オールウェイズ・ザ・サン
常日頃から、世の中の儘ならなさに失望し、まあ、世の中こんなもんさとあきらめてきた。雑魚がどんなにあらがっても大海の潮流には流されるしかない。ましてや歴史の流れに逆らえよう筈もない。それを改めて思い知らされた数日間であった。
あきらめた中にもささやかな希望と楽しみを大切にし、わずかなことで一喜一憂してきた私たち。たった一匹の猫が戻っただけで号泣し、好きな本やCDの発売を心待ちにし、給料が減ったと愚痴を言い、夕日の美しさに感動し、見知らぬ幼子のほほえみに癒され・・・。
自分なりに守ってきた小さな幸せ。そのささやかな幸せさえ奪おうとするなら、私たちは黙っていないだろう。
心するが良い。所詮釈迦の掌の上、しかしそれは多少の差こそあるだろうが雑魚であろうが皇帝であろうが、その上で転がされていることには変わりない。
こういうとき、私の脳裏に響く歌がある。虚しさを心にしまいながら、少しだけ希望の光を見いだそう。
ALWAYS THE SUN
朝、目が覚めて雨よ降れと祈ったことが何度あるかい?
新聞が責任を振り分けるのを、何度見たことがあるかい?
誰が主張し、誰が仕事をもらえて、
誰が遊んで暮らせるようになるのか?
いつも学校で教えられた、みんな平等でなくてはいけないと求めなければ与えられないと、何度教えられてきたかい?
ママに賭け事はするなと言われながら、
何人の詐欺師にまきあげられたかい?
毎日楽しく暮らすのは誰だい?相変わらず銃を持った男だろうか?
誰かが言ったに違いない、あんまりマジメに働くと汗をかくぞといつも太陽が
いつも太陽が
世界を照らしてくれるはず天気予報の説明を聞いて、笑ってしまったことが何度あるかい?
政治家や指導者が中途半端なことをする、それは別に珍しい事じゃない
誰が役目を負わされるのか、あのノブを押すのは・・・
みんな完全に正気を失っているなら、
こういう仕事はくじ引きで決めるものいつも太陽が
いつも太陽が
世界を照らしてくれるはず
ストラングラーズアルバム "DREAMTIME"(邦題「夢現」)より
(作:THE STRANGLERS、訳詩:渡辺 淳)
原詩:http://www.inlyrics.com/lyrics/S/Stranglers/79806.html
Heaven or Hell
主人は寝室で眠る
物乞いは戸口で眠る
月に住む男は言う
この構図は以前見たことがあると囚人は夢見る
舟に乗り遠くへ逃げることを
空の星々は言う
見上げれば道を示してやろうと天国、それとも地獄
人は時々わからなくなる
だから僕らは歩き続ける新聞のニュースを見てごらん
僕には見たことのすべてが信じられない
人は進歩するのは当然と思っている
けれど僕から奪えるものは偽り
文明は砂の中に立ち消えてしまった天国、それとも地獄
人は時々わからなくなる
だから僕らは歩き続けるのだ
ストラングラーズアルバム "Stranglers In The Night"より
(作:THE STRANGLERS、訳詩:R.I.B)
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コメント
や~、しさしぶりに、感動しました。
こうやって、改めて日本語にすると、感じがかわりますね~・・・。
日本語にヤクす(ヤ、薬じゃないですっ・・・て、前にもこのネタ使ったか・・。)時は、訳すほうのセンスにかかってくるんで、R.I.Bさんのセンスに感動したザンス。
投稿: イタリアの奥さん | 2005年9月15日 (木) 07:44
イタリアの奥さん、
お褒めいただき恐縮です。
ただ、「新聞の~」からの5行がいまいち上手く訳せないんですよ。もうすこしどうにかしたいんですケドね。
あ、ヒューのアルバム届いてます。おかげで衆院選のショックから復活しましたよ。
投稿: 黒木 燐 | 2005年9月15日 (木) 12:43
ごめん、「流儀」が違うw
投稿: BH | 2013年2月24日 (日) 23:39