、その毒に中った人は、彼らから離れなれなくなるという後遺症が残る。

 その唐沢先生に、降って湧いたような盗作疑惑が持ち上がった。ファンとしては晴天の霹靂である。まさか、あのカラサワシュンイチがストレートに盗作など・・・。

 しかし、下に参考資料としてリンクしている検証サイトで改めて確認したら、やはり盗作と言われても仕方ないな、という感じだった。引用して参考文献の記入をし忘れた、というのは嘘ではないかもしれない。多忙の上で執筆されたということだから。

 もちろん、それが免罪符になるということではない。何の注釈もなく、人の文章をほぼそのまま書けば盗作であろう。

 いずれにしても唐沢先生にしてはらしくないポカだと思った。ネット上のものを流用した場合、作者でないまでも誰かが必ず発見して祭られることは、職業柄良くわかっていいるはずだ。
 しかし、彼が「と学会」であることも、今回の騒動が起きた誘因であるかもしれない。と学会の「トンデモ本シリーズ」では普通、出典である「と本」から文章をそのまま引用してツッコミを入れるという形式を取っている(もちろん出典に関してはタイトルから作者から出版社から本の写真まで明記されている)。また、彼の著作の多くは集めた資料をまとめたようなアーカイブ的なものが多い。普段からの引用慣れ故の大ポカだったのかもしれない。

 まあ、やっちゃったことは仕方がない。これから先は、元記事の作者との交渉である。それなりの決着がつくものと思われる。
 とにかく、「社会派くんがゆく!」が打ち止めになってしまうような事態だけは避けて欲しい。あれは毎年本になるから、近年起きた事件の記録になってとても便利なのだ。

 私はファンだとか言いながら、このことを知ったのは昨日の「きっこの日記」からであった。もちろん驚いて、何かの間違いではないかと思った。しかし、リンクされているサイトを見ると嘘ではないらしい。

 だが、その事実よりも私にショックを与えたものがある。それはきっこさんが最後に書いていた「人間のクズ、早く死ねばいいのに」という、唐沢さんに向けた文章だった(現在それは削除されているらしい。らしいというのは、どうもあの後からあの日記を読もうという気が起こらず未確認だからだ)。その数文字に怨念すら感じた。「キモチワルイ・・・」 ああ、猫だぬきさんが言ってたのはこのことだったのか、と思った。
 きっこさんは唐沢さんに悪口を書かれたということを聞いてかなり感情的になっていたと思われる。しかし、いくら感情的になっていたとしても、盗用されたのはきっこさんの文章ではない。ある意味莫大なお世話である。唐沢さんは最初、野口さん(ライブドア事件で「自殺」した)の件で、最初、きっこの日記にかなり興味を持っていたのだ。なぜそれが「悪口」を言うまでになったかというと・・・まあ、彼女のスタンスにがっかりしたからみたいだけど、そこは「社会派くんがいく!乱世編」を読んでご確認ください(真面目で正義感が強いひとは読まないほうがいいかも)。
 確かにきっこさんが言うように唐沢さんはキモオタである。しかし、彼は只のキモオタではない。筋金入りのキモオタなのだ。彼の「オタク文化」「と学会」「雑学」「サブカルチャー」に於いての功績はすごく大きい。ついでに言うと、唐沢さん無くして、今の私はありえないくらい私も影響されているのだ(鵜呑みにはしてないけどね)。

 昨日、ちょうど私は公式のディヴインタビューをアップしていたため、遅くまで起きていた。その脳が疲れた状態であの感情を露出した文章を読んだため、眠れなくなり、結果、内容は覚えていないがものすごくいやな夢をみてしまった。うう・・・。その上、翌日も頭の中に「死ねばいいのに」という字面がくわんくわんと・・・って、

  なんでワシがこんなダメージを受けなイカンのじゃ~~~!(謎)

 それにしても、唐沢さんが「と学会」主要メンバーという地位だけで、「トリビアの泉」のスーパーバイザーではなかったら、幸か不幸かもう少し騒ぎも小さかったのではないかと思っている。

 ついでに言うと、他人に対してあんまり言いたい放題すると、その分敵を多く作り、何かあった時に自分に返ってくる風当たりが倍増するということだ。あなたも、私も、もちろん○○(好きな名前を入れよ)だって例外ではない。
 もちろん過去の経験から唐沢さんはそれは承知していると思う。そういうリスクを孕んでいるが故に、「社会派くん」は面白いのだ。

 ●追記

 現在「きっこの日記」の唐沢さんについての件の記事は、全削除されているそうです。

 ●追記2

 この記事が2ちゃんねるに貼られてました。直リンされたのは始めてです(t抜きならあるかも知れないけど)。う~む、・・・こう見えても気が小さいんだから、カンベンして下さい。orz...
 まあ、せっかく来られたんだから、萬質問箱トイレに閉じこめられた話あたりも読んでいって下さいね。

■参考■

ネット上の文章の盗用問題:『新・UFO入門 日本人は、なぜUFOを見なくなったのか』(唐沢俊一著)を巡って

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コメント

燐さんから「社会派くんがゆく!」を教えていただくまで、唐沢俊一さんという名前も知らなかったのですが、あの「社会派くんがゆく!」が面白いのは、普通の人なら躊躇して書けないこと(だけど心の中では思ってること)をズバズバと、救いようのない表現で斬りまくる辛口と、豊富な知識に裏打ちされたギャグ & そこでそう来るか!てな奇抜なユーモア & 人や物事を見る目の大らかさがうまく調和されていて、表現のどぎつさのわりに不快感を感じることもなく、最後まで一気に読めてしまうところだと思うのですが、そういった面を一切知らずに 「自分を批判している」ということと、「盗作疑惑がある」という話だけを聞いたとしたら、きっこさんでなくとも、ざまあみろみたいな勝ち誇った気持ちになるかもしれないなぁと思いました。

疲れ切った脳で読んでしまわれたことには同情を禁じえません。タイミング悪ぅ~と同病相哀れんでしまいたくもなります (^_^;) でも、あとで削除したというところに、きっこさんの良心が窺えるような気もします。ただ、きっこさんも辛口とユーモアが売りなのは分かるけど、アップする前にちょっと一呼吸おくくらいのことをしてくれたらいいのにぃ、とも… 

ショックなのはたぶん、唐沢さんに盗作疑惑が持ち上がったということよりも、責められて謝罪する唐沢さんを見るのがツライというか、庇いたくても庇えないのがもどかしいというか、この一件だけを取り上げて唐沢さんの過去の功績も人格も丸ごと否定されるのが悔しいというか、それを好きだったブロガーさんが…というのが、なにか親友に身内をけなされたみたいな辛さというか…って、放っとくとどこまでも話を膨らませてしまいそうなのでいい加減にやめますが(笑) 燐さんの心情を思うと(勝手に想像すると)なんだか私まで辛くなってしまって、昨夜から今朝にかけて、いろいろと考えてしまいました。

>なんでワシがこんなダメージを受けなイカンのじゃ~~~!(謎)

で、なぜか私まで (^_^;)

投稿: 猫だぬき | 2007年6月13日 (水) 12:45

猫だぬきさん

>この一件だけを取り上げて唐沢さんの過去の功績も人格も丸ごと否定されるのが悔しいというか、

そうそう、まさにそれ、それが一番悔しいです。

唐沢さんの場合、彼の所有する膨大な文献(古書古本)と頭の中の知識を上手くそして面白くまとめて本にすることが多く、アブなくてキケンだけど興味深い本なのです。
そういえば、最近出た「三丁目の猟奇」(漫画家の奥さんと共著)では、以前猫だぬきさんのブログでも話題が出てた失楽園、それの元祖的心中(実話)の話も載ってましたが、実際ああいう死に方をしたら後が如何に間抜けでみっともないか、良くわかります。警察官が数人がかりで遺体(死後3日!)を引き離したり、女性の足が見事なM字開脚のまま硬直して棺桶に入らなくて両親が嘆いたり、それでまた警官が数人ががりで棺桶に押し込んだり・・・。末代までの恥さらし。

って、いきなり横道にそれましたが、話を戻すと、きっこさんから唐沢さんが罵倒されるのはそんなにショックではなかったです。やっぱ何のウイットもなく赤裸々に「死ねばいいのに」と書かれていたことが寝不足の脳みそに直球ストレートで命中したみたいです。それに、ろくに唐沢さんを知らない人から(今まで知らなかったと書いてあった)あんな書き方をされたくないと思いました。
きっこさんは記事を削除されましたが、あれで「唐沢俊一という人は盗作ばかりする人間のクズらしい」と何も知らない人は思ったでしょう。彼女にとってあれで充分だったんではないでしょうか。
彼も変人だし、足も悪いのでそのせいか少し屈折したところもあり、「嫌なやつだ」という人もけっこういますから、ホントは嫌な人かもしれないけど(笑)。
そういえば、オタクアミーゴスというトークユニットで福岡に3度ほど(4回だったかな)来られましたが、その時どの武将か忘れましたが足の悪くて有名な方のことを「び○こ」と言って、一瞬会場が引いたことがあります。いや、本人がそうなので、みんなどう反応していいかわからなかったのでしょう。たしか、過剰な差別用語について話していた時だったと思います。
って、また横道にそれました。

「社会派くん」は、鬼畜ぶっているけれど、書いたてあることはけっこうダージリンじゃない、正論で、それも普通の人がはっきりいえないことが書いてあり、読者の溜飲を下げてくれます。

唐沢さんもきっこさんもけっこう世間に対するルサンチマンを持っておられるようだし、それが文筆活動の活力になっている面もありますが、あのエントリーのように、何の工夫も意趣もなしに怨念を吐かれると、読むほうも辛いということでしょう。少なくとも唐沢さんはそういう無粋なことは絶対しないと思います。

それにしても、せっかくだから唐沢さんもこれを「社会派くん」でネタにして欲しいですね。

本邦初公開!ついに「社会派くんがゆく!」の俎上に本人が・・・!


>私まで辛くなってしまって、昨夜から今朝にかけて、いろいろと考えてしまいました。

>>なんでワシがこんなダメージを受けなイカンのじゃ~~~!(謎)

>で、なぜか私まで (^_^;)

あらら、ダメージの連鎖・・・!!
色々考えてくださってありがとうです。

投稿: 黒木 燐 | 2007年6月15日 (金) 00:06

現在にいたるまで2ちゃんねるで(これだけで拒否反応を起こす人もいますが)唐沢氏のこれまでの仕事が詳しく検証され、さらに唐沢氏が自ら語っていた過去にいかに嘘が多いかも炙り出されてきています。
現状のスレッドなどは見ていないと思いますが、盗作疑惑ではなく、歴とした盗作事件で、その後の対応の酷さをどのように考えていますでしょうか?
彼がこれまで多くの著作で引用とは思えない作業をしてきたのが判明しています。
雑学系なら知泉氏のメルマガの雑学を文章を含めゴッソリと自著に掲載していたり、調べれば調べるほど真っ黒になっていく現状です。
さらに雑学と言われた彼の著作にある大量の間違いなども指摘され続けています。

投稿: 神足 | 2007年11月23日 (金) 23:14

神足さん、はじめまして。

世の中には、盗作をしてもあまり罪悪感を感じないタイプの人がいるのは確かでしょう。さらに唐沢さんがそういう人だということも間違いないのでしょう。

ただ、エントリー内容でお分かりと思いますが、これはファンの欲目で書いています。ファンというものはこういうものだと、生暖かい目で見守ってくださると幸いに思います。

唐沢さんにとって都合の悪い神足さんのコメントを削除しないところの、こちらの潔さをお汲み取りください。

投稿: 黒木 燐 | 2007年11月25日 (日) 18:52

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