考えると眠れなくなる宇宙の話
宇宙の海は おれの海
おれの果てしない あこがれさ
これは私の大好きな歌、キャプテンハーロックのテレビ版アニメの主題歌のさわりである。私とカラオケに行くと必ず私のこの歌を聴かされると思っていい。
しかしながら、このマンガのように自由に宇宙を旅できる時代が来たとしても、実のところ宇宙は地球を旅するのと違って、退屈や孤独感で気が狂いそうになるかも知れない。だって、おそらく窓の外はずっと夜空で見えるのは星だけだし、ちょっと「郊外」に出るとその星すらまばらになる。自分の乗っている船が膨大な宇宙空間に浮かんでいて足下に大地はないのだから、そのストレスたるや想像を絶するもので、それを考えたら人は言い知れない不安に襲われるに違いない。そりゃデスシャドウ島でも伴ってないとやってられんだろう。
確かにいろんな天体を生で見れるだろうし、宇宙ならではの素晴らしい景色も見れるだろう。しかし、写真で見たことがあるような凄い天体が生で見れるとは限らない。あれは特殊な色付けがしてあるのだし、天体によっては近づくと命に関わるものもあるだろう。結局そういう天体は宇宙であっても望遠鏡などで見ることになるだろう。ただし、ほぼライブ映像で恒星のフレアなんかが活動している映像が生で見れるのは間違いない。
因みに宇宙では星は瞬かない。昔、某「宇宙からのメッセージ」という映画の試写会で誰かさんが「この映画はすごいですよ。宇宙で星が瞬くんです!!」と大威張りで言って失笑を買ったらしいが。
しかし、それでも人は星を仰ぎ宇宙に憧れる。私だって火星くらいなら行ってみたいとおもう。着くまで2年くらいかかるらしいけど。ついでにアステロイドベルト(小惑星帯)を超えて木星も生で見てみたい。う~む、しかし、木星というと、メタンの海と波動砲を思い出す私は(宇宙戦艦)ヤマト世代・・・。ヤマトと来れば第三艦橋・・・、そしてニューネッシー・・・(ここら辺になるとマニア過ぎて誰もわからんか;)。
本題に戻ろう。
宇宙はすさまじく広い。馬鹿みたいにでかい。そして膨張し続けている。その年齢は150億年くらい(計算上では137億年らしいがここでは約150億年とする)と言われている。竹内文書(たけうちもんじょ)などのトンデモ文献には「紀元前3175億年」などというビッグバンをはるかに凌駕した記述があることを考えれば意外と宇宙の年齢は若いものである。
それはともかく、宇宙の果てはほぼ光速で遠ざかっているらしいから、宇宙の果てまでの距離は約150億光年ということになる。1光年とは秒速約30万kmで1秒間に地球をほぼ7回り半する光が1年間かかって進む距離である。「年」という漢字がつくのでカンチガイしそうだが、これは距離の単位である。余談だが、前の会社で何故か太陽の距離の話になり、「太陽からは光だって(地球に届くのに)8分くらいかかるんですよ。」と言ったら、E課長が「ひかりで8分だったらのぞみなら6分くらいだなあ。」と、ぼそりと言った。誰が新幹線の話をしとるか~~~!
因みに同じく距離の単位でAUというのがあるが、エーユーといっても携帯電話の会社ではなく天文単位のことだ。これは惑星間の距離など主に太陽系内において使われる単位だが、基準は地球-太陽間の距離で1天文単位=1.49597870億km(約1.5億km)だ。なんとなく「東京ドームN個分の広さ」とか「16文キックのN倍の威力」というような単位と通ずるような気がするのは私だけか。
よくニュースで「ハッブル宇宙望遠鏡」や「すばる望遠鏡」などが捉えた何億光年先の銀河とかいう写真が載っていたりするが、あれは今からそんな未来のものを写せたわけではなく、その天体の何億光年前の光がやっと届いたということだ。であるから、その距離が遠ければ遠いほど昔の宇宙の姿が写っていることになる。だからそういう天体写真を撮るということは、若い頃の宇宙の姿を知る手がかりを得るということだ。今まで観測できた最遠のものは128億光年先の銀河だそうだ。
で、私が常に疑問に思っており、考えれば考えるほどわからなくなり頭が痛くなって眠れなくなる宇宙の謎がある。
もし宇宙の果てがのぞけるくらいものすご~く×10∞性能の良い望遠鏡が出来て、それを見ようとしたら何が見えるかという問いに、自分の背中というものがある。子どもの頃友人にこの話を聞いたとき妙に納得して感心したもので、なるほどと思わせるこの答えだが、どちらかというとトンチに近いものである。だが、もし実際に宇宙の果てが見える望遠鏡が存在したとしよう。そして宇宙の果て、約150億年前の宇宙の姿を捉えたとする。だが、しばし待て・・・。
150億年前の宇宙の姿って原始宇宙ではないですか。下手すれば自分の背中どころかビッグバンのさなかですよ。それもビッグバン前の「宇宙の卵」ってサッカーボールくらいの大きさらしいし。150億光年先なのにほぼ目の前ですやん。っていうか地球もまだないし。
わ~~~~~!ワケワカラン!考えたら頭痛ぇ~、また眠れんごた~る・・・。
で、眠らずに自分なりに答えをだしてみた。
要するに、地球を中心に考えるからイカンのである。相手が遠ざかってるんではなく、お互いが遠ざかってるのである。だから何億光年先の天体の光が届いた頃は、その天体も地球も当時の位置よりずっと離れてしまってるのである。それから宇宙の果てだけど、見るの無理。宇宙の果ては光速で遠ざかっている。光速より早いものはないのだから、追いつくの無理。宇宙の果てからの光もおそらく永遠に地球まで届かない。未来に行くことが出来ても過去へは戻れないのと同じだと思う。
しかし、宇宙の果て、膨張する宇宙の最端はどんな状態になっているのだろうか。おそらく誰も想像すら出来ないだろう。であるから、さらにその外側なんてもう考えちゃいけないモノなのだろう。
とりあえず、宇宙の果てが造花の咲き誇る安っぽい天国みたいなところではないことを祈りたい。
*****
あはは、結局特撮ネタがオチになってしまいました。しかし、続き物をのぞいて、全記事中一番書くのに時間がかかりました。やっぱ宇宙は広い・・・ってか、広すぎて私程度の知識では手にはおえませんな。
ところで、最後にリンクしたサイトのトップはこれです。「マニアック1号のオレ的怪獣コレクション」
特撮ファンにはたまらないサイトだと思うから、未見の方は是非遊びに行ってください。
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コメント
>とりあえず、宇宙の果てが造花の咲き誇る安っぽい天国みたいなところではない
うむ、あれは即座に「違う!!」と思ったぞ。なめとんのか、わりゃ〜〜?!
科学考証とかSF考証とかいう以前の問題ぢゃ。
ウルトラセブン最終回のダンの台詞は単純ミスだが、キャプテンウルトラの最終回は、見ていた子供を馬鹿にしていたとしか思えん。
ところでリンク先のトップ、第12話にしっかり「欠番」が来とる。何てマニアックなんだ………(^^;)
投稿: 眠り猫 | 2006年2月 4日 (土) 20:09
宇宙の果てを目指していくと、コスモレーダーが真っ白になって、同じような宇宙船が向かってきて、お互いにくぐりぬけたようなような感じになって、裏返しの地球に着くんですよw
投稿: porousmetal | 2006年2月 4日 (土) 20:29
眠り猫先輩、
ダンのセリフって、「西の空に明けの明星が・・・」ってやつですね。まあ、あの時彼は90度の高熱でしたから、って、アルコールならとっくに沸騰しとりますやん。
キャプテンの最終回は、私は素直に宇宙の果てはお花畑なんだ~と思っておりましたが、一緒に見ていた親父はたぶん心の中で「天国かい」とツッこんでいたのではないかと。
私はあれで無限の記号を覚えました。多分ベン・ケーシーは見てなかったんだな。
ページ・マニアック、面白いでしょ。私もまだ全部読んでないですが、今のところ、ガメラの亀に襲われる鳩とキャプテンウルトラの高木ブー=ブルコング(いや~ほんとそっくり)が特にウケました。
あと、ニューネッシーのところでリンクしているサイトも面白いですよ。両サイトとも、このブログのリンク集に入ってます。
投稿: 黒木 燐 | 2006年2月 5日 (日) 11:00
porousmetalさん
>宇宙の果てを目指していくと、コスモレーダーが真っ白になって、(以下略)
え~~~っと、それ、何のネタでしたっけ?
ところで、私も膝を痛めてからジムに通わなくなり激しく運動不足で身体もなまりっぱなしです。体重も増えるけど減る気配なし。まあ、休日PCに張り付いているようじゃあ、ダメですよね。orz・・・。
投稿: 黒木 燐 | 2006年2月 5日 (日) 11:22
光速のところとか、数箇所加筆しました。
投稿: 黒木 燐 | 2006年2月 5日 (日) 16:06
元ネタは、松本零士の四次元世界シリーズの中の一遍「ブーメラン」です。
特撮じゃなくてそっちのほうに反応しちゃいましたw
投稿: porousmetal | 2006年2月 5日 (日) 21:24
わたし、アニメはさっぱり、なんですけれど、
ロンドンの蝋人形館で360度画面で宇宙の映像とお話しを聞いてきました。
面白かったよ~。今度、一緒に行きましょうね♪
投稿: イタリアの奥さん | 2006年2月 5日 (日) 23:44
porousmetalさん
ああ、四次元世界シリーズでしたか。その話は読んでないなあ。
私の読書の幅はわりと狭くて松本零士はハーロックとエメラルダスとあと少女マンガ時代の動物ものとあといくつかのSFものをいくつか。マンガ少年のミライザー・バンは連載本で読みました。あれもなんかわからんまんまで終わりましたね。ま、時間モノはしゃーないですね。
ヤマトは1作目にこだわって2作以降見てないです。デスラーが味方になるのはまだしも、沖田艦長が生き返っちゃイカンわな(笑)。
投稿: 黒木 燐 | 2006年2月 6日 (月) 22:50
イタリアの奥さん
>360度画面で宇宙の映像とお話
360度画面!!! 足元まで画面なんですか?萌えますね~~~。是非行ってみたいです。行けるかなあ・・・。
投稿: 黒木 燐 | 2006年2月 6日 (月) 22:53
あ、間違っちゃった、180度だった。
大袈裟こいてすいません。
投稿: イタリアの奥さん | 2006年2月 7日 (火) 17:15
ああ、ミライザーバンもわけわからんかったですね。
まあ、松本零士は雰囲気SFですからw
俺は、厨房の頃999の映画以来結構ハマってました。
男おいどんと戦場まんがシリーズがメインですが。
ヤマトは、ねえw
1作目にこだわるのはよくわかります。
俺は観続けちゃってますが、観るたびにがっかりする。。。
デスラー戦法じゃなくて、ドメル戦法だろうが!とかw
ところで、360度画面っていうと、Zガンダムのコックピットみたいですねw
投稿: porousmetal | 2006年2月 7日 (火) 23:47
イタリアの奥さん
180度、そうですか。
って、それくらい気がついてもいいですよね。すみません。
360度ほど萌えませんが、180度でもけっこうな迫力だと思います。
投稿: 黒木 燐 | 2006年2月 8日 (水) 01:47
porousmetalさん
「男おいどん」はサルマタケくらいしか知りません。戦記物もあまり読んでないな。そういえばハヤカワSF文庫でC・L・ムーアの作品でイラストを描いてましたね。シャンブロウはもうあの絵のイメージ以外ないですよ。なんかまつげらしきモノがありますが。
ヤマトはまず2で全員戦死するって聞いて見に行く気力が失せました。感動を死に結び付けちゃダメだ。だから、その後も見なくなっちゃった。
あと、聞いた話だけど、ヤマトのポスターのコピーの「愛」という字が「受」になっていたらしいですね。うーむ、西崎氏の本音でしょうか。当時いろんな人がネタにしてましたよ。
投稿: 黒木 燐 | 2006年2月 8日 (水) 02:02
ああ、早川の表紙になったのありましたね。
でも読んだことないんです。
俺が松本零士オタになったときにはもう絶版になってたような。
さらば宇宙戦艦ヤマト~は、全員は死ななかったような気もしますが、最後はカミカゼアタックですからね。
松本氏も確か文句言ってました。
しかし、受の戦士たちですかw
OUTのパロディみたいだw
投稿: porousmetal | 2006年2月 8日 (水) 23:10
porousmetalさん
OUTこれまたお懐かしい。
ザ・コンテスト(読者のお題マンガ)作品集何冊か持ってます。マンガ少年・DUOとともにカビくさ~~~くなってて読むのに勇気が要ります。読みたいのだけど。
なんか大宇宙の魔女が読み返したくなりました。
で、山本弘と学会会長作のシャンブロウ。
http://homepage3.nifty.com/hirorin/gachaponkaizo11.htm
やっぱマツゲある・・・。
投稿: 黒木 燐 | 2006年2月 9日 (木) 23:44