きっこの日記~藤田メール続報
イーホームズの藤田社長が、昨日、安倍首相に直接陳情に行ったが、門前払いを食わされた。
これもほんの一部のメディアにしか取り上げられず、その報道のされかたは、どう見ても「有罪判決の出た犯罪者のくせに自分のことを棚上げにして、首相官邸に乗り込んだ電波男」的な絵面であった。
しかし、藤田さんの言い分に寄れば、ちゃんと連絡をして了承を得ていたそうだ。詳しい顛末は例の如く「きっこの日記」の当該記事を読んでください。
しかしながら、藤田社長の真摯な訴えはまったく無視して、「有罪判決を下された男の奇行」というカタチでし報道しなかった(それもテレビという、編集によって特に情報操作しやすい媒体によって)ことには、マスコミというモノの何がしかの悪意すら感じる。せめて彼が何を言いたくて必死になっているのか位は付け加えるべきではなかったか?せめて、ほんの数行程度だけでも。
私としては今の時点ではなんともいえない。以前から藤田社長の言い分を読んでいるから藤田社長のほうにバイアスがかかっているのは否めない。しかし、それを証明する手立ては私たちにはない。また、可能性としては藤田社長が本当に電波で、すべて思い込みで行動しているということだってありうる。
しかし、今日のメールを読んでみるとわかるが、昨日の行動に関しても矛盾は感じられず、彼が証拠として提出できると書いていたものは、必要とあらばすべて準備できるだろう。まるで推理小説の犯人がアリバイ工作をしているが如く、綿密に記録されている。しかし、昨日彼は人を殺してきたわけではなく(笑)、「首相官邸にアポを取って陳情に行った」ことの証明なので、アリバイ工作などする必要もないだろうから、おそらくすべて事実だろうと思われる。
これで耐震擬装問題はネット上では再燃したのである。主に騒ぎになっているのが、まだまだ主流ではないネット上のこととはいえ、専門家から名指しで具体的な訴えがあったのだから、国は、少なくとも訴えのあった欠陥物件の可能性がある建物については再検査すべきだと思う。これは人の命が懸かっている。特に近い将来必ず大地震がおこることがわかっている関東近辺の場合は、絶対に検査すべきである。福岡の地震は震度6弱~7の地震でも建物の倒壊は少なかった。あのレベルの地震で死者が一人というのは、建物の倒壊が少なかったからである。それは、福岡の建物のレベルが高かったわけではなく、地震の揺れ方と都市部での震度が6弱だったからだが、耐震擬装の欠陥物件は、震度5で既にヤバイというひどいものすらある。
ちゃんと耐震構造になっていれば、震度7の地震で最悪倒壊したとしても、ある程度持ちこたえるはずだから、住人が充分非難する時間を稼げるはずだ。グラッと来てベシャッでは逃げる間もなく下手すれば寝ている間にあの世行きである。
言い換えれば、来るべき地震の被害総額は、耐震基準に合格した建物の数によって変わってくるのだ。これは当然日本経済における打撃にも影響する。
一握りの人たちのカネ儲けのために、助かるべき人たちの命が奪われていく。ささやかな夢を持って借金してまでして手に入れたマンションがグラッときたらベシャッのグラベシャマンションで、そのためにささやかな幸せが奪われるなんてことは、絶対にあってはならないことなのだ。もし、藤田社長の訴えが間違いなければ、あの女社長の派手な帽子が、でかい石の指輪が、毛皮のコート(これは既に血塗られているけど)が、成金丸出しの豪邸が、いずれ血塗られたものになるのである。
耐震擬装事件は、国が調査管理すべきことを疎かにした国家レベルの不祥事であり、もし判っていて黙認していたのなら国民の命を軽んじた国家レベルの犯罪である。必ず諸悪の根源を突き止め、それなりの裁きを受けさせ、また、何故こういうことになってしまったのか、これからどうすればこういうことが防げるのか、しっかりと分析して欲しい。これは、安倍政権というものの真贋が問われるリトマス試験紙なのだ。
藤田社長は、最後にこう書いている。
長くなりましたが、イーホームズはもうすぐ命を失います。僕は女性ではないから、今までは、母親が子供を思うお気持ちは分りませんでした。しかし、今、僕が生んだイーホームズが、誰からも好かれて本当にいい子だったイーホームズが、国家にも多くの国民にも苛められて死んでいくことを思うとき、涙がこみ上げます。この子は本当に何も悪いことはしていません。僕らは確認検査制度は、しっかり行なっていました。だから、どの機関も、役所も、確認検査制度では偽装を発見できませんでした。
(中略)
僕は、以上の仕事を持って、イーホームズで行なうべき全ての仕事のミッションを果しました。社員が誠実に業務を遂行し、僕に挙げた報告事項に対する処理は終えました。今、イーホームズの社員は全て新しい道に去っていきました。僕は彼らの活躍を信じています。そして、僕は、僕が辿った耐震偽装事件にかかる真実を本に書きました。ある出版社に原稿は入れましたので、近く出版されるかと思います。もし、ご興味があればお読みくださればと思います。僕は、この出版を行うことで、イーホームズの命を弔います。
最後に、僕が、去年の10月26日に最初に国土交通省に対して通報を行った耐震偽装という国家の不正が、徒に、国民の皆様に不安と混乱を招いたことを心からお詫び申し上げます。
申し訳ありませんでした。
平成18年10月21日
イーホームズ株式会社
代表取締役 藤田東吾
藤田社長には、諦めずに最後まで戦って欲しいと思う。「殺された」イーホームズと最後まで支えてくれた社員たちのためにも。まだ、あなたの仕事は終わっていないのだ。そしてあなたの行動が終始一貫していれば、今ネットで大々的にこの件を扱っている人たちだけでなく、密かにあなたの行動を見守っている何万もの人たちが、きっとあなたを支えてくれるはずだ。
■藤田社長2度目の挑戦!!
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