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2006年2月11日 (土)

「人類の月面着陸はあったんだ論」と学会レポート

たろ論オドロンでろでろばぁ、たろ論オドロンでろでろばぁ
ろくに調べずでろでろばぁ、書いて出たのはなんだらばぁ
TVを鵜呑みに本を書き、無知を晒したの誰だらばぁ

それは、
第14回日本トンデモ本大賞受賞作
人類の月面着陸は無かったろう論by副島隆彦 だぁ!

2togakkai  そして、これから紹介する本「人類の月面着陸はあったんだ論」は、上記の本を含めいわゆる「ムーンホークス説」(人類は実は月面着陸なんかしていないと主張するトンデモ説)を、証拠をあげながら素人でもわかりやすく論破したものだ。

 この本は発行されているのを知ってすぐ、読みたくて本屋を探したけど見つからなかった。ネットでなら簡単に手に入るけど、中身をちゃんと見てから買いたかったのだ。だが、最近たまたま時間つぶしに寄った本屋でこれを見つけ(どうやら2刷目が入ったらしい)、内容を確認後即購入した。で、発行(2005年12月15日)からちょいとばかし時間が経ったが、面白かったので紹介することにした。

 で、何故今さら、こんな「アポロ月着陸疑惑」のような老舗のトンデモが、いまどき21世紀の日本を騒がしたかというと、テレ朝系のバラエティ番組これマジ!?」で特集され話題となり鵜呑みにする人が続出したからだ。そして、遂に副島隆彦という学者さんがこの説に取り付かれて上記の「人類の月面着陸はなかったろう論」略して「たろ論」を出版してしまった。まあ、この人といい、某プラズマ大好き教授(驚いたことにアポロ疑惑を肯定。副島さんの専門は科学ではないが、この人はレッキとした物理学者)といい、アタマのイイヒトが必ずしも正しいことを言うとは限らないという標本みたいだが、この間違いだらけで思い込みの溢れる「たろ論」は、出版する前に自分のサイトで発表して、さんざ批判や間違いの指摘をされた。そのせいで意地になったのか老害が進んだのか、よせばいいのに本まで出してしまった。
 しかし、このおっさん、ほとんど調べないで思い込みだけで1冊の本を書いてしまったらしい。私だってこれを何度も検索しながらいろいろ調べて書いているのに、なんで便利な検索サイトすら利用しないのだろう。まあ、そんなことをしたら、本(たろ論)自体恥ずかしくて出せなかっただろうけど。

 「これマジ!?」の製作者側はこのアポロ疑惑説については、どうやらトンデモ説とわかってやっているらしい。司会の爆笑問題も多分しゃれのつもりでやっているはずだ。しかし、視聴者というものはそういうしゃれのわかる人たちばかりではない。イギリスの冗談テレビドキュメンタリー「第三の選択」をいまだ真実だと信じている人たちだっているのだ。

 ところで冗談番組のことでちょっと脱線するが、昔フジテレビで「外国のテレビ局が1000円札をテーマに作った番組」としたバラエティを放送したことがある。まだ伊藤博文のころだったのでだいぶ前の話だが、新聞のテレビ欄にはちゃんと冗談番組だと書いてあったし、多分番組内でもそういうネタバレはあったと思う。私は面白かったが、視聴者から文句がきたのか、2度とそういう企画はなくなってしまった。ついでに思い出したが、去年の夏にTBSが「日本のこわい夜~特別篇」として冗談ホラードラマを放送した。私たちは途中から見たので最初本当の心霊番組かと思い、あまりのひどいヤラセにあきれていたが、良く見たら右上にしっかりと「ホラードラマ」というテロップが出ていて大笑いした。それにも関わらす、あれをホンモノと思って怖がっていた人がいたのだから、しっかりとした構成の「第三の選択」を見て信じ込んだ人が大勢いても不思議ではないだろう。

 それにしても、「これマジ!?」は宇宙人襲撃ヴィデオやらチュパカブラやらほんと見ているほうが「これマジで信じんなよ」と突っ込みたくなるようなモノばかり流していたが、まあ、笑ってみることが出来た。しかしムーンホークスネタは、血液型性格診断ネタと同じように、見ていて許せないものがあった。科学を擬装している分タチが悪い。私は米国は好きではないが、宇宙計画に対してはすごいと思うし、アポロ月着陸は偉大な功績だと敬意を払っている。
 それにしても、写真の十字の印が消えているというものは、一発で露出の関係でとんでるんだってのがわかったぞ。ゲスト芸能人たちは立場上信じるフリをしているのかも知れないが、黒沢年男のようにあっさり洗脳される人もいる。なんだろうね。

 因みに「これマジ!?」の該当放送内容についての局側(テレビ朝日)の見解がコレ

  ■以下一部抜粋

 以上、番組では、視聴者の方からいただきましたご意見にあるような、「アポロ月面着陸疑惑」の一方的な情報紹介をしたつもりはありません。元宇宙飛行士のインタビューを入れることで、疑惑に対する反論も盛り込んだつもりです。また、スタジオでの出演者の意見も肯定・否定の双方を取り上げると同じに、番組的な結論までは出していません。

 うそコケ、思い切り思わせぶりな放送だったじゃないか。そもそも完全に間違った珍説を今更取り上げて問題提起もクソもないもんだ。申し訳程度の反論を盛り込んだところで、番組のスタンスがムーンホークス説寄りなんだから良識ある人たちから文句が出るのは当たり前だろう。まあ、騙されるほうが馬鹿なんだと言われりゃそれまでだけど。とりあえずこれを読んでデビ夫人をちょっと見直した。黒沢年男は単にボケているだけか???

 というわけで、この「人類の月面着陸はあったんだ論」は、対談形式が多いのでわかりやすいし、宇宙開発史の勉強にもなる。是非おすすめの本だ。ついでに言うと「たろ論」を買わなくても独特の副島節を堪能できるぞ! 是非読んでください。
(って、本の紹介はこれだけかいっ!←自主ツッコミ)

 最後に、ソエジーをはじめとする、「これマジ!?」のムーンホークス説にコロッと騙された方々に、そして自分への戒めも含めて、この言葉を捧げる。

 半端な知識は無知よりこわい (パタリロ・ド・マリネール)

■ 付 録 ■

 トンデモに騙されないためにも常識程度の科学知識はつけていなければならない。下の問題はその常識問題の一部だ。これで正解率が50%以下だったら気をつけたほうがいいと思う。

いくつ正解するかな?(クリックで読みやすく拡大)
(正答率は日本人正解率。まさに散々たる結果。スペインに負けたらしいぞ) ScienceQuestion
 まずやってみてください。答えなど詳しくはココ(PDF)
 私はいちおう全問正解しました♪

 因みに私はけっして頭のいいほうではなくて、学生時代の成績はいつも中くらいをふらふらしてました。

 

 しかし、(6)の問題で正解率が半分以下とは・・・。恐竜の絶滅したのが何万年前か知らないのか?人類がいつごろ発生したかよりメジャーだと思うけど。ひょっとして昔の漫画のせいかな。因みに石森章太郎の「原始少年リュウ」には、ちゃんと注意書きがされていたぞ(アニメのほうは知らないけど)。(8)それはメーザーじゃ。(10)については、未だ細菌とウイルスの違いがわからない人が多いからな。極端に例えるとヒトとサナダムシくらい違うんだぞ。

※回答が見られなくなっているようなので、一応○×だけ書いておきますね。

(1)○ (2)○ (3)○ (4)○ (5)× (6)× (7)○ (8)× (9)○ (10)×

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コメント

カプリコン1じゃないんだから。。。
宇宙戦争のラジオでパニックになったころから全然進歩してないんですね。
理系の教育ってもっとちゃんとしなきゃならないんじゃないかなあ。
上の問題なんか義務教育の範疇じゃないですか。
TVじゃ占い師なんかがのさばってるし、星占いとか毎日やってるし。
アメリカでも進化論教えるなとかの運動がありますし。
なんかがっくりきちゃいます。

投稿: porousmetal | 2006年2月12日 (日) 00:41

8のレーザー問題間違えちゃった。
ところで、私は14日にレーザー治療(シミとり)に行ってきます。
 なんぼぼったくられるか、もう、ドキドキっす。
こっちは顔見て値段決めるみたいだから。

投稿: イタリアの奥さん | 2006年2月12日 (日) 01:45

porousmetalさん

そういえば、このムーンホークス説は、カプリコン1あたりから聴き始めたような気がします。

>理系の教育ってもっとちゃんとしなきゃならないんじゃないかなあ。

理数は筋道を考える訓練をするのに必要な学問ですから、おろそかにしちゃいかんですよね。一時期小学校では六角形の周長と円の周長が一緒でしたから(笑)。
星占いはまあともかく、インチキおばさんが幅を利かせているのはなんかゆるせんw。
あと、血液型性格判断。
アメリカには大地が平面だと断固として譲らん連中もいますからねえ。恐いですね。

投稿: 黒木 燐 | 2006年2月12日 (日) 17:38

イタリアの奥さん

レーザー治療に行くのに(8)を間違えましたか(笑)。
綺麗になって帰って来てくださいね。

投稿: 黒木 燐 | 2006年2月12日 (日) 17:40

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